触った時の「つるつる」「ざらざら」を”指の神経情報”から独自のアルゴリズムにより数値化 慶應義塾大学と共同研究 5年をかけて実現 2021年秋販売

5月19日(水)11時16分 PR TIMES

これまで困難であったスマートフォンや自動車内装材などの触感測定が可能に 使用感・心地よさの品質向上が期待できます

風合い試験機メーカーのカトーテック株式会社(京都市南区:代表取締役 坂井敦子、以下カトーテック)は、人の感覚神経の特性からデータを解析し、人とほぼ同じ感覚を数値化することに成功した試験機「QUANTITEXTURE クオンティテクスチャー」を2021年秋から販売いたします。これまで定量化が難しかった樹脂素材の“心地よさ・触感”の測定が可能となりました。本試験機は、アクチュエータ工学やソフトロボティクスを専門とする慶應義塾大学理工学部 竹村研治郎教授との共同研究により実現いたしました。

開発経緯
触感は製品の特徴の一つとして製品評価に大きく関係していますが、視覚や聴覚に比べて、自ら押したり動かしたりする能動的な動作を伴い、また人によって感じる感覚は嗜好的であるため、定量化が難しくあります。

さわり心地計測の試験機と言えば、衣料品のほか化粧品や不織布など、さまざまな分野でKES(ケス)を利用いただいていますが、その中でも特に樹脂素材については「材質が硬く物性値※での判断が難しい」との声が多くありました。

このような声を受けて、物体の物性値だけでの判断ではなく、触感評価に深く関係する“人の感性情報”からデータを抽出し数値化する手法を開発しました。これまで触感評価が困難であった樹脂素材(自動車内装材や住宅内装材、スマートフォンのカバーなど)の触感測定も可能となりました。

※物性値とは・・・物質のもつ熱的、電気的、磁気的、光学的、機械的などの性質の値

[画像1: https://prtimes.jp/i/77829/3/resize/d77829-3-741008-0.png ]


「QUANTITEXTURE」特徴
1. ものに触った時の「なめらかさ」「すべりやすさ」「ざらつき」を測定

2. 指の4つの機械受容器※マイスナー小体、メルケル触盤、パチニ小体、ルフィニ終末(図1)の特性から触感を数値化

3. これまではものの表面の粗さや摩擦係数などで触感を数値化してきたが、人の触感や知覚のメカニズムを基に解析しているため、より人間の感覚に近い触感のデータを取得可能

※機械受容器・・・感覚の元となる刺激を受け止めて、神経信号を発生する細胞や器官のこと
[画像2: https://prtimes.jp/i/77829/3/resize/d77829-3-333087-2.jpg ]



私たちが無意識にさわり心地を判断する要因とは?
これまでの研究により、人間が感じる触感は触察時の「振動情報」を知覚し、触り心地を判断していることが分かっています。「QUANTITEXTURE クオンティテクスチャー」では、この振動データを解析し、人間が感じる触感とほぼ同じ数値を算出しています。

例えば、机の上に1枚の紙を置き、紙のエッジに指先をそっと置くとエッジを感じることができますが、そのまま指を静置するとどこがエッジなのか感じられなくなります。ここで、紙の端をまたぐように指でなぞってみると、再びエッジを感じます。指の機械受容器が数10 umの紙の厚さという「形状」ではなく、触察時の「振動情報」を知覚していることがわかります。

このような触感につながる振動刺激を知覚する4つの機械受容器(マイスナー小体、メルケル触盤、パチニ小体、ルフィニ終末)の振動データを解析し、触感を検出する範囲の刺激量を定量化。各受容器の応答を推定するアルゴリズムを実現しました。

利用例
自動車内装部品、住宅材料の触り心地評価やスマートフォンのカバーなどさまざまな樹脂の触感評価、品質管理に利用いただけます。

慶應義塾大学理工学部 竹村研治郎教授のコメント
五感のうち工学的な理解が進み、広く利用されているのは視覚と聴覚に限られていると言えます。触覚、特にものの触り心地を知覚する触感が測定できるようになり、知覚メカニズムへの理解が深まれば、製品開発への応用だけではなく、インターネットを介して触感情報がやり取りされる時代が近づいてきます。機械受容器の特性に基づいた触感の定量化アルゴリズムは、こうした時代の基盤技術になると考えています。

【竹村研治郎教授について】
2002年慶應義塾大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。博士(工学)。東京工業大学精密工学研究所助手、助教、モナッシュ大学訪問研究員などを経て、2008年に慶應義塾大学理工学部機械工学科専任講師。2019年より同教授。2019-2020年、カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員。振動工学に基づいた触感センサ・ディスプレイ、超音波振動を用いた自動細胞培養システム、機能性流体を用いたソフトロボットなどの研究に従事。

【カトーテックについて】
1961年に京都で創業し今年で60年を迎えます。ものを触った時の“さわり心地”を数値化する試験機をメインに製造販売。1964年頃「布の風合い」を研究していた京都大学工学部の川端季雄氏が、製鉄業を営んでいたカトーテックに試験機の製造依頼をしたことが試験機開発の始まりです。現在では、布の風合い試験だけでなく化粧品や食品、電池、自動車メーカーの内装材やインパネなどあらゆる「風合い・触感・心地よさ」を計測しています。

会社名:カトーテック株式会社
所在地:京都府京都市南区西九条唐戸町26
代表者:代表取締役 坂井 敦子
設立:1961年9月1日
URL:https://www.keskato.co.jp/
事業内容:
1. 電子計測装置
2. 高分子材料関連機器
3. 各種製造装置
4. 大型特殊機械

【本リリースに関する報道お問合せ先】
カトーテック株式会社 広報 河内、松本
TEL:075-693-1660
E-mail:katotech@keskato.co.jp(松本宛)

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