関西学院大学建築学部の石榑督和准教授と学生が戦時中に失われたアイアンワークの復元を目指す ― 戦時中の金属供出で失われた時計台内部手すりのアイアンワーク木製模型を制作

2024年5月27日(月)14時5分 Digital PR Platform




関西学院大学(兵庫県西宮市、学長:森康俊)西宮上ケ原キャンパスの校舎群はW. M.ヴォーリズが設計したことで知られているが、時計台内部の手すりに施されていたアイアンワークは戦時中の金属供出により失われ、現在もそのままになっている。同大建築学部の石榑督和准教授(専門:建築歴史・意匠)と石榑准教授の研究室に所属する4年生の安澤広晟さん、芳村海渡さんは、時計台内部手すりに施されたアイアンワーク(鉄の装飾)の木製模型を制作。現在は手すりの実測調査を終え、復元図の作図工程に取り組んでいる。木製模型は9月20日(金)に設置され、9月28日(土)から企画展「天を見あげて—関西学院のヴォーリズ建築—」の資料の一つとして公開される予定。




【関西学院大学時計台と戦時中の金属供出】
 1929年、関西学院は創立の地である原田の森(現・神戸市灘区)から、西宮上ケ原キャンパスに移転。原田の森時代に続き、W.M.ヴォーリズ(William Merrell Vories, 1880-1964)率いるヴォーリズ建築事務所が校舎の設計を行った。
 同キャンパスの時計台は、開設当時は図書館として、2014年からは大学博物館として使用されてきた。その内部の手すり23か所にはもともとアイアンワーク(写真1)が施されていたが、戦時中の金属供出により、現在も失われたままになっている。(写真 2)

【アイアンワーク復元プロジェクト】
 この23か所のアイアンワークを復元するため、大学博物館はアイアンワーク復元プロジェクトを発足。関西学院のヴォーリズ建築を紹介する展覧会がはじまる9月28日(土)から寄付金を募集し、目標額550万円を達成し次第、鋳造・設置予定で、学院創立140周年となる2029年までの設置を目指している。戦時中に失われたアイアンワークを復元することで、平和への想いを共有することをねらいとしている。また、時計台を竣工当時の姿に近づけ、学院の歴史に想いを馳せてもらうほか、装飾の復元による来館者の安全確保も目的とする。

【木製模型の制作】
 このプロジェクトを周知するため、大学博物館は建築学部ヴォーリズ研究センターに木製模型の制作を依頼。同学部の石榑督和准教授と、その研究室に所属する建築学部4年生の安澤広晟さん、芳村海渡さんが制作を担当することとなった。
 安澤さんの曽祖父である安澤松兵衛さんは、ヴォーリズが設計した旧豊郷小学校(豊郷町石畑518番地、国の登録有形文化財)の校長を務めたこともあり(在任期間:1950〜1964 年)、安澤さんは幼いころから同校を見学に訪れていたという。その経験から安澤さんは「自分も曽祖父と関わりの深いヴォーリズ建築の制作に携わりたいと思い、参加した」と話し、特に意欲を見せている。
 アイアンワークが失われて穴になっている部分は全部で23か所あるが、木製模型は13か所分を制作する。現在は手すりの実測調査を終え、復元図の作図工程を進めている段階。手すりへの設置は9月20日(金)を予定しており、9月28日(土)から開催する企画展「天を見あげて—関西学院のヴォーリズ建築—」の資料として展示されることになっている。
 アイアンワークの実物に似せた木製模型を手すりに設置することで、アイアンワーク復元の機運を高め、今回のプロジェクトへの注目を集めることが期待される。
 石榑准教授は今回の木製模型制作について「キャンパスの建築文化継承に新設の建築学部(2021年4月開設)の学生たちが復元模型制作で寄与できることは素晴らしいこと」と話している。

【今後の予定】
 6月13日(木) 合板模型を博物館に持ち込んで微調整
 6月27日(木) 模型仮設置・撮影
 9月20日(金) 手すりへの設置
 9月28日(土) 公開
 いずれも時計台内部で作業。
※この日程のほかにも随時作業を行っておりますので、取材撮影の際の日程など、ご要望があればご相談ください。


▼本件に関する問い合わせ先
関西学院広報部
住所:兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155
TEL:0798-54-6017
FAX:0798-54-0912
メール:kg-koho@kwansei.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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