ミズホメディーの収益が映す「今年のインフルエンザ」発生は低水準

3月27日(金)13時50分 財経新聞

 コロナウイルス禍の勢いの前にあまり伝えられていないが、国内の昨年終盤から今年初めにかけての「インフルエンザ」の発生は、例年に比べ幸いにも低水準だったようだ。

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 毎年10月から翌年3月までの「インフルエンザ」が懸念される時期になると、株式市場ではミズホメディー(東証2部、以下ミズホ)の存在が浮上してくるのが常だった。国内のインフルエンザ検査用ウィルスキットでトップシェアを持つ存在である。

 ミズホは2月12日の前12月期決算の発表に際し、「不確定要因」を理由に今期計画を未定とした。「売上高61億円、営業利益8億2900万円、純益6億2000万円」と発表したのは3月19日になってのことだった。

 ミズホでは「当シーズン(2019/2020)は例年より早い時期からインフルエンザの流行は始まったものの、年明け後は殆ど患者数の増加がみられず、その後も例年のような大きなピークがないまま、現在収束に向かっている。主な要因として、記録的といわれる暖冬や新型コロナウイルスの感染予防対策が、インフルエンザの予防にもつながったのではないかとされている。

 20年に入ってからの(インフルエンザの)患者数は例年の40%程度と異例の低水準となっており、伴い(売上高の約半分を占める)インフルエンザ検査薬の需要が大幅に減少している」と、新年度計画(前年度比5.1%減収、25.4%営業減益、29.1%最終減益)を公表した。

 ミズホが臨床試験薬販売会社として創業されたのは1977年。体外試験薬専業に転じたのは、81年。「A型・B型の同時検査が可能で、陽性か否かは約5分で判明する」インフルエンザウィルスキットの他にも優れものの検査薬を世に送り出している。

★アデノウィルスキット: 感染すると高熱が出るアデノウィルスは、主な疾患は咽頭炎・結膜炎だが胃腸炎・肺炎・膀胱炎などにも及ぶ。検査が行われず「腹痛」を訴えて来院した患者に胃腸薬が処方されたりするケースも少なくない。

★クイックチェイザーシリーズ: 血漿・血清で検査。B型肝炎や梅毒の疾患検査が可能。

★肺炎球菌キット: 肺炎や肺化膿症などの感染症の原因となる「グラム陽性菌」を、微量の尿で検出する。判定までの時間は5分余り。

 視界に詳しいアナリストは「オリンピック・パラリンピックが延期となったが、ミズホでは女性アスリートにとって不可欠な排卵日予測検査薬なども発売している」とした。

 ミズホ自体が「季節変動性の高い商品(インフルエンザ検査キット)の平準化」を示しているが、今後どんな検査薬を開発してくれるのか期待して見守りたい企業である。

財経新聞

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