住所入力を7桁の英数字で簡略化、日本郵便が「デジタルアドレス」開始…ネット通販にも対応方針
2025年5月26日(月)19時15分 読売新聞
日本郵便
日本郵便は26日、7桁の英数字で住所を表現できる新サービス「デジタルアドレス」を始めた。日本郵便のアプリで、宅配便「ゆうパック」の送り状を作成する時に利用できる。今後、ネット通販などの住所入力にも対応する方針で、利便性の向上や誤入力の防止が期待できる。楽天グループなどが導入を検討しているという。
デジタルアドレスは、日本郵政グループの「ゆうID」に名前や住所を登録すると、7桁の英数字が無料で取得できる。アプリでゆうパックの送り状を作成する際、取得した7桁の英数字を入力すれば、マンション名や部屋番号までの住所が入力できる仕組み。転居した場合もアドレスは変わらず、ゆうIDで変更を届け出れば、新しい住所が反映される。
今後は、ネット通販やウェブサービスの会員登録などに使えるよう連携企業を増やす考えだ。タクシー会社と連携し、乗客が後部座席でアドレスを入力し、運転手に目的地を伝えるといった使い方も想定している。
企業にとっても、長い住所を文字で入力する場合よりも記載ミスを防げるため、配達物の誤配防止につながるメリットがある。日本郵便は、企業側にもまずは無償で提供し、収益化の手段は今後検討する。
手紙やはがきなどを送る際は、これまで通り郵便番号と住所の記載が必要だ。