EUのエネルギー事情:原子力はフランス、天然ガスはイギリス、石炭はドイツ、風力・太陽光・バイオマスはドイツ・・・

5月23日(水)5時0分 Gadgetwear

イギリスのシンクタンク Sandbag とドイツのシンクタンク Agora Energiewende が今年1月30日に発表した “Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017” によると、欧州連合(European Union(EU))28ヶ国全体での近年の主なエネルギー事情は、以下の通り。

最近特に、世界的にも“脱石炭”への動きが顕著になってきたと言われているが、EU各国の動きは決して統一的なものになっていない。

EUの統計上、石炭には無煙炭(Haed Coal)と褐炭(Lignite)がある。無煙炭発電量は減少傾向にあるが、褐炭発電量はほぼ横這い。無煙炭発電量と褐炭発電量、これらを合わせた石炭発電量のいずれも、ドイツが最大。<資料1>

<資料1>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

石炭火力発電所の閉鎖を宣言している国・年は、イギリス2025年、フランス2022年、オランダ2030年、イタリア2025年、オーストリア2025年、ポルトガル2030年、スウェーデン2022年、フィンランド2030年など。ドイツ、スペインその他EUの諸国は宣言していない。<資料2>

<資料2>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

石炭(無煙炭+褐炭)の合計発電量での国内シェア順位は、ポーランド77%、ドイツ37%、デンマーク21%、イギリス7%など。<資料3>

<資料3>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

原子力発電量は、近年ほぼ横這いで推移。フランス、ドイツ、イギリス、スェーデン、スペインなどが主な利用国。<資料4>

<資料4>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

天然ガス発電量は、近年再び増加傾向。イギリス、イタリア、ドイツ、スペインなどが主な利用国。<資料5>

<資料5>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

原子力・化石燃料の合計で見ると、その合計発電量は、近年ほぼ横這いだが、天然ガス発電量だけが近年増加傾向。<資料6>

<資料6>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

水力発電量は、近年減ったり増えたり。スウェーデン、フランス、イタリア、オーストリアなどが主な利用国。<資料7>

<資料7>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

風力発電量は、近年増加の一途。ドイツ、スペイン、イギリス、フランスなどが主な利用国。<資料8>

<資料8>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

太陽光発電量は、近年増加の一途。ドイツ、イタリア、スペインなどが主な利用国。<資料9>

<資料9>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

バイオマス発電量は、近年増加の一途。ドイツ、イギリス、イタリアなどが主な利用国。<資料10>

<資料10>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

風力・太陽光・バイオマスの合計発電量での国内シェア順位は、デンマーク74%、ドイツ30%、イギリス28%、フランス8%など。<資料11>

<資料11>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

以上のことを総括的に概観すると、EU28ヶ国それぞれの電源構成(エネルギーミックス)は、それぞれの国情に応じて異なっていることがわかる。

先進国を見ると、原子力はフランス、天然ガスはイギリス、石炭はドイツ、風力・太陽光・バイオマスはドイツが牽引していることがわかる。

EU大での数値を見ると、2017年実績で次の通り。<資料12>

 ⑴ 原子力25.6%
 ⑵ 天然ガス19.7%
 ⑶ 風力11.2%
 ⑷ 無煙炭11.0%
 ⑸ 褐炭9.6%
 ⑹ 水力9.1%
 ⑺ バイオマス6.0% ・・・

<資料12>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”

(社会保障経済研究所 代表 石川 和男 Twitter@kazuo_ishikawa)

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