社食にランウェイ、家具・本は持ち寄り。老舗アパレル企業のオフィス

4月20日(土)12時0分 lifehacker

フリーアドレスやリモートワークを取り入れる会社も増えるなか、「会社じゃなくても、仕事できたらよくない?」なんてみんながうすうす気付きつつあります。

そんな、どこでも仕事ができる(ような気がする)時代にあえて「通勤するメリット」や「通勤したくなるオフィス」とはどんなものかを考えてみたいと思います。

今回、足を運んだのは、株式会社アダストリア。


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Photo: 千葉顕弥
「GLOBAL WORK」「niko and ...」や「LOWRYS FARM」、「studio CLIP」などのブランド名を聞いたことはありませんか?

これらはすべて、アダストリアが展開しているブランドです。現在は20ブランド以上を展開中。

1953年、茨城県水戸市で設立した株式会社福田屋洋服店が、2013年に株式会社アダストリアホールディングスに商号を変更。何度かの引っ越しを経て、2017年には渋谷ヒカリエに本社を構えました。


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Photo: 千葉顕弥
渋谷駅構内から直結し、かつ地上27階というハイソサエティ環境。

しかしそのオフィスは、社員が心にゆとりをもてることを第一にデザインされた、穏やかさを感じられる空間でした。

どんな場所で働いている?
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Photo: 千葉顕弥
今回は、そんな株式会社アダストリアのオフィスデザインを紹介します。

お話してくれるのは、マーケティング本部コーポレートコミュニケーションズの佐田楠都子さん。


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Photo: 千葉顕弥
─植物が多く、とても開放感を感じるオフィスですね。オフィスのコンセプトはあるんでしょうか?

佐田:コーポレート・スローガンとして「Play fashion!」という言葉を掲げていて、服だけでなく生活そのものをファッションとして捉えていこうという意図があります。

そんなワクワクするような気持ちをお客様にも届けたいので、まずは働いている私達がワクワクする気持ちを持とうという感じです。

高層階ということを忘れさせる雰囲気を大事にしていて、植物は多めに取り入れています。

企業文化を体現するカフェテリア「A CAFE」
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Image: アダストリア
─オフィスのこだわりポイントなどはありますか?

佐田:今いるこの場所は「A CAFE」といいまして、もともとはコミュニケーションの場として活用して欲しいという思いがありました。

弊社は何社かが合併した会社で、今までは別々の拠点にオフィスを構えていたのですが、2017年に初めて一緒になったことで、顔を合わせたことがなかった人たちがコミュニケーションを取れるようになりました。

現在は約1300人の社員がこの本社で働いています。各社員、自分の席はあるんですけど、このカフェにPCを持ってきて作業するのは自由です。


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Image: アダストリア
─渋谷に集まったことで、何か働き方に変化は生まれましたか?

佐田:今までは電話やメールベースでやり取りしていた人たちが実際に顔を見て話すようになったので、どういう人が仕事をしているのかが見えるようになったと思います。

たとえば「niko and ...」のブランドを運営してる人はどんな人なのかなとか、そうした風通しはとても良くなりましたね。

トーンをあえて揃えないインテリア─「A CAFE」に配置している家具には何かこだわりはありますか? 何やら場所ごとに椅子が違ってたりするのですが…。


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Photo: 千葉顕弥
佐田:家具は、場所によって椅子もテーブルもバラバラなんです。

合併前の会社が持っていた家具を持ち寄っている部分もあるんですけど、そのバラバラ感が不思議と調和されていて、うまく一つになっているのかなと思います。マルチブランドを手がける弊社のらしさを表せているのかなと思います。


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Image: アダストリア
社食ランウェイでイベントや記者会見も─この「A CAFE」はどんなことに活用されていますか?

佐田:月に1度の全社朝礼や、ブランドの店長会の懇親会にも使われています。アルコールやケータリングを用意することもありますね。

また、一般のお客様を招待してヨガのイベントを開催したり、社員向けの外国語の勉強会を開いたりと、余暇的なものや文化的なイベントの場としても活用しています。

─カフェといってもすごく色々と活用してるんですね。

佐田:そうですね、お昼時は社員食堂として活用しています。他にも商談の場として使ったり、ランウェイがあるのでモデルさんをお呼びしてイベントをすることもありますよ。

そうなると家具を動かすことも多くなるので、フレキシブルに対応できるのも特徴かもしれません。こうした活用方法をもっと増やしたいですね。


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Image: アダストリア
─ランウェイと食堂が同居する空間なんて、世界中にそう多くないかもしれませんね。

佐田:他社の方が来られた時も、よくお褒めいただきます。自分たちがそうしたオフィスで働けていることは、私達社員にとってもモチベーションになりますね。

貸し出し自由。社員が持寄る本棚「シェアブック」
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Photo: 千葉顕弥
カフェでひときわ目立つのが本棚。「シェアブック」という制度があり、その名の通り社員間で本を持ち寄ってシェアリングできます。

アダストリアのマルチスペース「A CAFE」に本棚を作るという話になったときに、本が好き過ぎる社員(執行役員マーケティング本部長兼WEB事業本部長、久保田夏彦さん:リンク)が本棚の管理を任されたというのが、シェアブックのはじまり。


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Photo: 千葉顕弥
本は久保田さんや他の社員が持ち寄ったものが並べられており、2ヶ月に一度、本好きが集う図書委員会が本のキュレーションをします。

ラグビーが注目されてる時期ならスポーツ系を、といったように、棚のコンセプトも時流によってアレンジしているそうです。


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Photo: 千葉顕弥
実際に本棚を見てみると、ジャンルも新旧もバラバラで、ただ棚を眺めて背表紙を追うだけでも「お、こんなのあるんだ」というような、ジャンル外の刺激がありました。

仕事を楽しむための場所づくり
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Photo: 千葉顕弥
アパレルブランドゆえ、アダストリアは社員の8割が女性です。そのためか、時短勤務期間を長めに取ることが可能になっています。

また、育休からの復帰率は93%と、ほぼすべての人が復帰しているのも大きな特徴です。もちろん、男性も育休取得可能。

ちなみに、アダストリアは公的文書から「女性/男性」という表現を徐々に廃しているとのこと。子育ての場合も「女性支援」という言い方はせず、「子育て支援」などの表現に変えていっているそうです。


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Photo: 千葉顕弥
佐田さん:2018年頃から、レインボーパレードに企業として参加したり、セクシャルマイノリティのカミングアウトを応援するフォトプロジェクトであるOUT IN JAPANの支援も行っています。弊社の社内でもギャラリーを展示していました。


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Photo: 千葉顕弥
─どんな意見が入ってくるんでしょう?

佐田:音楽(カフェ内のBGM)に対しての要望はわりと多くて、趣向や考え方の違いを感じるところだったりします。

あとは、ブランドによっては店舗でアロマを焚いているお店もありまして、その方たちの意見を取り入れて、会社内でも五感で感じるVMD(Visual Merchandising)を意識してアロマを焚いてみたりしています。

これからのオフィスはどうなる?
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Photo: 千葉顕弥
─オフィスはこれからどう進化すると思われますか?

佐田:今のところ、デザインの大きな変更はないと思いますが、この場所を使って社内外の人をお招きするような機会やイベントがもっと増えればいいなと思いますね。

今回はじめてテレビ収録もさせていただいて、それが可能ということもわかりました。

また、弊社は「茨城ロボッツ」という茨城のBリーグユニホームスポンサーでもあり、その記者会見をこのカフェで行った実績もあります。

そうしたマルチイベントスペースのような使い方も模索したいですし、社員にとっては勉強会に活用できるWeWorkのような空間としても使ってほしいですね。


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Photo: 千葉顕弥
「Play fashion!」というスローガンの通り、遊びにも似たワクワクを体現するアダストリアのオフィス。

ゆったりとしつつも洗練された空間は、渋谷の一等地でありながら心に余裕が生まれそうな、素敵な雰囲気でした。

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Photo: 千葉顕弥

Image: アダストリア

Source: アダストリア, 茨城ロボッツ

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