シャープ、亀山第2工場を親会社の鴻海に売却へ…26年8月までに
2025年5月12日(月)15時56分 読売新聞
シャープ本社(手前)(堺市堺区で、読売ヘリから)
シャープは12日、スマートフォンなど中小型の液晶パネルを生産する亀山工場(三重県亀山市)の第2工場を、2026年8月までに、親会社の台湾・
第2工場は、第1工場(04年稼働)に続き、06年に稼働。約1500億円が初期投資された。延べ床面積は第1工場の2倍超にあたる約28万平方メートル。売却後は鴻海が運営を続ける。
09年には生産能力を増強するなどしたが、海外勢との競争が激化し、テレビ向け大型液晶パネルの採算が悪化。12年からタブレット端末やノートパソコン向けの中小型パネルの生産を始め、13年からはスマートフォン向けの小型パネルの生産に移行したが、中小型分野も競争が激しく、業績を圧迫する要因となっていた。
シャープは液晶パネル事業の低迷で、24年3月期までの2年間で、最終利益で計4108億円の赤字を計上していた。24年8月にテレビ向けの大型パネルを手がけていた堺工場(堺市)の生産を終了し、関連施設をソフトバンクとKDDIに売却するなど構造改革を進めていた。