レクサスLF-1は世界で一番セクシーなSUV?

5月20日(日)12時0分 Forbes JAPAN

トヨタの高級ブランドとしてレクサスが誕生してから29年。その中でLF-1リミットレス・コンセプトは、このブランドが作り上げた最も美しくて力強いモデルかもしれない。しかもLF-1はクロスオーバーでありながら、同ブランドがこれから10年以上目指すであろうスタイリングの方向を定義していそうだ。

レクサスLSとLCに見られる現行の代表的なデザインに比べて、LF-1の外観はよりドラマティックでオーガニックだ。しかしNXやRXのように過剰に強調されたエッヂはない。そして、注目すべきことに、レクサスは今、初めて世界で最もセクシーなSUVを作るカーメーカーの1つであるマツダに挑戦しようとしている。

カリフォルニア州にあるトヨタのデザイン・スタジオCALTYでデザインされたLF-1は、賛否両論のスピンドル・グリルやツリ目でエッジに効いた ヘッドライトなど、これまでのレクサスのデザインを受け継ぎつつも、それを刷新しようとしている。

たとえばルーフ後部のスポイラーは、ガラス製のルーフから見える景色を邪魔しないように中央で2つに分かれているし、張り出した3Dテールライトは有機的なスタイリングだ。

これらの部分は確かに美しいけど、果たしてそのまま市販車には応用されるのか。でも、市販化されるLF-1のデザインが少しおとなしくなっても、フォルムの美しさは残るはずだ。

このようにLF-1リミットレスは高級SUVの新しいフラッグシップを見据えていて、次世代のLXがどんなスタイリングになるのかほのめかしている。



レクサス・グループの副社長ジェフ・ブラケンは、LF-1を発表した今年1月のデトロイト・モーターショーで、「映画『リミットレス』のブラッドリー・クーパーが頭脳を100%活用できるように、私たちも限界に挑戦しようとしている」と語った。

その意味は、このコンセプトの細部をよく見ると納得できる。なにしろ、レクサスの「顔」とも言えるスピンドル・グリルが無限に後ろに伸びている感じがする。初めて再解釈されているのだ。

これまで前面にあったグリルが、ノーズからボネンット横を走り、Aピラー下まで伸びている。こんなふうにグリルを変えると、顔の印象が全然違ってくる。目を惹きつける力があると思う。デトロイトで同車を見たアメリカ人の同僚が「これが世界一セクシーなSUVだね。このまま出して欲しい」と言った。

また、有機的なLEDライトもユニークだ。ドアの表面にスッキリと収まっているドア・ハンドルは、キーを持ったオーナーがクルマに近づくとポップアウトするようになっていて、ヘッドライトはそれと同期して色気たっぷりの勢いで点灯する。まるでオーナーを歓迎しているような、革新的なフィーチャーじゃないか。飼い主が戻ってきたのを喜んで仔犬がシッポを降っているようで、ちょっといい気分にさせてくれる。



ドアミラーに代わって、リミットレスにはドア・カメラが搭載されている。これが、広角レンズみたいで死角にも目が届いて クルマの周囲をとらえ、状況をインパネ上のディスプレーに映し出す。でも、このようなドア・カメラはまだ認可が取れていないので、市販車には採用されないはず。

LF-1の室内は、ロールス・ロイスの室内イルミネーションからヒントを得て、ドアパネルの下に付けられたファイバー・オプイティックの照明が星空のような穏やかなムードを演出。最高級の本革シートや近未来的なタッチパネルに合わせて、このコックピットは新しいフラッグシップにふさわしい夢のようだ。

また、ステアリング・ホイールの上部に埋め込まれた小型タッチスクリーンが、高級SUVで初めて登場。まるでレースカーのようだ。ドライバーの正面にあり、触るだけでドライブ・モードの選択ができる。

その選択肢には自動運転の「ショーファー・モード」もあり、レクサス社によれば、現在のアダプティブ・クルーズ・コントロールより1レベル進んだ「自動運転」だそうだが、実際にどうなるのか詳細は未だ不明だ。

LEDのヘッドライトには、次世代自動運転の技術を支援するレーザーとセンサーで距離を計測する、いわゆるLIDARが組み込まれている。

一方、動力系について、レクサス社は固く口を閉ざしているものの、ブラケン副社長は「このコンセプトは、燃料電池、ハイブリッド、PHEV、ガソリンまたはピュアEVが可能で、2025年までにレクサスのすべてのモデルは完全EVか、少なくとも電動オプションが提供される」と言っている。

さらに高度AIが、乗り手がどのように燃料を使うか、バッテリーのチャージがどうなっているかを読んで、SUVが燃料供給やチャージができる最短距離のステーションを教えてくれるという。

念のために言っておくと、LF-1リミットレスはまだコンセプトだ。でも、メディアはかなり肯定的で、「地球上で最もセクシーなSUVだ」とまで言っているジャーナリストもいるから、これが市販される可能性はかなり高い。

いや、ほぼ決定でしょう。それに、SUVの需要は天井知らずだから、「フラッグシップはセダン」というこれまでの常識はもう覆されるはず。LF-1がレクサスのラインナップの頂点に立つべき条件はすべて揃っている。そして世界で最もセクシーなプロポーションが、世界のトレンドとなる日も遠くないだろう。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
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