中国との追加関税引き下げ、「車・鉄・アルミは対象外」…トランプ大統領が品目別25%維持の考え示す
2025年5月13日(火)13時16分 読売新聞
ホワイトハウスで記者会見するトランプ大統領(12日)=ロイター
【ワシントン=木瀬武】米国のトランプ大統領は12日、ホワイトハウスで記者会見し、中国政府と合意した追加関税の引き下げについて「自動車や鉄鋼、アルミニウムに対する関税は含まれない」と明言した。品目別の25%の追加関税を維持する考えを示したものだ。日本との貿易協議でも自動車分野などで強硬姿勢を崩さないとみられ、交渉は難航も予想される。
10、11日に行われた中国との貿易協議では、追加関税を相互に115%引き下げることで合意した。一方で、トランプ政権は全ての国・地域から輸入される自動車や鉄鋼・アルミ製品に25%の追加関税を課しており、これら品目別の追加関税は維持される。中国にとって自動車や鉄鋼の有力市場である米国への輸出に逆風となる状況が続く。
トランプ氏は日本を含む各国との交渉の余地について「まだ検討もしていない」とした上で、「米国に自動車産業を取り戻す。米国で自動車を売りたければ、米国に工場を建てなければならない」と強調した。
米中両国は今後90日間、一部の関税を停止し、閣僚級や事務レベルで詰めの交渉を続ける。トランプ氏は期間中に妥結できなかった場合の対応について「145%には戻さないが、合意した30%よりは相当高くなる」と述べた。
トランプ氏は、今週末にも中国の