スペースリー、生成AI活用による不動産賃貸仲介自動化の実証事業を開始
2025年5月20日(火)11時47分 PR TIMES
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31809/117/31809-117-c3f9832203411b7287287a8663bf8cd2-1920x1080.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
空間データ(*1)活用プラットフォーム「スペースリー」を運営する株式会社スペースリー(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:森田 博和)は、生成AIを活用した不動産賃貸仲介業務の自動化を目指す実証事業(PoC)を開始することをお知らせいたします。
本取り組みは、物件提案、内見予約、契約案内までの一連の賃貸仲介業務をAIエージェントが担うことを目指したものであり、今後数ヶ月以内に3社程度の不動産事業者とのパートナー連携を予定しています。現場での運用検証を通じて、サービスの実用性と展開可能性を評価してまいります。
また、この構想を強力に推進するため、スペースリーでは新たにCAIO(Chief AI Officer)の役職を設置し、テック系スタートアップ業界などで豊富な開発・運用実績及びAI活用コンサルティング事業を運営している川西智也氏が就任いたしました。
(*1) 空間データとは、空間表現に関わるデータ、写真などの2D画像から動画、360°VRコンテンツから3Dデータ及びその活用データなど付随するデータまでを含むもの
■ サービス概要(実証対象)
- 希望条件ヒアリング: AIエージェントが自然言語で顧客ニーズを自動取得
- 物件レコメンド: 顧客の嗜好と物件属性に基づく自動提案
- 内見予約: カレンダー連携+スマートロック等による無人内見の自動調整やパノラマVRによるオンライン内見
- 契約手続き支援: eKYCや電子契約サービスとの連携による申込〜契約フローの省力化
本実証事業では、これらの機能の技術検証と実用性評価を行い、将来的なサービス化を見据えた改善を進めていきます。人間の専門家とAIとの協業が現実的であり、データや実績を積み上げながら徐々に自動化範囲を拡大していくアプローチで推進していきます。
■ 実証事業開始の背景
近年、不動産業界では賃貸仲介現場の慢性的な人手不足や、オンラインでの完結型賃貸ニーズ増加への対応は大きな課題となっています。実際、国土交通省の「不動産業におけるDX推進に関する調査(2023年)」では、不動産事業者の約64.3%が“業務効率化が急務”と回答しており、特に「物件紹介」「内見調整」「契約対応」が重たい業務として挙げられています。
また、Z世代や共働き世帯を中心に、対面手続きの省略・オンライン完結を希望する傾向が強まっており、「自宅からVRで物件を確認し、そのまま契約まで完了したい」というニーズも顕在化しています。
参考:「Z世代の部屋探しに関する調査」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000208.000014691.html)(2023年 イタンジ株式会社)「Z世代のライフスタイルに関する調査」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000328.000051123.html)(2022年 アットホーム株式会社)
スペースリーではこれまで、VRを活用して内見をしなくても物件が決められる社会の実現を推進してきました。本実証事業はその発展として、生成AIの力を活用し、VRとAIの融合による“対面ゼロ”の賃貸体験を実現することを目的としています。
■ CAIO(Chief AI Officer)就任のお知らせ
本取り組みを推進するにあたり、スペースリーでは新たにCAIO(Chief AI Officer)の役職を設け、川西智也(かわにし ともや)氏が就任いたしました。
川西氏は、京都大学大学院情報学研究科修士課程を2004年に修了後、関西電力、千趣会を経て、エネルギーテック企業ENECHANGE株式会社にてチーフエンジニアとして活躍し、上場に貢献。その後、スタートアップ投資家として活動しスペースリーの株主の一人でもあり、2019年12月からスペースリーの技術顧問を務めていました。2022年10月、中小企業診断士の国家資格を取得。
スペースリーでは、川西氏の豊富な技術経験とリーダーシップを活かし、AIを中核に据えた組織の変革や事業戦略のアップデート、それらに基づいて生成AIを活用した賃貸仲介業務の自動化に向けた実証事業を始めとした更なるAI活用のプロダクト開発を推進してまいります。
■ 今後の展望
本実証事業の成果をもとに、まずは3社程度の不動産賃貸管理・仲介事業者との連携を通じて、現場での検証とサービスチューニングを進めてまいります。2025年度中には、正式なサービス提供を視野に入れた機能強化・実運用体制の整備を進め、生成AI時代にふさわしいスマートな賃貸体験の実装を本格化していきます。
スペースリー概要
360度VRコンテンツ制作と活用のためのクラウドソフト「スペースリー」は、2016年11月の開始以来、不動産・ハウスメーカーなどの分野を中心に10,000以上の利用事業者にサービス提供されています。リーズナブルな価格、 直感的な操作で、 ウェブブラウザで再生可能な高品質のパノラマVRコンテンツを制作・編集・管理、活用までが一括してできるクラウドソフトです。
株式会社スペースリーは、パノラマ写真を3Dコンテンツに変換する機能や、VRコンテンツ上で家具のシミュレーションやサイズ推定ができる「AI空間設計」機能などの技術力を特徴とし、360度空間データや視線データの活用のためのAI x VRの研究開発を推進するSpacely Labを運営しています。