【爆発的反響】静かな傑作、松家仁之著『火山のふもとで』 魅力は入念に鉋をかけられたような清冽な文章美

2025年4月21日(月)12時16分 PR TIMES

松家仁之さんの鮮烈なデビュー作にして読売文学賞受賞作、『火山のふもとで』(新潮文庫)の3刷目が決定しました。3月末には『火山のふもとで』の前日譚にして皇居建築をめぐる最新作『天使も踏むを畏れるところ』が発売されました。4月22日(火)にはジュンク堂書店池袋本店にて河西秀哉さんとの刊行記念イベントが開催されます。
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■「すべてが美しい」小説、大好評で3刷目!

夏がくると東京から浅間山のふもとの山荘へ、仕事場をまるごと移転する村井設計事務所。そこで働く若き建築家の日々を描いた松家仁之さんの傑作長篇小説『火山のふもとで』(新潮文庫)が、たちまち3刷を重ねています。本作はデビュー作にして、読売文学賞小説賞受賞作。このたび13年越しの文庫化となり話題を呼んでいます。

本作の魅力として、主人公が家具設計でたずさわることになる国立現代図書館の設計コンペと密やかな恋の行方、さらにおもわずため息をついてしまうほど美しくしなやかな文章で綴られる、山荘まわりの景観やそこでの食事が挙げられます。下記の引用は、大胆な物語の設計思想と、入念に鉋をかけられたような細部の文章の稠密さが調和した、松家さんの小説にこそ当てはまる言葉だとも言えるでしょう。

「建築の細部というのは胎児の指と同じで、主従関係の従ではないんだよ。指は胎児が世界に触れる先端で、指で世界を知り、指が世界をつくる。椅子は指のようなものなんだ。椅子をデザインしているうちに、空間の全体が見えてくることだってある」(本文より)

■野崎歓さん、川上弘美さん、湯川豊さんらが絶賛!

「猪突猛進だけが読書ではない。作中に描かれた世界にゆったりと身を落ち着け、文章の流れを心ゆくまで味わう。そんな贅沢な喜びがあることも確かだ。現代の作家でそうした愉悦を与えてくれる存在といえば、松家仁之の名が思い浮かぶ。繰り返し読むに値するその作品群が、ついに文庫化される。」(「波」2025年2月号)
──野崎歓(フランス文学者・翻訳家)

「たった一人の若い語り手が、彼の来し方をたんたんと語っているだけの話なのに、驚くほどたくさんの視点や景色が、この小説の時間の流れの中には示されている。〔中略〕人生って、こんなに色と香りと驚きと快感に満ちていたんだ!」(「波」2012年10月号)
──川上弘美(作家)

「これは五十歳を過ぎた作者が書いた初めての長篇小説であり、小説を書くことへのあふれるような意欲と、既にして身についていた固有の文体と技巧がごく自然に結びついて、まぎれもない傑作が生まれたのである。」(「毎日新聞」2012年11月18日朝刊)
──湯川豊(作家)

野崎歓さん、川上弘美さん書評はこちら :
https://www.shinchosha.co.jp/book/105571/

■松家仁之さんの文庫新刊が3ヶ月連続で刊行!

『火山のふもとで』につづき、2月には『沈むフランシス』、3月には『光の犬』が文庫で刊行されました。
『沈むフランシス』は北海道の小さな村で出会った男女の儚いふれあいと深まりゆく愛を、官能的でさえある濃密な文章で描いた恋愛小説です。小説全体にうち響く、雪の降りしきるような静寂に耳を澄ませていると、充実した音の交響が聞こえてくるよう。解説は役者の山田真歩さん。様々な役を演じてきた視点から自分自身を登場人物に投影し、素晴らしい解説をご執筆いただきました。

また『光の犬』は、河合隼雄物語賞および芸術選奨文部科学大臣賞受賞作。北の町に根づいた一族三代と北海道犬を描いた、百年にわたる物語です。長い歳月のなかで絡まりつつもほつれていく人々のあいだの繫がりと、そこに光る生命の一瞬の輝きを巧みに写し取っています。解説は江國香織さん。個人、家族、家という枠組み、自然との共生にそれぞれ焦点を当て、ポイントとなる箇所を引用しながら本作の魅力を丁寧に解説してくださいました。

さらに、松家仁之さんの3ヶ月連続文庫刊行を記念して、「yomyom」では三作の冒頭部分の試し読みを特別公開。同ページでは松家さんによる特別エッセイも公開しています。是非ご覧ください。
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文庫3冊の試し読み、特別エッセイはこちら :
https://www.bookbang.jp/yomyom/spe_cat/matsuie

■前日譚の『天使も踏むを畏れるところ』も発売中!

さらに、松家仁之さんの最新長篇『天使も踏むを畏れるところ』も発売いたしました! 『火山のふもとで』に登場する設計事務所の「先生」こと、村井俊輔。敗戦から15年、彼の皇居建築をめぐる若き日々を描いたのが『天使も踏むを畏れるところ』です。著者みずから「これらを書きたくて出版社を辞めました。今回本にできたことは、ものすごく大きな区切りになりますね」と語る卓抜した密度とスケールの大河小説は必読の一冊です。
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■書籍内容
空襲で焼け落ちた明治宮殿に代わる、戦後日本、象徴天皇にふさわしい新宮殿を——。
敗戦から15年、皇居「新宮殿」造営という大プロジェクトが始まった。
世紀の難事業に挑む建築家・村井俊輔。彼を支える者、反目する者、立ちはだかる壁……。戦前から戦中、戦後、高度成長期の日本社会と皇室の変遷を辿り、理想の建築をめぐる息詰まる人間ドラマを描き尽くす、 かつてない密度とスケールの大長篇。

■書籍データ
【タイトル】天使も踏むを畏れるところ 上下
【著者名】松家仁之
【発売日】2025年3月26日
【造本】四六判 上552頁 下552頁
【定価】上2970円(税込) 下2970円(税込)
【ISBN】上 332814-8 下 332815-5
【URL】上)https://www.shinchosha.co.jp/book/332814/
    下)https://www.shinchosha.co.jp/book/332815/

■発売記念イベントが池袋ジュンク堂で開催

『天使も踏むを畏れるところ』の発売を記念して、ジュンク堂書店池袋本店でトーク&サイン会が開催されます。皇室の近現代史がご専門の河西秀哉さん(名古屋大学大学院准教授)をお招きし、皇室と日本社会の変遷について繙いていただきながら、松家さんには執筆当時のエピソードや作品にこめた思いなどを存分に語っていただきます。オンライン視聴もございますので、是非ご参加ください。
◆ジュンク堂書店池袋本店でのイベント概要
【日時】2025年4月22日(火) 19:00開場/19:30開演
【会場】ジュンク堂書店池袋本店
【登壇者】松家仁之、河西秀哉(名古屋大学大学院准教授)
【参加費】2000円
※「会場参加チケット」以外に「オンライン視聴チケット」、「上下巻セット付きオンライン視聴チケット」もございます。

詳細・チケット購入はこちらから :
https://online.maruzenjunkudo.co.jp/products/j70019-250422?variant=44673213202618

■内容紹介:『火山のふもとで』

「ぼく」が入所した村井設計事務所は、毎年7月末になると、北浅間の「夏の家」に仕事場を移動する。その夏は、美しく居心地のいい建築を手がける先生のもと、国立現代図書館の設計コンペに向けての作業がピークを迎えようとしていた。静かな情熱を秘めた先生とともに働く喜び、密やかに進行してゆく恋……。浅間山のふもとの山荘でのかけがえのない日々と、それぞれの生命の瞬きを綴る、鮮烈なデビュー作。

■著者紹介

[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/47877/2062/47877-2062-24594f43a947c9117bd97956d5fddf49-620x930.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]撮影・寺澤太郎松家仁之(まついえ・まさし)
1958(昭和33)年、東京生れ。編集者を経て、2012(平成24)年、長篇小説『火山のふもとで』を発表。同作で読売文学賞小説賞受賞。’13年『沈むフランシス』、’14年『優雅なのかどうか、わからない』、’17年『光の犬』(河合隼雄物語賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞)、’21(令和3)年『泡』を刊行。編著・共著に『新しい須賀敦子』『須賀敦子の手紙』、新潮クレスト・ブックス・アンソロジー『美しい子ども』ほか。




■書籍データ

【タイトル】火山のふもとで
【著者名】松家仁之
【発売日】1月29日
【造本】文庫
【定価】935円(税込)
【ISBN】978-4-10-105571-8
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/105571/

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