労働市場の改善ペースが実は鈍化している理由

5月20日(水)9時0分 ダイヤモンドオンライン

新規求人数などを見ると、労働市場の改善スピードは世間が思っているほどには高まっていない? Photo:taniho-Fotolia.com

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1〜3月期GDP統計:

個人消費の足取りの重さに注目


 今週5月20日(水)、内閣府は1〜3月期のGDP統計(1次速報)を発表する。筆者は同期の実質GDP成長率を前期比+0.3%(同年率+1.4%)と見ている。重要なメッセージとして個人消費の足取りの重さが示されるであろう。背景として、労働市場の改善スピードが思ったほど高まっていないことが挙げられる。


労働市場:

改善スピードが鈍化


 労働市場の改善スピードについては、たとえば、直近3月の新規求人数が一気に80万人まで減り、2013年8月の水準に戻ったことを無視できない(図表1参照)。もちろん、3月のような落ち込みが今後も続くとは考えにくいが、新規求人の増勢は緩やかと言わざるを得ない。


 新規求人数が景気の先行指標であるのに対して、所定外労働時間(残業時間など)は景気の一致指数とされる。この所定外労働時間も増勢を欠いている。


労働関連指標:

需給バランスではなく

需要そのものも重要


 一般に、日本の労働市場については、アベノミクスの下、明確に改善しているという印象を持つ向きが多いのではないだろうか。その際、しばしば挙げられる材料は失業率の低下や求人倍率(たとえば有効求人倍率)の上昇である。確かにこれらは実現している(図表2参照)。


 ただし、これらは労働力に対する需要ではなく、労働力の需給バランスを反映する。したがって、高齢者の退職(労働市場からの退出)や労働力の世代交代など、構造的な課題が労働供給側に生じている際には、需給バランスの指標だけで景気の強弱を測ることは難しい。




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