バフェットとバフェット風はぜんぜん違う! 投資の神様の威を借る投資ファンドに注意

5月12日(金)19時0分 ダイヤモンドオンライン

 “投資の神様”ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイの定時株主総会が、ネブラスカ州オマハで開催されました。毎年、定時株主総会の日には人口43万人のオマハに4万人の株主が訪れるそうです。さて、バフェット氏の投資は個人投資家にとっても大変参考になりますが、まがいものの投資ファンドにはご注意を。「バフェット」と「バフェット風」はまったく違うのです。



バフェット氏が称賛したアップルは

時価総額が8000ドル(90兆円)に


 今年の株主総会でバフェット氏は、iPhoneやAppStoreで業績を伸ばすアップルの経営を称賛しました。それを受けてアップル株は153ドルまで値上がりし、時価総額は初の8000億ドル(90兆円)に達しました。


関連記事:投資の神様バフェットはなぜ、時価総額世界一のアップルに投資したのか?(2017年3月10日)


 バフェット氏は昨年(2016年)3月からアップルへの投資を始め、本年1月末の決算発表前には7000万株以上を大量取得(その時点の株価は121ドル)、合計1億3300万株を保有しています。バフェット氏が保有するアップル株は時価200億ドルを超えています。


 またバフェット氏は保有株の1/3を売却したIBMへの投資について「間違いだった」と認め、昨年から大量に買っている航空株については「もう価格競争に陥ることはないだろう」と擁護しています。


 バフェット氏の投資は、無数にある成功例もたまにある失敗例も、見ているだけで勉強になります。


世にはびこる「バフェットでないもの」

運用成績はほとんどが悲惨


 ところが世の中にはバフェット氏の威を借る「まがいもの」もたくさん存在します。バフェット氏の言動や銘柄選びを引き合いに「ここはバフェット氏が投資している〇〇と同じような企業だ」「バフェットが欲しがった××はまだ上がる」などと喧伝して投資資金を募っている新興ヘッジファンド担当者のことです。


 投資家の側にも「バークシャー・ハサウェイの株価は1965年から2万倍にもなっている。バフェット氏のような投資手法なら(ここが間違い!)資金を預けてみようか」と考えてしまう人が結構います。そういったまがいものが運用するファンドはだいたいが悲惨な運用実績になっているのですが。


バークシャー・ハサウェイとは

もともとは1888年に創立された紡績会社だったが、1965年にバフェット氏が経営権を握って事業の余剰キャッシュフローをさまざまな企業への投資・買収に使うようになった。1985年に紡績事業から撤退、保険・投資を主たる事業とするコングロマリット(複合企業)に。株価は1965年から現在までに約2万倍以上に値上がりしている。ちなみに同期間のS&P500の値上がりは150倍程度。

 そもそも、バフェット氏自身は投資家から高率の手数料や成功報酬を取るヘッジファンドを強く批判していています。しかし、バフェット氏の「ようなもの」に魅力を感じてしまう投資家に、本人の言葉は届かないようです。


ビットコインが史上最高値を更新し

仮想通貨の詐欺話が急増している


 さて「まがいもの」といえば、仮想通貨「ビットコイン」の急騰をみて「ビットコインのようなもの」に投資する詐欺話がぞろぞろ出てきています。


 本紙は「ビットコイン」を含む仮想通貨については懐疑的ですが、事実としてビットコインはこの1年で3倍以上に値上がりし、直近で1700ドル台と史上最高値を更新中です。これ自体は需給を反映したものであり、幻想とも詐欺話とも思っていません。


 ところが、この値上がりをみて「数年前にビットコインに投資していたら大富豪でしたよね。この〇〇コインはこれから売り出す新しい仮想通貨です。いま投資しておけばあなたも大富豪になれますよ」という投資話があちこちに出てきています。


 これはビットコインの価格変動を引き合いにしているだけの単なる詐欺話で、絶対に信用してはいけません。だいたいバフェット氏とビットコインを比較すること自体、大変にバフェット氏に失礼なのですが、今回はついこういう記事になってしまいました。


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