博多阪急が大規模改装、高級ブランド拡充へ…富裕層の需要を取り込む狙い
2025年5月13日(火)7時35分 読売新聞
博多阪急(12日、福岡市博多区で)
福岡市博多区の百貨店「博多阪急」が、2011年の開業以来、最大規模の改装を行うことがわかった。売り場の再編などに総額40億円超を投資して高級ブランドの品ぞろえを強化し、富裕層の需要を取り込む狙いがある。今年度に着手し、27年度の完了を見込む。
博多阪急の大規模改装は、17年度に約20億円かけて高価格帯の売り場を強化して以来、2度目となる。今回は、若年層向けの衣料品や化粧品の店舗が入る3階に高級ブランド店を入れるなどして売り場の構成を変える見通しだ。現在の高級ブランド店はバッグや財布などが中心だが、改装後はブランド衣料品も扱うとみられる。
博多阪急側は、改装によって収益性を高めることで30年度の総額売上高を24年度(694億円)より15%高い800億円に引き上げ、九州最大の百貨店の岩田屋本店(23年度で800億円超)に迫る規模を目指す。
阪急阪神百貨店(大阪市)が運営する博多阪急は、11年3月の九州新幹線(博多—鹿児島中央)全線開通に合わせて建て替えられた博多駅ビルの中核テナントとしてオープン。阪急阪神が展開する国内全15店の23年度売上高では、大阪市の阪急本店と阪神梅田本店に次ぐ規模となっている。