「趣味に走ったリフォーム」が最悪な理由

4月17日(火)9時15分 プレジデント社

写真=iStock.com/zazamaza

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確実に資産を増やす方法はあるのでしょうか。「プレジデント」(2018年1月15日号)では、10人の識者に「知っておきたいお金のキーワード」について聞きました。第6回のテーマは「中古マンションのリノベ物件」です——。(全10回)

■「中世の古城」をモチーフにした改築で…


このところ中古マンションのリノベーション物件に人気が集まっています。




写真=iStock.com/zazamaza

魅力は、購入後の値下がりが少ないことです。マンションは、新築時から築年数を重ねるにしたがって徐々に価格が下がっていきます。しかし、築20年を超えると、下落曲線がほぼフラットになり、価格があまり下がらなくなる。リノベ物件の多くは築20年を超えているので、購入後に資産価値が大幅に下がる可能性は低い。


そのうえで内装や設備はリノベで新しいので、新築物件と比べても見劣りせず、ほかの中古物件と比べてもお得感が高いのです。


ただ、リノベ物件を購入して後悔する人も少なくありません。物件選びで失敗しないために以下3つのポイントを押さえましょう。


まず大切なのは、物件内覧時に舞い上がりすぎないこと。リノベ物件はデザインに凝ったものも多く、衝動買いが起こりやすい傾向にあります。好みに合う物件と出合っても、一歩引いて判断することが大前提です。


次に、失敗しがちなのは間取り。新築時には2、3LDKで販売していたものを、リビングを広くするために1LDKなどにリノベしていることがあります。1人暮らしや夫婦ならまだしも、子どもが生まれれば、個室が必要になるでしょう。将来、売却することになったとしても、間取りの影響により望む価格では買い手が見つかりづらくなってしまいます。


最後に、内装が個性的すぎる物件もおすすめできません。以前、中世の古城をモチーフにした内装の物件を取り扱ったことがあります。持ち主のファンタジー趣味に合わせたリノベだったのですが、売却時にはマイナス評価です。私も買い手を見つけるのに苦労しました。



■10年間で最大400万円の控除


一方、不動産業者に尋ねて、引き出すべき情報もあります。その筆頭格は不動産評価を示す「不動産調査報告書」です。



書面でまず見るべきは、「管理組合の借入金」という項目。通常0円になっていますが、借金があれば要注意。将来、管理組合から一時金の徴収や修繕積立金の値上げを求められるリスクがあります。


次は「管理費・修繕積立金等の改定予定」と「一時金等の徴収予定」という項目を見てください。修繕積立金が適正価格でないと、後々、そのツケを支払うために一時金を徴収されることがあります。


そのほか重要なのは、住宅ローン控除が適用できるかどうか。売主が不動産会社か個人か、専有面積がどのくらいかは真っ先に確認しましょう。


売主が不動産会社という前提で、住宅ローンを組んでマイホームを購入すれば、10年間で最大400万円の控除が受けられます。しかし売主が個人の場合は、最大200万円の控除になってしまいます。


さらに、住宅ローン控除を受けるには、壁の内側から測った専有面積が50平方メートル以上なくてはいけません。この数値は物件のチラシやパンフレットで確認できますが、そこに記載されているのは壁の中心部分(壁芯)から測った面積になります。壁芯の面積のほうが若干広いので、チラシで50平方メートルギリギリでは対象から漏れる可能性が高いです。


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針山昌幸

Housmart代表。不動産売買プラットフォーム「カウル」の運営と最新のマーケティング手法を駆使した中古マンションの売買を行う。一橋大学経済学部卒業。大手不動産会社、楽天を経て2014年より現職。著書に『中古マンション本当にかしこい買い方・選び方』など。

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(Housmart代表 針山 昌幸 構成=向山 勇 写真=iStock.com)

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