交通事故率、高齢者より10・20代が突出 デイライトや視認性に注目 (上)

5月11日(土)16時43分 財経新聞

 高齢者の事故が相次いでおり、自動車の運転も年齢制限を考えるときにきたのだろうか?だが事はそう簡単に進まないようだ。実際の事故率(警察庁交通局の統計による)は、『10代が80歳以上の約3倍』で、『20代が約1.5倍』。また『30代でようやく75歳以上よりも少なくなる』ようだ。この原因は極めて明快で、初めて免許を取る年齢から見て「初心者」が多いからだ。

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 データをもとに考えると、事故対策を取るのなら「初心者から」となるのが正しい判断となる。警察庁交通局、JAFなどのホームページに多方面のデータがあるので、良く見ていただきたい。

 しかし高齢者の事故については、「初心者」ほど簡単に考えることはできない。若い初心者は「訓練」すれば解決できることも明らかだ。すると30歳までの若くて危険な年齢層は、「自動車学校の教習の方法」に問題があることとなる。一方高齢者の、年齢からくる能力の衰えによる事故を防ぐためには、「試験のやり直し」が最もふさわしい方法論であると言われている。つまり「何故、未熟なために危険な運転技術に免許を与えるのか?」となると、「免許の厳正化」が正論として叫ばれなければならない。簡単に言えば、「もっと慣れるまで卒業させるな!」「能力が落ちたら免許を更新するな!」となるのだ。

 しかしこれには、「自動車関連業界が反対する」こととなる。なぜなら「車が売れなくなる」からだ。「若者に安易に免許を与えない」と「高齢者の免許更新を厳正化する」ことで、自動車市場が小さくなってしまうのだ。これは、自動車関連産業関係者にとって厳しい選択を迫られるのだろう。それでも年間4,000人弱の死者は多すぎる。ならばこれまでのように、出来ることを積み上げて、少しでも犠牲者を少なくせねばならない。

■視認性の確保
 30年程前頃から、鎌倉のタクシーが昼間でもライトをつけているようになった。一方で半世紀ほど前、免許取り立ての時期には、「ライト点灯をどれほど遅らせられるか」と言った風潮が若い人の間にあった。夕方暗くなり始めても、出来るだけライトを点けないのが「かっこいい」と勘違いしていた。それだけでなく、「トンネルでも出来るだけ点灯せず、曲がりもしないのにウインカーを点けて」暗い中を走っていた。

 JAFの事故件数の統計によると、日没前後に事故が増大している。現在でも、日没で薄暗くなった状態(日没10分経過)でも72%ぐらいの人しか点灯しないそうだ。5分経過で44%程度であり、日没で明らかに暗くなり始めても半分以上の運転手が点灯しないのだ。

 30年ほど前タクシーに乗ったときは、昼間ヘッドライトを点けていると、対向車がパッシングや手で合図して来たりしていた。間違って点灯していると思って丁寧に知らせてくれるのだ。そこで「どうしてヘッドランプを点けてるの?」と運転手に聞いてみた。「事故率が7%減るのでと、会社からの指示です」と答えていた。保険会社の調査のようで、腕に覚えのある「運転のプロ」としては少々不満そうだった。

財経新聞

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