業界2位イエローハットが営業利益・営業利益率で1位を凌駕している理由

4月30日(火)19時9分 財経新聞

 イエローハットに不祥事が起きた。従業員と元従業員がホイールに火をつける様子がネットで拡散。逮捕された。築き上げてきた「存在力」に影響が出ないことを祈りつつ、あえて本稿を記すことにした。

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 タイヤをはじめとするカー用品の販売で(売上高)業界第2位のイエローハット(以下、イエロー)が、営業利益・売上高営業利益率で業界首位のオートバックスセブンを凌駕している。今3月期の収益動向に、それは顕著に見て取れる。

 イエローの今期計画は「売上高1419億円強」「営業利益94億5000万円強」「売上高営業利益率6.66%」。対してオートバックスセブンはそれぞれ「2150億円/90億円/4.18%」。ともに開示済みの4-12月期の営業利益は通期計画進捗率で「85%強」「80%弱」に達しており、99.9%計画達成は可能な状況。

 イエローはNPO法人「日本を美しくする会」の創唱者としても知られる鍵山秀三郎氏により、カー用品の卸売業として1961年に創業されている。

 そんなイエローが2009年3月期、10年3月期に連続して最終赤字に転落した。そうした中、リーマンショック直後の08年10月に4代目社長に就いたのが現社長の堀江康生氏である。11年3月期には黒字転換を果たしている。「介護やホームセンターなど、不採算部門からの撤退」が黒転の要因とされる。

 だが斯界を知るアナリスト達の見方は「それだけでは、その後のイエローの回復ぶりは説明しきれない」で一致している。彼らが要因として指折り数えるのは、次の様な点である。

★タイヤ事業への傾斜: カー用品にあって最も高単価でかつ利益率が高いのがタイヤ。交換時には工賃も発生する。そんなタイヤ部門に注力をした。現在、総売上高に占める割合は約30%に達している。

★卸売業<小売業への体制移行: その象徴としてあげられるのが二輪事業の強化。買収を入り口にした「2りんかん(二輪用品販売)」「SOX(二輪車販売)」の展開。二輪関連だけで目下、総売上高比率は約15%に達している。

★ドミナント戦略: 自治体・エリアごとに店舗運営会社制が執られている。仕入れ時のメーカーに対する優位性/本部の意向反映がスムーズに展開されている。それぞれの店舗は小型だが、国内の店舗総数は725(18年3月期末)。こと国内店舗数に限るとオートバックスセブン(同期末571店)を上回っている。

 企業の成長or回復を後から振り返るのは容易。が、押しなべて言えることは経営トップが「必ず出会う貧乏神は避け、福の神に寄り添えるか否かの経営者の直感的判断」だとした宮内義彦氏(前オリックスグーグルループ/CEO、現シニアチェアマン)の言を、イエローの回復を振り返りあらためて痛感した。

財経新聞

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