ロッテバイオロジクスがアジアのバイオテクノロジー企業とADC製造契約を締結
2025年5月22日(木)11時17分 PR TIMES
株式会社ロッテホールディングス(東京都新宿区、代表取締役社長CEO:玉塚元一)は、日韓ロッテグループの共同出資により設立されたロッテバイオロジクス(大韓民国ソウル市、CEO:James Park)が、4月24日にアジアに拠点を置くバイオテクノロジー企業との間で臨床段階の抗体薬物複合体(以下、ADC)候補薬の製造契約を締結したことをお知らせいたします。
ロッテバイオロジクスは「Delivering therapies that enable a healthier world / 健康な社会を実現する治療法を提供する」という理念のもと、25年3月にシラキュース・バイオキャンパスにADC施設を設立しました。ADCは抗体に薬物を結合させたバイオ医薬の一種で、がん細胞に直接抗がん剤を届けられるため、高い薬効、副作用の軽減、薬物投与量の減少といったメリットがあり、グローバルで開発が進んでおります。
今回の契約は、ADC製造施設の稼働を実質的に開始する最初のステップとなります。今後、臨床開発から商業生産まで幅広いクライアントニーズに応えるために、より多くのステークホルダーと連携を図り、ADC開発から製造までの包括的なワンストップサービスを更に強化していく予定です。
■ロッテバイオロジクスCEO James Park コメント
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/145307/28/145307-28-87b91de8771ca19185caee54565e6afe-176x208.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]今回の受注契約を契機に高品質なADCを安定的に供給し、抗体医薬だけでなくADCも製造可能なCDMOとして、今後もバイオ産業の発展と、究極的には患者さまの生活の質向上という社会的責任を全うする企業になるよう最善を尽くします。またこの度営業担当を任命し、日本を中心としたアジアにおけるクライアント企業との連携を強化していく予定です。今後も積極的にグローバルな協力機会を模索してまいります。
James Park 略歴
カリフォルニア大学デイビスキャンパス化学工学学士、コロンビア大学産業工学修士号を取得後、グローバル製薬会社のメルク、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ、サムスンバイオロジクスのグローバル営業センター長を経て、細胞・遺伝子治療剤専門企業ジーシーセルの代表取締役を務め、2025年1月にロッテバイオロジクスの代表取締役社長に就任。約35年間、グローバルで有数の製薬会社の戦略および事業開発に携わってきた知見を活かし、ロッテバイオロジクスのグローバルCDMO事業の強化とビジネスネットワークの多角化に努めています。
■米ニューヨーク州シラキュース・バイオキャンパスのADC設備について
本契約締結の1か月前、2025年3月に米ニューヨーク州シラキュース・バイオキャンパスのADC設備が完成しました。今回完成したADC製造施設は、次のような特徴を有するcGMPに準拠した最新設備で、お客さまのニーズに柔軟に対応することが可能です。
- 最大1,000リットル規模のコンジュゲーションリアクターを含む統合型の生産・精製ライン
- 抗体の前処理から薬物の自動無菌充填に至るまでのプロセス全体をサポートする、シングルユースシステムを導入
- 社内品質管理(QC)テストや特性評価を含む高度な分析サービスも提供
■ロッテバイオロジクス:会社概要
ロッテバイオロジクスは、より健康的な世界を可能にする良質なバイオ医薬品を提供するため、2022年に韓国と日本の共同出資で韓国のソウルに設立されたグローバルCDMO(医薬品開発製造受託)企業です。同年にブリストル・マイヤーズ・スクイブ社の米国シラキュースにあるバイオ医薬品製造拠点を買収し、バイオ医薬品CDMOに参入しました。また、ロッテバイオロジクスは、バイオ医薬品業界で世界トップ10のCDMOになることを目指し、米国シラキュース工場でのADC製造能力強化の他、韓国・仁川市松島にメガプラント建設も予定しております。日本の大手製薬会社とも多岐にわたる協議や、バイオ医薬業界の有力企業との連携・投資を進めております。
■ロッテホールディングス会社概要
中核事業である菓子・アイス領域をはじめとし、プロ野球球団の運営、不動産、ファイナンス、CVC、ホテル、ヘルスケアなどの事業を展開しています。今後は食品事業のさらなるイノベーションに加え、日本と韓国の事業シーズを掛け合わせたビジネス創出に向けて、果敢にチャレンジしてまいります。
ヘルスケア・バイオ医薬の領域ではロッテバイオロジクスへの日韓ロッテの共同出資の他、ロッテホールディングス内にCVCを立ち上げ、最先端の情報を迅速に取り入れ、新たな技術へのアクセスを促進し、抗体医薬品や抗体薬物複合体(ADC)を含む先端バイオ医薬および次世代モダリティ(核酸医薬、再生医療、遺伝子治療等)領域の有望なスタートアップ企業への投資を推進しています。
ロッテグループは1948年に日本(東京)でチューインガムの製造・販売を開始。現在は、日本と韓国に本社機能を持ち、世界約30の国と地域で食品、流通、小売り、バイオ医薬、ヘルスケア、データセンター、ホテル/リゾート、エンターテイメント、建設などの領域でビジネスを展開しています。
わたしたちは「Lifetime Value Creator」をグループ統一のビジョンとして掲げ、人々のライフサイクルのすべてにおいて価値を提供し続けてまいります。