ドコモ、銀行実現の可能性は?
2025年4月29日(火)9時24分 財経新聞
●住信SBIとも買収交渉!NTTドコモが銀行参入に意欲
生え抜き以外では初めて、2024年に6月にNTTドコモの社長に就任した前田義晃氏は、銀行業参入への意欲を示してきた。
【こちらも】日本調剤の非公開化報道で広がる思惑
これまで住信SBIネット銀行の買収交渉が報じられていたが、ダイアモンドオンラインが3月1日に、断念したと報じた。その後、4月8日の日本経済新聞の取材には、この件について「ノーコメント」としているが、実現は厳しい状況と推察できる。
大手キャリアの中では唯一銀行を持たないドコモは、出遅感が否めないが、今後の参入で巻き返せるのだろうか?
●金融滋養強化を急ぐNTTドコモ
スマートフォン市場の飽和が見えてきた中、大手キャリア各社は、ポイント経済圏による顧客の囲い込み競争を激化させるなど、通信以外の事業で拡大を目指している。
ドコモは2023年12月にはシェア35%を割り込み、販促強化や料金プランの見直しを図るなど、危機感を強めている。
ドコモはクレジットカード事業の「dカード」があり、約1800万人の会員数を誇る。
ただ、通話料などドコモのサービス利用で貯められるdポイントは、PAYPAYやVポイントなどに比べ、還元率の低さや利用可能性店の少なさなどで劣り、利用者は大きく後れを取っている。
前田氏の就任前から、ネット証券を取り込むなど、ドコモは急ピッチで金融事業を強化してきた。
●銀行設立には高いハードル?
住信SBIネット銀行は、店舗や人員を抱える必要はなく、ローリスク・ハイリターンを望める買収となるはずだった。
交渉決裂の真意は分からないが、前田氏は「様々な選択肢がある。自分たちで新しい銀行を作ることも含め、5月予定の決算発表までに結論を出したい」と、読売新聞の取材に答えている。
住信SBIネット銀行のNEOBANKや、JR東日本のJREのように、既存の銀行がインフラだけを提供するのが一般的になりつつあるが、利用者には分かりづらく、ドコモブランドをアピールしづらい。
一から銀行を設立することはハードルが高い。セキュリティや規制の変化は激しく、時間と莫大な投資が必要となる。
ドコモ銀行設立の悲願達成は一朝一夕には困難だろう。
生え抜き以外では初めて、2024年に6月にNTTドコモの社長に就任した前田義晃氏は、銀行業参入への意欲を示してきた。
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これまで住信SBIネット銀行の買収交渉が報じられていたが、ダイアモンドオンラインが3月1日に、断念したと報じた。その後、4月8日の日本経済新聞の取材には、この件について「ノーコメント」としているが、実現は厳しい状況と推察できる。
大手キャリアの中では唯一銀行を持たないドコモは、出遅感が否めないが、今後の参入で巻き返せるのだろうか?
●金融滋養強化を急ぐNTTドコモ
スマートフォン市場の飽和が見えてきた中、大手キャリア各社は、ポイント経済圏による顧客の囲い込み競争を激化させるなど、通信以外の事業で拡大を目指している。
ドコモは2023年12月にはシェア35%を割り込み、販促強化や料金プランの見直しを図るなど、危機感を強めている。
ドコモはクレジットカード事業の「dカード」があり、約1800万人の会員数を誇る。
ただ、通話料などドコモのサービス利用で貯められるdポイントは、PAYPAYやVポイントなどに比べ、還元率の低さや利用可能性店の少なさなどで劣り、利用者は大きく後れを取っている。
前田氏の就任前から、ネット証券を取り込むなど、ドコモは急ピッチで金融事業を強化してきた。
●銀行設立には高いハードル?
住信SBIネット銀行は、店舗や人員を抱える必要はなく、ローリスク・ハイリターンを望める買収となるはずだった。
交渉決裂の真意は分からないが、前田氏は「様々な選択肢がある。自分たちで新しい銀行を作ることも含め、5月予定の決算発表までに結論を出したい」と、読売新聞の取材に答えている。
住信SBIネット銀行のNEOBANKや、JR東日本のJREのように、既存の銀行がインフラだけを提供するのが一般的になりつつあるが、利用者には分かりづらく、ドコモブランドをアピールしづらい。
一から銀行を設立することはハードルが高い。セキュリティや規制の変化は激しく、時間と莫大な投資が必要となる。
ドコモ銀行設立の悲願達成は一朝一夕には困難だろう。