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モーニングスターの17年3月期決算、投信への資金流入鈍化に抗い8期連続の2ケタ増益を実現

サーチナ4月21日(金)20時4分
画像:モーニングスターは4月21日に、2017年3月期通期の決算を発表した。売上高は47億90百万円(前期比2.6%増)と微増収だったものの、営業利益15億60百万円(同11.0%増)、経常利益16億18百万円(同15.0%増)ともに2ケタの増益だった。(写真は決算説明会に臨むモーニングスター代表取締役社長、朝倉智也氏)
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モーニングスターは4月21日に、2017年3月期通期の決算を発表した。売上高は47億90百万円(前期比2.6%増)と微増収だったものの、営業利益15億60百万円(同11.0%増)、経常利益16億18百万円(同15.0%増)ともに2ケタの増益だった。(写真は決算説明会に臨むモーニングスター代表取締役社長、朝倉智也氏)
 モーニングスター <4765> は4月21日に、2017年3月期通期の決算を発表した。売上高は47億90百万円(前期比2.6%増)と微増収だったものの、営業利益15億60百万円(同11.0%増)、経常利益16億18百万円(同15.0%増)ともに2ケタの増益だった。連結営業利益が8期連続で2ケタ増益を達成し、期末配当金を1株当たり1円50銭増配の8円50銭とした。同社代表取締役社長の朝倉智也氏は、「金融庁が推進するフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)の徹底は、顧客に最適な商品を提供する、また、顧客との情報の非対称性を解消することについて、これまで以上に金融機関に注力することを求めている。当社が提供する評価情報やタブレットアプリなどサポートツールへの需要は一段と高まる。約20年にわたって培ってきた『モーニングスター』のブランド力は強く、引き続き安定的な収益拡大が可能」と語った。(写真は決算説明会に臨むモーニングスター代表取締役社長、朝倉智也氏)
 
 同社が軸足を置いている投資信託市場は、年間資金流入額が前年度の11.9兆円から当年度は1.3兆円へと88.9%も減少する厳しい環境だった。この厳しい環境にあっても2ケタ増益決算を達成できた要因について、(1)金融機関向けの投信販売ツールであるタブレットアプリの普及によるファンドデータビジネスの成長、(2)ブランド力の向上によるウェブ広告やセミナーの拡大——を軸に説明した。
 
 タブレットアプリの提供社数は17年3月末で70社と、前期末比22.8%。提供台数は同11.4%増の4万6004台になった。投信販売員が現場で活用するアプリとしては、約50%のシェアを占めるほど圧倒的な強さがある。同アプリを通じたファンドデータの売上高は前期比54.7%増と大きく伸びた。台数増以上に売り上げが伸びているのは、カスタマイズ用の改修費用など初期費用が含まれるためだという。また、タブレットアプリなどに搭載するロボ・アドバイザーツールを中心としたフィンテック関連事業の売上高が、前期比4.9倍増と急伸している。
 
 また、スマートフォンアプリ「株・投信情報」が累計ダウンロード数が約54万件になり、投信販売員が金融情報の収集で活用するアプリとしてNo.1の評価を受けるなど、情報媒体としての「モーニングスター」の高い認知度が定着。「投信評価のスターレーティングやファンドオブザイヤーなど、多くの投資家に馴染みの情報を共有することが、販売の現場に浸透してきている手応えを感じる」(朝倉氏)という。
 
 モーニングスターが開催する資産運用セミナーには、「投信エキスポ2016」(16年9月)に1920名、「モーニングスターアワード受賞記念セミナー」(17年3月)に1852名など、多くの来場者を迎えている。「iDeco(個人型確定拠出年金)セミナーや女性向けセミナーでは、当社主催のセミナーに初めて参加したという方が60%近くになることもあり、また、参加者の満足度もほぼ100%になるほど非常に高い。この評価がモーニングスターセミナーの評価を押し上げている」と、ウェブ広告&資産運用セミナーの売り上げが前期比16.0%増と成長した背景と語った。
 
 一方、当期は前期比6%減収、同9%減益となった子会社のSBIアセットマネジメントは、16年3月期に収益を押し上げた日本株ファンドの成功報酬が落ちたことが減益の要因。同社が運用するファンドの純資産残高は前年比で3.4%増と増加している。また、トムソン・ロイターリッパー・ファンド・アワードやR&Iファンド大賞、1億人の投信大賞など数々のファンドアワードを受賞するなど、運用力に対する評価が高まっているため、私募投信の受託など、今後の成長余力は大きいという見方を示した。
 
 今後の事業展開については、タブレットアプリについて、「現在は、最適な投資信託や保険の提案に使うフェーズ1の段階。今後、顧客情報との連携(CRM連携)を行うフェーズ2の段階への進化が期待される。さらには、売買システムとの連携を行う段階も展望している。現在の圧倒的なシェアによって投信販売の現場で使わざるを得ないツールとして広く検討をしていただいている。また、既に利用いただいている金融機関からは、積立NISAへの対応など新しいツールの導入に加えて、CRM化などバージョンアップの需要も出始めている」と、一段と成長の余地が広がっているとした。
 
 また、新たに設立したMSクレジットリサーチによる債券格付(信用評価)事業については、「日本では投資適格等級の社債評価はあるが、投機的等級に属する社債の信用評価をする機関がなく、ハイイールド社債市場が育っていない。全上場企業の社債を信用力評価の対象とし、社債市場の活性化をめざしたい。投資適格社債の利率がゼロ%台でも、シングルBなど投機的等級の社債なら2〜3%など信用力に応じたハイイールド市場の成立を支援したい」と語っていた。
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