知らないと損する「税還付」の意外な費目

4月21日(土)11時15分 プレジデント社

写真=iStock.com/paylessimages

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■意外と多くの人に該当する「医療費控除」


年収850万円超の会社員は2020年から増税になることが決まりました。会社員は給料やボーナスから税金が天引き、年末調整で精算されることもあり、いくら納税しているか把握していないなど、税への意識が希薄です。今後も課税が強化される可能性があるので、税負担を軽減できる制度を知っておきましょう。




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まず基本ですが、年収2000万円超または副収入が20万円超の場合を除き、ほかに収入がなければ会社員に確定申告の義務はありません。


ただし、年末調整では控除の手続きができないものもあり、確定申告をして然るべき控除を受けることで所得税が還付される可能性があります。


意外と多くの人に該当するのが、「医療費控除」です。医療機関で支払った医療費や薬代、通院にかかった交通費などが高額になった場合、年間10万円または総所得の5%を超えた分が所得から控除されます。同居する家族の分も合算が可能。離れて暮らす親の医療費を負担した人はそれも合算できます。


子どもの歯列矯正費や腰痛の治療のためのはり師、きゅう師の施術料など、意外なものも対象になりますので、「医療費控除の対象となる医療費」として国税庁のホームページに掲載されている情報をチェックしてみましょう。


なお、これまで医療費控除を受けるには医療機関の領収書などを添付する必要がありましたが、2017年度からは添付せず、5年間、自宅で保存するように変更されています。


10万円もの医療費は負担していないという人でも、「セルフメディケーション税制」の対象になる可能性があります(医療費控除とどちらか一方を選択する)。


これは17年から施行されたもので、一定の健康診断(勤務先の検診など)を受けた人が、国が指定した医薬品などを購入した場合、年間1万2000円を超えた分が控除される、というものです。



■住宅ローン残高が3000万円なら最大30万円


ドラッグストアで市販されている風邪薬、湿布薬なども対象ですが、国が指定したものに限られ、対象商品には「セルフメディケーション税控除対象」と書かれたブルーのマークが記載されています。


たとえば課税所得が400万円(所得税率20%)の人が、医療費控除やセルフメディケーション税制で10万円の控除を受けた場合、概算では2万円、所得税が軽減されます。



そのほか、住宅ローンを借りて住宅を取得したり、リフォームしたりした人は、年末時点のローン残高の1%が、所得からではなく、税額から控除されます。所得が3000万円以下で返済期間が10年以上あるなどの用件を満たす必要がありますが、ローン残高が3000万円ならその1%で最大30万円です。2年目からは年末調整で済みますが、1年目は確定申告が必要となります。


また、お子さんが学生で国民年金保険料を親が負担しているといった場合は、その保険料も「社会保険料控除」として所得から差し引けます。


注意したいのは、話題の「ふるさと納税」です。


会社員の場合、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内の場合、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用すれば確定申告は必要ありません。ただし、医療費控除を受けるなどで確定申告をする場合は、この特例制度が利用できず、確定申告書にふるさと納税について記載する必要が生じます。



(社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー 井戸 美枝 構成=高橋晴美 写真=iStock.com)

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