血糖値センサーなどで知られる:PHCHDの収益が「右肩上がり」と予想される訳
2025年4月20日(日)19時34分 財経新聞
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ただ世界市場で云々・・・という視点から見ると、超低温冷凍庫:サンプルの保管・品質管理に適するメディカルフリーザーでは2位(国内1位)。超低温冷凍フリーザーは、2020年以降のコロナ禍で医療機関のワクチン保管で広く用いられた。
だが幸いに?コロナ禍におさまりが見られた以降は・・・言い換えると国内シェア1位でも、常に堅調な需要がという状況ではない。その当たりがこの間の収益動向の在り様に強く反映されている、ともいえる。
元パナソニックグループの旧松下寿電工が源流。松下幸之助翁に育てられた、稲井隆義が興した。その沿革を振り返ると詳細は省くが、「統廃合」「M&A」の歴史といえる。
現状での製品・サービスは、こんな状況。
<糖尿病マネジメント>: 高精度な測定機器によるソリューション。ちなみに三大成人病の一つ:糖尿病患者数は厚労省などで「1997年度1370万人」と推計されているが、実際に2024年度の治療(投薬・インシュリン投与)患者数は552万3000人。
<ヘルスケアソリューション>: がん診断や遺伝子検査などの臨床検査機器を展開。
<診断・ライフサイエンス>: がん患者の増加を背景に、早期の診断検査ニーズが高まっていることに対応する「病理用機器/顕微鏡用スライドグラス/染色試薬/病理医判断テクノロジー/検体収集など病理医のワークフォローを一貫展開」。
2022年3月期の「11.2%増収、53.6%営業減益」以降、収益動向は「4.7%増収、144.7%営業増益」「0.7%減収、92.2%営業減益」。大きくへこんだ期の決算説明書には、「●●事業は堅調に推移も・・・▲▲事業の低迷が重荷となり・・・」といった共通する表現が見て取れる。
が今3月期は「1.7%増収(3600億円)、133%強営業増益(211億円)」計画。第3Qまでの進捗率は上々。また至27年3月期の中計は24年3月期比で、「3年間の増収率4〜5%」「営業利益平均8〜10%増」「ROE10%以上」が掲げられている。
前記の通り「新たな収益事業登場」論が聞かれる。例えば26年3月期後半に投入が予定されている開発中の自動培養装置などが指摘されているようだ。