「備蓄米ブレンド商品が増え、価格が下がった」…スーパーのコメ価格18週ぶり値下がり
2025年5月12日(月)20時51分 読売新聞
保管倉庫から搬出される備蓄米
農林水産省は12日、4月28日〜5月4日にスーパーで販売されたコメ5キロ・グラムあたりの平均価格が、前週より19円安い4214円だったと発表した。値下がりは18週ぶりで、備蓄米の流通が広がったことが影響したとみられる。今後も価格低下が続くかが焦点となる。
全国約1000店のスーパーの購入データをもとに、平均販売価格を発表した。昨年12月23〜29日以来の低下となったものの、前年同期(2106円)の2倍を超える水準が続いている。
スーパーの店頭で備蓄米とみられる比較的価格が安い商品が並び始めたことから、農水省は「備蓄米をブレンドしたと思われる商品を選ぶ消費者が増えた可能性がある」とみている。
ある大手スーパーでは「備蓄米をブレンドした安い商品を増やせたので、価格が下がった」とした。一方、別の大手スーパーは「下がったという実感はあまりわかない。夏に向けて高価格が続く恐れもある」との見方を示した。
備蓄米を巡っては、農水省がこれまでに3回の入札を行い、計31万トンを順次、放出している。政府は7月頃まで備蓄米を毎月放出する方針だが、十分に流通していないため、入札に参加する業者の条件を緩和することも検討している。