かぼちゃの馬車がのしかかる、スルガ銀行のジレンマ!

4月7日(土)6時50分 財経新聞

 賃貸住宅が売り出されて、銀行の融資が実行される場合、当事者として建築業者、販売業者(建築して販売する業者の場合は同じ)、購入者、金融機関が関与する。この中で、建築業者と販売業者は物件に特別な瑕疵でもない限り、所有権の移転が終了すると、当該物件との関係はほとんど無くなる。以後はローンの支払いをする購入者と、長期間に渡って返済を受ける銀行の2者のみが関わる。

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 返済が順調に履行されているうちは何の問題もないが、返済を継続できなくなると、購入者と銀行の間には大きな溝が生じる。購入者にとっては、人生が掛かった大問題であるが、銀行にとっては不良債権の回収という「一つの仕事」であり、債務者の状況によって取り得る手立ては概ね決まっている。ルーティン化し専門化している現在では、淡々と手続きが進むと考えてよい。

 しかし、「かぼちゃの馬車」のように込み入って来るとそうはいかない。債務者が悲惨な状況であることは言うまでもないが、銀行にとっても(1)他の銀行は取り扱わないようなシェアハウス融資を(2)貸出金額を大幅に下回ると思われる担保評価額で(3)偽造された資産資料を基に(4)購入者が望まない不要な高利のローンを追加で借りさせて(5)家賃保証なしでは考えられないような、債務者の返済能力をはるかに超える返済条件で融資を実行したと伝えられている。加えて、金融庁からスルガ銀行に対して報告徴求命令が発出され、「銀行の融資体制に問題はなかったのか?」と、マスコミの注目度も厳しさを増している。

 2月27日には、返済停止を通知したオーナーに対して、スルガ銀行が「返済が止まっても当面は差し押さえなどを行わない」と明言したという。既に相当の日数が経過し、いつまでも塩漬けには出来ない筈だが、返済の再開に社会の大勢が納得するとも思えない。手をこまねいていると、貸出金という債権を適切に管理していないと看做して、株主代表訴訟の標的にする株主が出て来るかも知れない。

 これだけ社会の注目を集めていれば、スルガ銀行単独の判断で決定できることは限られてくる。金融庁の顔を立て、オーナーが自己破産に陥ることなく、スルガ銀行の負担を軽くするような円満な解決策は見当たらない。スルガ銀行はまさに袋小路のジレンマに陥っている。

財経新聞

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