相場展望5月13日号 米国株: 米利下げ期待が浮上し、株価持ち直しも、見極めが必要 日本株: 今週以降、格言「5月に売れ」通りになるか、注目
2024年5月13日(月)10時26分 財経新聞
■I.米国株式市場
●1.NYダウの推移
1)5/09、NYダウ+331ドル高、39,387ドル
2)5/10、NYダウ+125ドル高、39,512ドル
【前回は】相場展望5月9日号 米国株: インフレ再加速の兆しが続くと、FRBは政策金利引上げも 日本株: 「円安」の長期トレンドは変わらず
●2.米国株 : 好材料が出る決算発表シーズンが終了、「利下げ期待」の進展に注目
1)5/1〜10のNYダウは大幅上昇で好調、相場を牽引してきた半導体株は見劣り
・NYダウ、日経平均の5/1〜10の推移
NYダウ ナスダック総合 S&P500 半導体株指数
4/30終値 37,815ドル 15,657 5,035 4,673
5/10終値 39,512 16,340 5,222 4,808
上げ幅 +1,697 + 683 +187 +135
上昇率 +4.5% +4.4% +3.7% +2.9%
2)米国主要株価指数の最近の値動きからは、「慎重」にみることの大切さを示唆
・米国株騰落率の推移 5/8 5/9 5/10
NYダウ +0.44%高 +0.85 +0.32
S&P500 ▲0.00%安 +0.51 +0.16
ナスダック総合 ▲0.18 +0.27 ▲0.03
半導体株指数 +0.12 ▲0.33 +1.01
3)株式市場では「金利低下期待」を材料として、買い直しされている
・経済指標の落ち込み懸念を材料に、FRBの政策金利引下げ論が強まり、株価には好材料として受け止められている。
・この動きが、本格的株価の再上昇につながるのか、一時的なものかを見極める必要がある。
4)米インフレ率は再上昇のサインが点灯
・米消費者物価指数(CPI)は鈍化していたが、再上昇の兆しをみせている。
2月+3.2% ⇒ 3月+3.5%(予想+3.4%)
・これを受け、米FRBの政策金利引上げ論が浮上し始めている。
5)1〜3月期決算発表シーズンも終わりを迎え、好材料が乏しくなる
・格言「セル・イン・メイ」を忘れないようにしたい。
・今週の主な注目イベント
・5/14 米生産者物価指数(PPI)の発表
パウエルFRB議長の講演
・5/15 米4月小売売上高の発表
・5/16 米新規失業保険申請件数の発表
●3.米経済の減速が必要、インフレ率+2%回帰に=ボストン連銀総裁(ロイターより抜粋)
1)「経済活動とインフレ率の予想外の上振れは、インフレ率が持続的に+2%に 向かっているとという確信できるまで金融政策を現行水準で継続する必要があることを示唆している」とした。
●4.米金融政策は十分に制約的でない可能性=ダラス連銀総裁(ロイター)
1)「インフレ上昇リスクを懸念している」と指摘し、「インフレ率の+2%目標回帰に向けて十分に制約的であるかは不明で、利下げは時期尚早だ」と述べた。
●5.米5月ミシガン大学消費者信頼感指数は67.4、予想76・4月77.2、インフレ期待上昇(ロイターより抜粋)
1)1年先の期待インフレ率は3.5%と、4月の3.2%から上昇し予想外。
2)調査会社は、「消費者は、現在、さまざまな面でマイナス方向に進む展開を感じている。今後1年間でインフレ、失業、金利の全てが不利な方向へ動く可能性があるとの懸念が示された」と述べた。
●6.米・先週分新規失業保険申請件数は+23.1万件、予想+21.3・前回+20.8から悪化(フィスコ)
●7.FRBの監査報告「商業住宅融資での債務不履行率の上昇を警告」(フィスコ)
●8.米テスラ、急速充電器網を拡大に770億円以上投資へ(NHK)
1)テスラは、中国メーカーとの価格競争やEV需要の伸びの鈍化を背景に、会社業績は悪化している。
■II.中国株式市場
●1.上海総合指数の推移
1)5/09、上海総合+25高、3,154
2)5/10、上海総合+0.23高、3,154
●2.中国4月消費者物価指数は前年同月比+0.3%上昇、3カ月連続のプラス(テレ朝)
1)項目別では、旅行+4.1%、ガソリンなど燃料料+6.9%上昇。競争激化の自動車は▲4.3%下落、住宅販売の低迷を背景に家具・家電もマイナス。デフレ懸念もくすぶっている。
●3.対中国投資、1〜3月期で前年同期比▲6割減の103億ドル(約1.6兆円)(時事通信)
1)中国経済低迷を背景に外資が投資を手控えた。
●4.中国4月、前年度比で輸出+1.5%、輸入は+8.4%増(ロイター)
1)3月は、輸出が▲7.5%、輸入が▲1.9%減で、いずれもマイナスとなっていた。
2)4月の貿易黒字は+723.5億ドル、予想は+775憶ドルだった。
●5.米中高官、中国の過剰生産を巡り協議、太陽光パネルや石炭・鉄鋼・バッテリーなど(ロイター)
1)米国省の高官によると、米国側は会談で、中国が安価な太陽光パネルや石炭を世界市場にあふれさせ、他国のクリーンエネルギー製造を圧迫していると伝えたという。
●6.WSJ紙は、米政権が中国製電気自動車(EV)の関税を4倍引上げ100%と報じた(読売新聞)
1)太陽光発電設備、車載電池も対象。
2)中国政府の過剰な補助金を使った安価な中国製品は、世界市場をゆがめている。
■III.日本株式市場
●1.日経平均の推移
1)5/09、日経平均▲128円安、38,073円
2)5/10、日経平均+155円高、38,229円
●2.日本株:今週以降、格言「5月に売れ」の時期を迎える
1)5/1〜10のNYダウは大幅上昇で好調、日経平均は不振
・NYダウ、日経平均の5/1〜10の推移
NYダウ 日経平均
4/30終値 37,815ドル 38,505円
5/10終値 39,512 38,229
値幅 +1,697 ▲ 176
変動率 +4.5% ▲0.5%
・日経平均は、NYダウの大幅上昇を受け、割高感は薄れた。日経平均の反発を期待できる素地が生まれる。
・ただし、NYダウは短期間で+1,700ドル上昇したため、反落リスクがある。
2)5/9、日経平均▲128円安は、下落上位5銘柄で▲219円安、好決算発表銘柄は上昇
・半導体株が売られ、日経平均の寄与度が高い値がさ株にも波及した。
日経平均寄与度 個別株価
東エレク ▲105円安 ▲1,070円安
ファーストリテイ ▲ 52 ▲ 530
ソフトバンクG ▲ 40 ▲ 205
アドバンテスト ▲ 12 ▲ 44
トレンド ▲324 ▲ 11
・しかし、企業決算発表を好感して買われた銘柄数が多く、買い支えした。
3)5/10、日経平均+155円高、上昇寄与の上位5銘柄で+151円高
・下落寄与度が高い上位5銘柄で▲86円安と日経平均の足を引っ張った。
・中でも、半導体関連の東エレク、スクリンの下げが目立った。個別株価では東エレクが▲210円安、スクリン▲2,155円安だった。トヨタの株価が▲103円安だったことが気懸り。
4)値下がり銘柄数が増加基調で、相場の勢いは弱さを増す
・値上がり・値下がり銘柄数の推移
5/1 5/2 5/7 5/8 5/9 5/10
値上がり数 439 645 1,116 466 1,081 902
値下がり数 1,160 936 487 1,130 519 701
日経平均値動き▲131 円安 ▲37 +599 ▲632 ▲128 +155
・5/10は日経平均は+155円高にもかかわらず、値下がり数が701と前日よりも増加。利食い売りの増加が、先安感を示す。
5)ストキャスティクスのFASTが急落し、売られやすい状況を示唆
・5/7 86 ⇒ 5/10 49 下落幅▲37
6)決算発表シーズンのピークを過ぎ、これから格言「5月に売れ」の時期を迎える
・日経平均を主導してきた半導体関連株は3/6が天井で、その後、反落している。
東京エレクトロン スクリーン
3/06 39,620円 20,045円
5/10 35,000 15,445
下落幅 ▲ 4,600 ▲ 4,600
下落率 ▲ 11.6% ▲ 22.9%
・半導体株は期待先行で株価上昇していたため、反落の時期も早くなったもよう。「『うわさ』で買い、『事実(決算発表)』で売れ」の典型的なパターン。
・業種では、商社が元気に上昇波動に乗っている。(5/10現在)
三菱商事や三井物産・伊藤忠・住友商事など。
・自動車は反落が始まっている。
・今週から「セル・イン・メイ」の時期に入るが、経験則を念頭に注目したい。
●3.「国の借金」、2023年度末で1,297兆円、1年で+26兆円増、8年連続で過去最大(読売新聞)
●4.実質賃金は24カ月連続でマイナス(FNN)
●5.2023年度の実質消費支出は前年比▲3.2%減、物価高が直撃(テレ朝)
1)賃金上昇が、物価高に追い付いていない。
●6.常態化する国際収支の「デジタル赤字」、巨大ITへのドル支払い増で円安圧力に(産経新聞より抜粋)
1)米グーグルや米アマゾンなど海外の巨大ITのサービスへの依存度が高く、これらの企業へのドル建て支払いが膨らんでいるためだ。
・サービス収支のその他業務サービスが▲4兆6,828億円の赤字。
・通信・コンピュータ・情報サ−ビスは▲1兆7,528億円の赤字。
・業務効率化や省エネへの対応のため、多くの企業が、データの管理や処理を外部コンピュータに委ねるクラウドサービスを導入している。個人も娯楽で動画配信サービスを楽しんだり、買い物でスマートフォンの決済システムを利用する場面が増えている。
・特にデジタル赤字は解消する見込みがなく、円相場を下押しし続ける可能性がある。
2)日米金利差の拡大と並んで、歴史的な円安をもたらす大きな要因となっている。
●7.オムロン、2025年3月期営業利益は前期比+43%増の490億円、予想418億円(日経新聞)
●8.パナソニック、2025年3月期営業利益は前期比+5.3%増の3,800億円(ロイター)
●9.ソフトバンクG、2024年3月期営業利益は前期比▲17.4%減の8,760億円(フィスコ)
1)2025年3月期予想営業利益は前期比+2.7%増の9,000億円
●10.オリックス、2024年3月期純利益は前期比+19.2%増の3,461億円(フィスコ)
1)2025年3月期純利益は前期比+12.7%増の3,900億円
●11.日産自動車、2024年3月期営業利益は前期比+50.8%増の5,687億円 (日経新聞)
1)2025年3月期予想営業利益は前期比+5.5%増の6,000億円
●12.三菱地所、発行株式の2.53%・500億円上限に自己株式取得し消却も(ロイター)
●13.ホンダ、2024年3月期営業利益は前期比77%増の1.38兆円、配当28円増の68円(産経新聞)
1)2025年3月期見通し営業利益1.42兆円、上限3,000億円の自社株買い
■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)
・3769 GMOペイメントゲートウェイ 業績堅調
・4523 エーザイ 認知症薬の販売が増加
・7733 オリンパス 業績急上昇期待
●1.NYダウの推移
1)5/09、NYダウ+331ドル高、39,387ドル
2)5/10、NYダウ+125ドル高、39,512ドル
【前回は】相場展望5月9日号 米国株: インフレ再加速の兆しが続くと、FRBは政策金利引上げも 日本株: 「円安」の長期トレンドは変わらず
●2.米国株 : 好材料が出る決算発表シーズンが終了、「利下げ期待」の進展に注目
1)5/1〜10のNYダウは大幅上昇で好調、相場を牽引してきた半導体株は見劣り
・NYダウ、日経平均の5/1〜10の推移
NYダウ ナスダック総合 S&P500 半導体株指数
4/30終値 37,815ドル 15,657 5,035 4,673
5/10終値 39,512 16,340 5,222 4,808
上げ幅 +1,697 + 683 +187 +135
上昇率 +4.5% +4.4% +3.7% +2.9%
2)米国主要株価指数の最近の値動きからは、「慎重」にみることの大切さを示唆
・米国株騰落率の推移 5/8 5/9 5/10
NYダウ +0.44%高 +0.85 +0.32
S&P500 ▲0.00%安 +0.51 +0.16
ナスダック総合 ▲0.18 +0.27 ▲0.03
半導体株指数 +0.12 ▲0.33 +1.01
3)株式市場では「金利低下期待」を材料として、買い直しされている
・経済指標の落ち込み懸念を材料に、FRBの政策金利引下げ論が強まり、株価には好材料として受け止められている。
・この動きが、本格的株価の再上昇につながるのか、一時的なものかを見極める必要がある。
4)米インフレ率は再上昇のサインが点灯
・米消費者物価指数(CPI)は鈍化していたが、再上昇の兆しをみせている。
2月+3.2% ⇒ 3月+3.5%(予想+3.4%)
・これを受け、米FRBの政策金利引上げ論が浮上し始めている。
5)1〜3月期決算発表シーズンも終わりを迎え、好材料が乏しくなる
・格言「セル・イン・メイ」を忘れないようにしたい。
・今週の主な注目イベント
・5/14 米生産者物価指数(PPI)の発表
パウエルFRB議長の講演
・5/15 米4月小売売上高の発表
・5/16 米新規失業保険申請件数の発表
●3.米経済の減速が必要、インフレ率+2%回帰に=ボストン連銀総裁(ロイターより抜粋)
1)「経済活動とインフレ率の予想外の上振れは、インフレ率が持続的に+2%に 向かっているとという確信できるまで金融政策を現行水準で継続する必要があることを示唆している」とした。
●4.米金融政策は十分に制約的でない可能性=ダラス連銀総裁(ロイター)
1)「インフレ上昇リスクを懸念している」と指摘し、「インフレ率の+2%目標回帰に向けて十分に制約的であるかは不明で、利下げは時期尚早だ」と述べた。
●5.米5月ミシガン大学消費者信頼感指数は67.4、予想76・4月77.2、インフレ期待上昇(ロイターより抜粋)
1)1年先の期待インフレ率は3.5%と、4月の3.2%から上昇し予想外。
2)調査会社は、「消費者は、現在、さまざまな面でマイナス方向に進む展開を感じている。今後1年間でインフレ、失業、金利の全てが不利な方向へ動く可能性があるとの懸念が示された」と述べた。
●6.米・先週分新規失業保険申請件数は+23.1万件、予想+21.3・前回+20.8から悪化(フィスコ)
●7.FRBの監査報告「商業住宅融資での債務不履行率の上昇を警告」(フィスコ)
●8.米テスラ、急速充電器網を拡大に770億円以上投資へ(NHK)
1)テスラは、中国メーカーとの価格競争やEV需要の伸びの鈍化を背景に、会社業績は悪化している。
■II.中国株式市場
●1.上海総合指数の推移
1)5/09、上海総合+25高、3,154
2)5/10、上海総合+0.23高、3,154
●2.中国4月消費者物価指数は前年同月比+0.3%上昇、3カ月連続のプラス(テレ朝)
1)項目別では、旅行+4.1%、ガソリンなど燃料料+6.9%上昇。競争激化の自動車は▲4.3%下落、住宅販売の低迷を背景に家具・家電もマイナス。デフレ懸念もくすぶっている。
●3.対中国投資、1〜3月期で前年同期比▲6割減の103億ドル(約1.6兆円)(時事通信)
1)中国経済低迷を背景に外資が投資を手控えた。
●4.中国4月、前年度比で輸出+1.5%、輸入は+8.4%増(ロイター)
1)3月は、輸出が▲7.5%、輸入が▲1.9%減で、いずれもマイナスとなっていた。
2)4月の貿易黒字は+723.5億ドル、予想は+775憶ドルだった。
●5.米中高官、中国の過剰生産を巡り協議、太陽光パネルや石炭・鉄鋼・バッテリーなど(ロイター)
1)米国省の高官によると、米国側は会談で、中国が安価な太陽光パネルや石炭を世界市場にあふれさせ、他国のクリーンエネルギー製造を圧迫していると伝えたという。
●6.WSJ紙は、米政権が中国製電気自動車(EV)の関税を4倍引上げ100%と報じた(読売新聞)
1)太陽光発電設備、車載電池も対象。
2)中国政府の過剰な補助金を使った安価な中国製品は、世界市場をゆがめている。
■III.日本株式市場
●1.日経平均の推移
1)5/09、日経平均▲128円安、38,073円
2)5/10、日経平均+155円高、38,229円
●2.日本株:今週以降、格言「5月に売れ」の時期を迎える
1)5/1〜10のNYダウは大幅上昇で好調、日経平均は不振
・NYダウ、日経平均の5/1〜10の推移
NYダウ 日経平均
4/30終値 37,815ドル 38,505円
5/10終値 39,512 38,229
値幅 +1,697 ▲ 176
変動率 +4.5% ▲0.5%
・日経平均は、NYダウの大幅上昇を受け、割高感は薄れた。日経平均の反発を期待できる素地が生まれる。
・ただし、NYダウは短期間で+1,700ドル上昇したため、反落リスクがある。
2)5/9、日経平均▲128円安は、下落上位5銘柄で▲219円安、好決算発表銘柄は上昇
・半導体株が売られ、日経平均の寄与度が高い値がさ株にも波及した。
日経平均寄与度 個別株価
東エレク ▲105円安 ▲1,070円安
ファーストリテイ ▲ 52 ▲ 530
ソフトバンクG ▲ 40 ▲ 205
アドバンテスト ▲ 12 ▲ 44
トレンド ▲324 ▲ 11
・しかし、企業決算発表を好感して買われた銘柄数が多く、買い支えした。
3)5/10、日経平均+155円高、上昇寄与の上位5銘柄で+151円高
・下落寄与度が高い上位5銘柄で▲86円安と日経平均の足を引っ張った。
・中でも、半導体関連の東エレク、スクリンの下げが目立った。個別株価では東エレクが▲210円安、スクリン▲2,155円安だった。トヨタの株価が▲103円安だったことが気懸り。
4)値下がり銘柄数が増加基調で、相場の勢いは弱さを増す
・値上がり・値下がり銘柄数の推移
5/1 5/2 5/7 5/8 5/9 5/10
値上がり数 439 645 1,116 466 1,081 902
値下がり数 1,160 936 487 1,130 519 701
日経平均値動き▲131 円安 ▲37 +599 ▲632 ▲128 +155
・5/10は日経平均は+155円高にもかかわらず、値下がり数が701と前日よりも増加。利食い売りの増加が、先安感を示す。
5)ストキャスティクスのFASTが急落し、売られやすい状況を示唆
・5/7 86 ⇒ 5/10 49 下落幅▲37
6)決算発表シーズンのピークを過ぎ、これから格言「5月に売れ」の時期を迎える
・日経平均を主導してきた半導体関連株は3/6が天井で、その後、反落している。
東京エレクトロン スクリーン
3/06 39,620円 20,045円
5/10 35,000 15,445
下落幅 ▲ 4,600 ▲ 4,600
下落率 ▲ 11.6% ▲ 22.9%
・半導体株は期待先行で株価上昇していたため、反落の時期も早くなったもよう。「『うわさ』で買い、『事実(決算発表)』で売れ」の典型的なパターン。
・業種では、商社が元気に上昇波動に乗っている。(5/10現在)
三菱商事や三井物産・伊藤忠・住友商事など。
・自動車は反落が始まっている。
・今週から「セル・イン・メイ」の時期に入るが、経験則を念頭に注目したい。
●3.「国の借金」、2023年度末で1,297兆円、1年で+26兆円増、8年連続で過去最大(読売新聞)
●4.実質賃金は24カ月連続でマイナス(FNN)
●5.2023年度の実質消費支出は前年比▲3.2%減、物価高が直撃(テレ朝)
1)賃金上昇が、物価高に追い付いていない。
●6.常態化する国際収支の「デジタル赤字」、巨大ITへのドル支払い増で円安圧力に(産経新聞より抜粋)
1)米グーグルや米アマゾンなど海外の巨大ITのサービスへの依存度が高く、これらの企業へのドル建て支払いが膨らんでいるためだ。
・サービス収支のその他業務サービスが▲4兆6,828億円の赤字。
・通信・コンピュータ・情報サ−ビスは▲1兆7,528億円の赤字。
・業務効率化や省エネへの対応のため、多くの企業が、データの管理や処理を外部コンピュータに委ねるクラウドサービスを導入している。個人も娯楽で動画配信サービスを楽しんだり、買い物でスマートフォンの決済システムを利用する場面が増えている。
・特にデジタル赤字は解消する見込みがなく、円相場を下押しし続ける可能性がある。
2)日米金利差の拡大と並んで、歴史的な円安をもたらす大きな要因となっている。
●7.オムロン、2025年3月期営業利益は前期比+43%増の490億円、予想418億円(日経新聞)
●8.パナソニック、2025年3月期営業利益は前期比+5.3%増の3,800億円(ロイター)
●9.ソフトバンクG、2024年3月期営業利益は前期比▲17.4%減の8,760億円(フィスコ)
1)2025年3月期予想営業利益は前期比+2.7%増の9,000億円
●10.オリックス、2024年3月期純利益は前期比+19.2%増の3,461億円(フィスコ)
1)2025年3月期純利益は前期比+12.7%増の3,900億円
●11.日産自動車、2024年3月期営業利益は前期比+50.8%増の5,687億円 (日経新聞)
1)2025年3月期予想営業利益は前期比+5.5%増の6,000億円
●12.三菱地所、発行株式の2.53%・500億円上限に自己株式取得し消却も(ロイター)
●13.ホンダ、2024年3月期営業利益は前期比77%増の1.38兆円、配当28円増の68円(産経新聞)
1)2025年3月期見通し営業利益1.42兆円、上限3,000億円の自社株買い
■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)
・3769 GMOペイメントゲートウェイ 業績堅調
・4523 エーザイ 認知症薬の販売が増加
・7733 オリンパス 業績急上昇期待