「SUVブーム」は世界の潮流 スバルクロストレック、スズキジムニー...人気の秘密を探る

2025年4月26日(土)13時0分 J-CASTニュース

世界的にSUVが人気だ。SUVのメリット、デメリットは何か。

SUVは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)」の略で、日本では「スポーツ用多目的車」と訳されている。この中にはスバルクロストレックのような乗用車ベースのSUVもあれば、トヨタランドクルーザーやスズキジムニーのように本格的なクロスカントリー4WDもある。

悪路を走破できる頑丈さ

スバルクロストレックはハッチバックセダンのインプレッサをベースに最低地上高を上げ、悪路走破性を高めている。サスペンションなど足回りも車高に合わせ、クロストレック専用のセッティングをしている。

しかし、ボディーなどのプラットフォーム(車台)は基本的にインプレッサと共通だ。車高を上げてSUVらしい雰囲気に仕上げたことで、ハッチバックセダンと本格SUVの両方の魅力を合わせ持つことから、クロスオーバーとも呼ばれる。トヨタヤリスクロスもクロスオーバーSUVだ。

これに対して、ランドクルーザーやジムニーは専用のフレームを持ち、骨格は乗用車よりもトラックに近い。世界の悪路を走破できるよう頑丈に設計されている。

クロスオーバーとクロカンの中間に位置する存在として、トヨタRAV4、日産エクストレイル、ホンダヴェゼル、マツダCX-5、スバルフォレスターなどがある。こちらが現在のSUVの主流だ。ボディーも足回りも専用設計で、クロカンほど悪路走破性は高くないが、積雪路などの走破性は一般的なハッチバックセダンやステーションワゴンよりも高い。

視界が良く荷物が積める

SUVは車高が高いため、乗り込むと視界がよいのもメリットだ。街中を乗り回したり、郊外にキャンプに出かけたりするには、荷物も積めて使いやすい。世界的に人気が続く理由だろう。

ただし、車高が高い分、「走り」重視のスバルレヴォーグのようなステーションワゴンに比べ、SUVのコーナリング性能は低い。高速道路のインターチェンジを抜け、本線に入るまでのランプウェイ(カーブや傾斜のある接続道路)や追い越しの際の車線変更では不安を感じるかもしれない。

乗り心地もSUVはステーションワゴンに比べてマイルドだ。近年、クロカン以外のSUVは燃費や乗り心地を重視した専用設計で、走り重視のレヴォーグなどとはサスペンションもタイヤも異なる。SUVを選ぶ場合、走りや乗り心地に満足いくか、試乗して見極める必要がある。

SUVブームは世界的な潮流で、いつまで続くかわからない。ステーションワゴンやハッチバックセダンはSUVに押されて少数派となった。それでも「走り」を重視し、ステーションワゴンなどを選ぶユーザーは存在する。さほど「走り」にはこだわらず、町中をのんびりゆったり走りたいなら、クロカン以外のSUVがお薦めかもしれない。

(ジャーナリスト 岩城諒 )

J-CASTニュース

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