「諦めてたのに…」50代から始めるiDeCoで老後資金に“希望”が見えてきた話
2025年5月27日(火)6時15分 ダイヤモンドオンライン
「諦めてたのに…」50代から始めるiDeCoで老後資金に“希望”が見えてきた話
老後の資金づくりには欠かせないiDeCo(個人型確定拠出年金)。新NISAと違って年齢の制限が多いので、もう50代になったから、今から始めても遅いんじゃないかと思ってはいないだろうか。もしそう思って始めていないとしたらもったいない。iDeCoでは投資額全額が控除されるため、売却益の非課税以外のメリットが大きいからだ。誰もがはまりやすい投資信託のワナを解説した書籍『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った投資信託のワナ50&真実50 改訂第2版』から、50代からでも十分間に合う理由を説明しよう。
イラスト/山崎真理子
5〜10年積立てられれば問題はない50代半ばで始めても約10年積立てられる
iDeCoは2001年に始まった制度で、これまで何度も制度改革が行われている。加入できる人が広がったり、掛け金を積立できる期間が延長したりと利便性は向上しているのだ。
2025年4月時点で、65歳未満まで掛け金を拠出して積立てられる。会社員や公務員として60歳以降も厚生年金に加入して働くか、または国民年金に任意加入するという条件があるものの、50代半ばで始めても約10年積立てられるのは嬉しいポイントだ。
なぜなら積立投資が効果を発揮するには、ある程度の期間が必要だからだ。元本割れを避けるために、5〜10年は取りたいところ。逆にいえば、5〜10年積立を続けられるなら、50歳から、あるいは55歳からスタートしても問題はない。iDeCoは50代の人でも利用価値のある制度なのだ。
さらに、この拠出可能年齢を70歳まで引上げることも検討されている。そうなればより長く運用することが可能になる。「もう時間がないから」とあきらめず、どんどん利用しよう。
お金を受取り始める年齢も60〜75歳と自由度が高い。受取り方も3つあり、まとめて1回で受取る方法と、少しずつ年金として受取る方法、両方を合わせる方法がある。
たとえば、75歳からの年金受取にすると、最長20年後の95歳まで継続的に受取れる。人生100年といわれる時代に選択の幅が広がるのはありがたい。ただし、残高がある間はずっと運営管理手数料がかかる。
年齢が上がり受取期間に近づくのに合わせ低リスク資産に移行することがポイント!
64歳まで積立ができるが、年齢が上がり受取期間に近づくのにあわせ、積立てる投信はリスクが低めのものに移行しよう。
これは、セカンドライフの開始間近に金融危機などのショックが起きて、積立てた資金が大きく目減りしてしまうのを避けるためだ。
ちなみに、積立自体は64歳までだが、それ以降も受取期間まで投資先の変更などは自由にできる。たとえば株式型投信100%だったら、少しずつ債券型やバランス型、場合によっては定期預金に移してリスクを減らしていこう。
※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った 投資信託のワナ50&真実50 改訂第2版』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。