横浜・海岸通で複合施設の建設スタート、旧横濱ビルの跡地 2027年完成へ

2024年5月10日(金)16時28分 財経新聞

 日本郵船、三菱地所、鹿島建設が特定目的会社を設立して横浜市臨海地域で進める複合施設「(仮称)横浜市中区海岸通計画(A-1地区)」(中区海岸通)の建設工事が始まった。オフィス、店舗、展示場を備え、2027年1月末の完成を目指している。

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 建設場所は横浜高速鉄道みなとみらい線の馬車道駅から歩いて5分、都心部の関内地区とみなとみらい地区を結ぶ交通結節点。終戦直後の1950年、横浜市で戦後初めて建てられた高層ビルで、戦後復興の象徴となった旧横濱ビルの跡地になる。

 施設は高さ約100メートルの地下1階、地上21階建て延べ約7万平方メートル。低層階に飲食店舗など商業施設と展示場を入れ、4〜20階にオフィスが入居する。低層部の外観は戦前に建築された隣接の横浜郵船ビルに合わせ、コーニスラインと呼ばれる突起状の構造を設ける。海岸通と海側の双方に遊歩道を設けて地域内の回遊性を高め、新たなにぎわいを創出する。

 大規模ターミナルや企業、行政機能が集積する地域である点を重視し、帰宅困難者の一時避難スペースや防災備蓄倉庫を備えるほか、浸水時も施設の機能を維持できる設計にしている。

 周辺は神奈川県庁や神奈川県警本部、横浜市役所、アパホテルの「横浜ベイタワー」、商業文化施設の「北仲ブリック&ホワイト」など官民の施設が並び、海を挟んだ対岸によこはま新港合同庁舎がある。港町の横浜市にとって中枢ともいえる場所で、都市再生特別地区として再開発計画が進んでいる。

 再開発は広さ約1.5ヘクタールの都市再生特別地区内をA1〜3、Bの合計4地区に分けて進める予定。隣接する横浜郵船ビルがホテルに生まれ変わるほか、商業施設やオフィスなどの整備が考えられている。

財経新聞

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