「平成」の怪物、HVのトヨタ・プリウス! 「令和」の希望、EVのテスラ?

5月1日(水)9時6分 財経新聞

トヨタ・プリウス(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

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 「平成」が終わって「令和」の時代がやってきた。実感はないが、「区切り」を付けて考えるには良いのかもしれない。すると平成の「ビッグワン」と思われるクルマがあることに気付くことになる。それは、『トヨタ・プリウス』だ。これは比較する車がないと言い切れるのかもしれない。国産車の中には、平成の年代に登場して優れた車と言われるものもあるが、「自動車」として、プリウスほど世界の方向性を変えてしまったものはない。平成の怪物プリウスと言えるだろう。

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 こう言うと、いやいや日産・R32スカイラインGT-Rだってあるではないか?と言われてしまいそうだ。また、トヨタ・エスティマ、ユーノス・ロードスターなどなど、それぞれの分野でエポックメイキングな車は確かにある。しかし世界的視野で見れば、自動車の歴史の方向性を変えてしまった存在は他にない。HVの普及はこれからでもあるが、平成の終わりにトヨタがHV特許を公開した意味は大きいのだろう。

 細かく見ていくと、トヨタ方式HVシステムは、その「トルクミックスシステム」が実にシンプルなのだ。これは世界に誇ってよい発明だ。なのにトヨタ販売店の営業マンで、「電気式CVT」を説明できる人に出会っていない。これはなんとしたことであろうか。企業イメージとしても、最も良い方向に引っ張る材料ではないかと思っていたのだが、あまりにも知られていない。ユーザーが関心を抱かないと、世紀の発明品も「商品価値」を持たないこととなってしまう。現在の「電気式CVT」の商品価値は、実力をはるかに下回っているのであろう。

 通常、エンジン式自動車では、クラッチとミッションが必要だ。また変速段数は、多いほうがエンジン効率を高められるので良い。現在のATでは7〜10段が常識となっている。ATでは、ロスをなくすロックアップが常識で、クラッチ式のDCTも段数が多くなっている。

 またベルト式、チェーン式CVTなどでは「ラバーフィーリング」などが伴うが、電気式CVTにはないのが特徴だ。だがプリウスの、モーターに電荷をかけることにより無段階に変速させるアイディアは、燃費性能でも有利だ。低速から高速まで自然にエンジンを効率の良い回転数で使うことが出来、モーターのパワーを有効に使っており、バッテリーの効率が上がらない現代の状況下では、最も燃費が良いシステムを構成している。

 そして、EVの先頭に立つテスラは、これから「令和」の時代に希望となれるのであろうか?バッテリー性能が低い中でありながら、これほどEVを意識させ、体験させた功績はある。しかし金融知識の中での幻想に近い商品価値であって、これから真の完成を目指していくものであろう。

 株価で注目され、予約金で車両価格全額を収めるなど、異常なブームと言うべき状態を作り出してきた。これからバッテリーの効率が上がってくれば、いよいよEVが普及し始めるのであろう。が、その時は、群雄割拠で競争がし烈となる。そうなればごくありふれた製造物の分類に入ると見られ、いよいよ「量産技術」が必要とされてくる。「EV」であるだけでは商品価値とならない時代がやってくるのだ。

 この点を投資家がどのように評価するのか?楽しみでもある。なんでも「EVありき」と主張していた人々も、これからはEVも多くの選択肢の一つとなる現実の世界を見せられることとなる。「テスラは令和の希望」となれるのであろうか?

財経新聞

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