保育AIで業務負荷を軽減 ベネッセとコドモン、「こどもストーリープロジェクト」を共同始動
2025年4月23日(水)12時47分 PR TIMES
本取り組みにより、保育者が日々蓄積する「保育ドキュメンテーション」をもとに、AIが児童票(※2)や要録(※3)などの「保育の振り返り」をサポートすることで、保育現場の業務負荷を大幅に軽減、より一人ひとりの子どもを丁寧に見る保育の実現を目指します。
※1 「こどもストーリー」は商標・特許出願中
※2 児童票:保育の質向上に向けて、年間を通して作成される、定期的に児童一人ひとりの状況や育ちを記録する書類
※3 要録:年に1度作成する、児童一人ひとりの総合的な成長過程を可視化する記録書類
プロジェクト始動の背景・課題
保育現場では、子どもたちの日々の様子を記録している日誌や、教育・保育活動の目的や流れを具体的に計画した指導案をもとに、定期的に児童票や年次の要録を作成する必要があります。しかし、これらの業務には、過去の記録を振り返り再構成する手間が伴い、児童一人あたりに1時間以上かかることもあり、この負担が保育者にとって大きな課題となっています。
プロジェクトの目的
ベネッセとコドモンは、AIによって保育業務の一部をただ単に自動化するのではなく、「保育の質を高めるためのAI活用」を目指しています。本プロジェクトで検証していく「こどもストーリー」機能は、保育者が資料作成に費やす時間を減らし、一人ひとりの子どもをより深く理解し、その成長に寄り添う時間を最大化するための機能です。
取り組み内容
※「こどもストーリー」ご紹介動画 https://youtu.be/-IRcStgt6_k
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/160719/2/160719-2-0d3d7aafbbf0f0e0c9a5ce59dc58a192-1281x700.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
本プロジェクトでは、コドモンが提供する「保育ドキュメンテーション」に蓄積された記録をAIが解析・要約し、児童票や要録作成をサポートする機能(「こどもストーリー」機能)の実装を進めています。これにより、保育者は記録の確認や編集に集中でき、業務効率を高めながら、子ども一人ひとりの成長や個性を丁寧に捉える保育が可能になります。
賛同施設の募集
「こどもストーリープロジェクト」にご参画いただいた施設さまへは、新たにつくるコドモンの保育AIサービスのおためし版への先行申込や、プロジェクトの進捗状況・検証結果などの最新情報をお伝えします。
「こどもストーリー」機能を多くの園の先生のお声もお聞きしながらサービス版として作り上げていきたいと思っております。共感・ご興味のある保育施設さまは、ぜひプロジェクトへのエントリーをいただき、先生方のお声をお聞かせいただければと存じます。プロジェクトエントリーをご希望の方は、下記よりお申込みください。
●募集期間:〜2025年12月頃(予定)
●提供予定内容:
・おためし版の先行申込のご案内
・プロジェクトの進捗・検証結果の共有
・サービス導入に関するヒアリング など
●プロジェクトエントリーフォーム:
https://info-hoiku.benesse.ne.jp/seminar/hoikuai/kodomostory_entry/
■「こどもストーリー」監修 大豆生田啓友先生(玉川大学教授)より
保育というのは、日々、子どもといかに向き合うかということです。先生たちは、子どもたちの気持ちや好きなことなど、その子の“今の姿”を点で捉えることも多いですが、実は、“今日の姿”は、これまでのいろいろな育ちとつながっています。しかし、子ども一人ひとりの変化や、育ちの経緯を見ることは難しく、記録を過去からたどり、今日の興味とつなげることで、その子に対するさらに深い理解や、その子が好きな遊びについてより深く理解することにつながります。保育を点ではなく、線でつなげ、ストーリー化することで、まさに「こどもストーリー」が見えてくるのです。今回のAIの活用により、先生たちでは気づかないようなことまで要録や個人記録にまとめることができるため、さらに一人ひとりの深い理解へとつながっていくと考えています。
■「こどもストーリー」を体験された園の声
◆平塚保育園(神奈川県平塚市)
「本当に業務軽減ができ、保育士の学びにもつながるなと思っています。毎日の保育を振り返り記録していますが、児童票などの作成のためにまた振り返って書く作業が軽減するということは、子どもたちとより丁寧にかかわれる時間が増え、毎日の保育にも少し変化が出てくるのではないかなと思いました。」
「『10の姿』(幼児期の終わりまでに育ってほしい10の項目)に重ねて活動を振り返る点が、私がやっている保育がこんな育ちの姿につながったのだと分かり、自信になりました。」
■「こどもストーリー」開発責任者 ベネッセスタイルケアグループ 保育ICT事業部長 鈴木より
これまで保育者たちは「日誌」「連絡帳」「計画」に加え、保護者向けに今日の保育活動を伝える掲示物を手書きで作ってきており、これらがコドモンの保育ICTサービス「保育ドキュメンテーション」の登場によって効率化を遂げることができました。
子どもたちの学びや成長がつまった記録である「保育ドキュメンテーション」に、今回、AIを活用した機能を加えることで、保育現場はさらなる進化を遂げることになります。「児童票」「要録」といった記録作成において保育者たちは、一定期間の子どもの育ちを振り返り、一人ひとりについてまとめなおすという膨大な作業を行わなければなりませんが、保育のICT化が進んでもこの領域はいまだ先生たちの手作業として残されていた分野です。AIによって作業面は効率化しながらも、先生たちの思考や専門性は大切にする、そのような機能の在り方はどのようなものなのか、「こどもストーリープロジェクト」を通じて多くの園の先生方とともにこの機能を作り上げてまいりたいと考えています。
【保育ICTシステム「CoDMON(コドモン)」の概要】 https://www.codmon.com/(https://www.codmon.com/)
保育・教育施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育ICTシステムです。ICT化によって指導案や日誌の作成、園児毎の登降園管理や保育料計算、請求管理、さらには保護者連絡まで、一貫してサポートしています。2025年4で、全国21,847施設で導入されています。
【コドモンの「保育ドキュメンテーション」とは】
「先生の負担を増やさず、ドキュメンテーションを日常保育に取り入れてほしい」という思いのもと、玉川大学教育学部教授・大豆生田啓友先生監修のもと、コドモンとベネッセスタイルケアグループが共同開発した機能です。園での日々の子どもたちの活動を写真とコメントで記録する「保育ドキュメンテーション」は、単なる記録だけでなく、保育の振り返りや計画までを一貫して行えます。またここに記録した内容は、日誌や連絡帳などにも連携することができ、保育者間、保護者とも日々の子どもの育ちを共有することができることから、保育業務効率化と保育の質向上を両立できる仕組みとして、多くの園で活用されているサービスです。
<参考>ベネッセとコドモン、これまでの取り組みについて
■プレスリリース
・株式会社コドモンとの資本提携について〜業務提携に続き、資本提携で保育所領域の事業を強化〜
https://blog.benesse.ne.jp/bh/ja/news/20190227_release.pdf(https://blog.benesse.ne.jp/bh/ja/news/20190227_release.pdf)
・ベネッセと(株)コドモンが業務提携 2019年度より保育所・保護者向け支援とコンテンツ提供を開始
https://blog.benesse.ne.jp/bh/ja/news/20181213release.pdf(https://blog.benesse.ne.jp/bh/ja/news/20181213release.pdf)