「適材だけど給料が高すぎます」と言われたら

5月18日(金)11時0分 Forbes JAPAN

以下は、読者のマーガレットからの便りと、それに対する私からの回答だ。

リズさんへ

「あなたはこの仕事に最適な人材ですが、給料が高すぎます」と言われたら、どう答えたらよいのでしょうか?

電話面接で「給料が高すぎる」と言われるのは構いません。でもこれまでの経験では、そうはなりませんでした。面接に時間を無駄にした後で、初めて「給料が高すぎる」と言われるのです。時には何度も面接をした後に。

企業側は面接をする以前から、私の希望給与額については把握していたはずです。面接は外部業者のリクルーターによってセッティングされていました。希望額に応じるつもりがないのであれば、私は面接に出向くことはなかったでしょう。

副社長クラスの人から直接、「適任者には給料として〇〇ドル(私の希望額よりもかなり高額でした)を出してもかまわない」と言われたこともあります。

ただ応募者に良い印象を与えるためだけに、大きな数字を口にしているのではないか、と思うこともあります。「あなたは大した人材ではない。ほかの人に対してなら、あなたが決して手にできないような金額を出すこともできる」と。

ある副社長は私に、適任者に対しては私の希望額の2倍を支払う準備があると言いました。その1週間後、リクルーターから電話があり、クライアントである企業側は私のことをとても気に入ったが、私の希望額は「高い」ために支払えない、と伝えられました。

私はどう応じればいいでしょうか? あるいは、そもそも相手にする必要はあるのでしょうか?

マーガレットへ

相手にする必要はない。自分の適正価格だと確信している額を企業側が支払う用意がなければ、交渉はそこで終わりだ。

転職活動や面接を重ねるほど、自分の感覚は磨かれてき、採用審査の初期で相手のうそやペテンを見抜く方法が次第に身に付いていく。悲しいことに、あなたが就職するかもしれない企業の採用担当責任者や人事担当者には詐欺師がいることは事実なのだ。

雇用にまつわる詐欺行為はいたるところで起きている。例えば、雇用目的でなく、無料のコンサルティングを受ける目的で、求職者をだまして面接を複数回実施する企業。そのような行為を正当化する倫理観に欠けたリーダーは、「応募者に無料のコンサルティングを無理強いしたわけではなく、向こうが自分の自由意志で提供したのだ」と主張する。

自分の希望額と企業側の予算とをすり合わせるだけで、相手との間で合意が成立したと思い込んではいけない。もっと深く掘り下げる必要がある。「私の給料として〇〇ドルを支払えますか?」と問うのでなく、求人部署の管理職、つまり将来の上司になるかもしれない人が抱えている「業務上の悩み」をつくべきだ。

求人の裏には、必ず何らかの悩みが存在する。面接では、受けた質問に弱々しく答え続けることで時間を無駄にしてはいけない。相手の悩みを探るべきだ。

管理職との面接中に、相手の抱える悩みについての話題を仕向けられれば、相手が前のめりになる様子が目に見えてわかるだろう。その瞬間、相手にとってのこの面接の重要性がぐんと増すのだ。

相手の悩みについて話すことをやめると、向こうの積極性や集中力が下がったり、退屈し始めたりしてしまう。業務上の悩みの話題を続けることが、面接を成功させる鍵だ。

相手の悩みをうまくつくことができれば、その次は当然、その悩みを和らげる方向に話は進み、「入社してもらうにはいくら出せばいいか」と聞かれるだろう。

自分の悩みを解決する方法が見えたら、次に知りたいと思うのは、その解決法が予算に見合うかどうかだ。あなたのような人材が必要だと思えば、こうした質問をするのは自然な流れだ。

そうなれば、あなた側にとっても有利な状況だ。希望額を提示し、相手がその場では了承したものの、後になって「高すぎる」と言われた場合、それはその額が相手にとって本当に高すぎるというわけではない。社内で検討を重ねた結果、もっと給与の低い候補者を選ぶことに決めた、というだけだ。

企業側としては、あなたの能力は欲しいが、投資するまでには踏み切れなかったということ。それはそれでかまわない。

予算節約を決めた管理職の判断は賢かったのか、それとも愚かだったのか。それは何とも言えないし、どうでもよいことだ。他人に自分の価値を認めさせるために時間やエネルギーを無駄に費やすべきでない。もしも就職した場合の貢献内容や経済的価値が明らかなのであれば、給料の希望額で妥協する理由などない。

企業側が、より安い人材を選びたいというのであれば、そうすればよい。一度合意した後すぐに、あなたの「高額な」給料について再検討し始めるような企業になど就職するべきではない。

あなたはただ次へと移り、あなたを雇わなかった管理職の幸運を祈ろう。あなたから相手に教えられるようなことは何もないし、何かを教えるべき理由もない。あなたには明るい未来が待っている。

自分の価値が認められない場所でこれ以上時間を費やす暇は、あなたにはないのだから!

Forbes JAPAN

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