~全国のクリニック勤務医1,200人に調査~ 医療機関における物品販売調査
2025年4月11日(金)12時46分 PR TIMES
株式会社インテージヘルスケア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:村井啓太)は、全国のクリニックに勤務する医師1,200人を対象に、医療機関における物品販売に関する調査を実施しました。近年、医療機関におけるサプリメントや健康食品、化粧品などに関する実態を知りたいという声が増加しています。そこで、今回はクリニックにおける物品販売の現状を明らかにいたします。
【ポイント】
- 最も多くのクリニックで販売されていた/販売されている物品は「サプリメント」。特に、「産婦人科」「眼科」での販売割合が約5割と高い。
- サプリメントの販売理由は「患者からのニーズがある」「治療/予防/療養の補助」。特に、一般内科は「患者からのニーズがある」が高い。
- 物品の販売意向のある医師は「患者からのニーズ」が重要な要素となっている。
1. 最も多くのクリニックで販売されていた/販売されている物品は「サプリメント」
全国20床未満のクリニック「一般内科」「整形外科」「産婦人科」「皮膚科」「耳鼻咽喉科」「精神科」「眼科」「小児科」「歯科」の医師合計1,200人に、12の物品(※1)について「過去販売していた/現在販売している物品」を確認しました。
過去・現在ともに最も販売実績が高いのは「サプリメント」です。TOTALで「過去販売していた」は 20%、「現在販売している」は 15%となりました。診療科の中でも「産婦人科」「眼科」は過去・現在ともに販売実績の割合が約5割と、他診療科と比較して高くなりました。(図1)
各診療科の20%以上で「現在販売している物品」は以下の通りです。
- 皮膚科: 「化粧品」「ボディケア/スキンケア製品」「発毛剤/育毛剤/養毛剤」
- 整形外科: 「医療用装着品」
- 眼科: 「アイケア製品」
- 歯科: 「口腔ケア製品」
※1 「サプリメント」「サプリメントを除く健康食品」「栄養ドリンク/エナジードリンク」「化粧品」「ボディケア/スキンケア製品」「発毛剤/育毛剤/養毛剤」「医療用装着品」「口腔ケア製品」「アイケア製品」「日用雑貨」「介護用品」「一般用検査薬」
<図1: クリニックでのサプリメントの販売状況>
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1551/589/1551-589-bec3180ae463e6f31b732fa232f2aef8-2826x990.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2. 「サプリメント」を販売する理由は「患者からのニーズがある」「治療/予防/療養の補助」
「サプリメント」の販売実績がある医師に「サプリメントの販売理由」を自由回答で聴取しました。その結果、「患者からのニーズがある」が36%と最も高く、次いで「治療/予防/療養の補助」となりました。診療科別に見ると、一般内科は「患者からのニーズがある」が56%と他診療科と比較して高い結果でした。(図2)
<図2:サプリメントの販売理由>
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1551/589/1551-589-a92a58e2af7f18e0eef1b574caa9a2ae-978x363.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]※項目5%未満の回答、ならびにサンプル30未満の診療科は省略
3. 一般内科の物品販売状況は2016年と2024年で大きな変化はなし。現在販売している、および販売意向のある医師の理由は「患者からのニーズがある」の回答が最も高い
「一般内科」の医師に「自施設における物品販売状況」を確認したところ、現在物品を販売している医師は10%未満と、2016年の実施調査と比較し、大きな変化はありませんでした。(図3)
次に、「現在販売している」「過去に販売していないが、今後は物品を販売しても良いと思う」と回答した医師に「物品を販売している/してもよいと考えている理由」を確認すると、サプリメントの販売理由と同様に「患者からのニーズがある」の回答が最も高くなりました。
「現在物品を販売していない理由」を「今後は販売しても良いと思う」「今後も販売するつもりはない」医師に確認すると、「今後は販売しても良いと思う」医師は「販売のために必要な手続きがわからない」が、「今後も販売するつもりはない」医師は「販売するメリットがないと思う」が2番目に高い結果となりました。(図4)
<図3:一般内科の物品販売状況>
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1551/589/1551-589-e1bfd7b2cfe86abe79e2a8145eb2feb1-1376x548.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]※2016年は「現在販売していないが、過去に販売していた」は聴取なし
<図4: 現在物品を販売していない理由>
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1551/589/1551-589-8d3c69fc552a3ec54e0183126f6af434-1401x549.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【考察】
今回の調査で、サプリメントを含む各物品の販売は診療科ごとの特徴があり、その製品が持つ特性(サプリメントの場合「治療/予防/療養の補助」)も取り扱いの理由として挙げられていました。一方、日本で圧倒的に数が多い一般内科のクリニックでは、2016年と比較しても物品販売はあまり進んでいない現状が明らかとなっています。
その中でも、今後は物品を販売してもよいと考えている医師、販売するつもりのない医師では「販売していない理由」が異なっています。併せて、物品販売を行っている医師の販売理由として「患者からのニーズ」の重要性が示されました。医療機関で物品の販売を推進したい製品は、製品特性に合わせた「患者からのニーズ」を具体化し、患者が医療機関で購入できるメリットを訴求する必要がありそうです。
分析担当: マーケティング&バリューインサイト事業部 ヘルスケアマーケティング部 紫竹 宏亮
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調査概要
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[表: https://prtimes.jp/data/corp/1551/table/589_1_fd4740e15c38ebfe9e50bb7cfe247ddc.jpg ]
【株式会社インテージヘルスケア】 https://www.intage-healthcare.co.jp/(https://www.intage-healthcare.co.jp/)
株式会社インテージヘルスケアは、医療・ヘルスケア領域のマーケティングリサーチとデータサイエンスサービスをコアビジネスと位置付けています。インテージグループのヘルスケア領域を担う各社※と一体となり、データ分析・活用によるソリューションを提供。ヘルスケア領域のあらゆる課題に対して、「医療消費者」起点のデータの価値化による、最適な意思決定をサポートしていきます。
※ 株式会社協和企画、株式会社インテージリアルワールド、株式会社プラメド、Plamed Korea Co., Ltd.
【本調査に関するお問い合せ先】
■株式会社インテージヘルスケア
マーケティング&バリューインサイト事業部 ヘルスケアマーケティング部 紫竹(しちく)
TEL:03-5294-8393(代)
E-mail:ihc-bd@intage.com
【報道関係のお問い合わせ先】
■株式会社インテージヘルスケア
経営企画部 広報担当 深谷(ふかや)
TEL:03-5294-8393(代)
E-mail:pr-ihc@intage.com