【返済の修羅場1】 修羅場の崖っぷちに追い込まれながらも、 1億5000万円を5年で完済できた理由

5月14日(火)6時0分 ダイヤモンドオンライン

倒産寸前から、売上「3倍」、自己資本比率「10倍」、純資産「28倍」、25年連続黒字!?
今から25年前の1993年3月。メインバンクからも見放された「倒産寸前の会社」があった。
その名は株式会社日本レーザー。1968年創立、東京・西早稲田にある、総勢65名の小さな会社だ。
25年前、火中の栗を拾わされた、近藤宣之・新社長を待っていたのは、「不良債権」「不良在庫」「不良設備」「不良人材」の「4つの不良」がはびこる《過酷な現場》だった。
近藤が社長就任の挨拶をすると、社員みんながそっぽを向いた。
「どうせ、すぐ辞めるんだろう……」
そんな状況を「一寸先は闇しかなかった」と近藤は振り返る。
しかし、この後、さらに「25の修羅場」が待っていた!
◎生後まもなく、双子の息子が急死
◎41歳で胃潰瘍、42歳で十二指腸潰瘍、47歳で大腸ガン、その後嗅覚喪失
◎腹心のナンバー2(筆頭常務)の裏切りに遭い商権喪失。売上2割ダウン
◎親会社からの独立時に、妻に内緒で「6億円の個人保証」
◎どんなに頑張っていても、たった1円の円安で年間2000万円もコストアップ
◎ある日突然、海外メーカーから「メール一本」で契約打ち切り(その数、計28社)
それがどうだろう?
倒産寸前の25年前と比較し、直近では、売上「3倍」、自己資本比率「10倍」、純資産「28倍」。10年以上、離職率ほぼゼロ。しかも、第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の「中小企業庁長官賞」を皮切りに、経済産業省の「ダイバーシティ経営企業100選」「『おもてなし経営企業選』50社」「がんばる中小企業・小規模事業者300社」、厚生労働省の「キャリア支援企業表彰2015」厚生労働大臣表彰、東京商工会議所の第10回「勇気ある経営大賞」、第3回「ホワイト企業大賞」を受賞。新宿税務署管内2万数千社のうち109社(およそ0.4%程度)の「優良申告法人」にも認められたという。
絶望しかない状況に、一体全体、何が起きたのだろうか?
「壮絶な修羅場のエピソードだけでなく、その修羅場をどう乗り切ったかの全ノウハウをすべて書き尽くした」という『倒産寸前から25の修羅場を乗り切った社長の全ノウハウ』が発売たちまち大反響!「25の修羅場」とは? 「全ノウハウ」って?


毎年「8000万円以上の経常利益を5年間」
続けられるか?


 社員からの出資があったとはいえ、自己資本(5000万円)だけでは、日本レーザーを買い取ることはできないため、銀行から「1億5000万円」の借入れをしました。


 では、この1億5000万円を誰が保証するのか?


 これまでであれば、親会社の後ろ盾を使って銀行融資を引き出すことができました。


 しかし、買い取られる側の日本電子は、もう保証してくれません。ファンドも一切入れていないため、外からの資金調達も期待できない。


 そこで、買収される日本レーザー自体が、JLCホールディングスに対して銀行借入金を保証する仕組みにしました。


 つまり、日本レーザーからJLCホールディングスに配当を出して、その配当から銀行に返済していくわけです。


 具体的には、1億5000万円の借入金を、
「毎年3000万円ずつ、5年間」
 にわたって返済することになったのですが、
 これは非常に大きなリスクをともなっていました。


 なぜなら、
「JLCホールディングスに3000万円の配当を出すには、日本レーザーは毎年8000万円の経常利益を出さなければならない」


 ことがわかったからです。
 8000万円の経常利益から税金を払うと約4000万円。
 源泉徴収もありますから、約4000万円の8掛で約3200万円。つまり8000万円の経常利益を出さなければ、ゆとりを持って3000万円の配当を出せないのです。
 しかし、日本レーザーが経常利益「8000万円」を超えたのは、創業以来、たったの2回しかありません。


「1億5000万円を借り入れ、
 毎年8000万円以上の経常利益を
 5年間出し続ける」
 というスキームは、勝つ可能性の少ない「賭け」でした。


 けれど、絶対、負けるわけにはいかない!
 絶対、賭けに勝たなければいけない!


「社員のモチベーションが上がれば、必ずできる」という確信があった一方で、「もし事業会社である日本レーザーが必要な経常利益を出せなければ、買収のための借入金を返済できなくなる」という不安がよぎり、崖っぷちに追い込まれての独立でした。



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