KDDIが営業利益で初のドコモ抜き 携帯電話トップ3社、決算で異変

5月26日(火)11時26分 J-CASTニュース

大手3社が今後の事業をどう展開していくかが注目される(画像はイメージ)

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   携帯電話大手3社の2015年3月期連結決算が出そろい、KDDI(au)が本業のもうけを示す営業利益でNTTドコモを初めて抜き、ソフトバンクに次ぐ2位になった。

   大手3社の中でドコモが最下位に転落したのは初めてで、明暗を分けた。



「auスマートバリュー」好調


   KDDIは売上高が前期比5.5%増の4兆5731億円、営業利益は11.8%増の7412億円と4期連続の増収増益を果たした。特に営業利益は2期連続の2桁増益。携帯電話の契約数が295万件の純増となったのに加え、スマートフォン利用者数の伸びが牽引した。インターネットを多用するスマホ比率の上昇によってデータ通信料収入が伸びて業績に貢献したというわけだ。


   スマホなどと固定通信をセットにして契約すると割引される「auスマートバリュー」も好調で、解約率の低下や純増数の増加に寄与した。KDDIは「安定した顧客基盤の確立につながった」(田中孝司社長)として、今後も積極的に展開していく考えだ。


   これに対し、ドコモは売上高が前期比1.7%減の4兆3833億円、営業利益は22%減の6390億円で2期連続の減収減益だった。2014年6月の定額通話を含む新料金プランの導入で、通話を多くする利用者の切り替えや流入が進み、通話料収入が落ち込んだのが響いた。


   2013年秋からiPhoneの取り扱いを始めたのを契機に、他社への流出は減少。純増数も349万件に達し、スマホなどの販売は堅調だったが、販促費や設備投資といった費用がかさんだのも利益を圧迫した。


   ドコモは2016年3月期は増収増益を計画しており、光回線サービス「ドコモ光」の販売を強化し、設備投資などの削減でコストの効率化を進める考えだ。ただ、「徹底したコスト削減をうたっているが中途半端な印象はぬぐえない」(アナリスト)との厳しい見方もあり、計画を達成できるかが疑問視する声も出ている。



「格安スマホ」で市場は激化


   一方、業界トップで積極的な企業買収を進めたソフトバンクは売上高が30.1%増の8兆6702億円、営業利益は8.8%減の9827億円の増収減益になった。前期に一時的な利益2538億円があったための減益で実質的には増益基調だ。


   ソフトバンクには及ばなかったが、ドコモを初めて抜いたKDDI。だが、「我々が驚くほど利益を伸ばしたわけではない」(田中社長)と淡々としたものだ。確かにドコモは前期まで8000億円台の営業利益を出してきただけに、22%の減益となったドコモ側の「敵失」とも言え、一喜一憂している余裕はないということかもしれない。


   国内の携帯電話市場は伸び悩んでおり、「格安スマホ」の登場で競争は一層の激化が予想されている。先行き不透明感が強まる事業環境のなか、大手3社が今後の事業をどう展開していくか、注目される。

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