日本の産業政策に足りない2つの視点を 英国の次世代車戦略とドローン展に見る

5月28日(木)9時0分 ダイヤモンドオンライン

2015年1月から、英国内で3つの自動運転実証試験を開始。写真の小型EVは低速走行用 Photo by Kenji Momota

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英国の自動車産業は斜陽?

実は乗用車の生産・販売が好調


「そうだな、これが日本に足りないモノだな」

 2つの展示会を見ながら、そう思った。


 5月は上旬から米アトランタ、そして韓国南部。後半から上海へと移動する前、日本に立ち寄った。その際、首都圏で中央省庁、地方自治体、各種の民間企業との意見交換や取材を行った。さらに2つの展示会にも足を延ばしたのが、それぞれで興味深い“主体”に出会った。それらは日本の移動体ビジネスに対する“良き刺激”という面で、共通点があると感じた。


 まず、パシフィコ横浜で開催された、『人とクルマのテクノロジー展』。こちらは『日本自動車技術会・春季大会』を兼ねており、自動車の技術関係者にとって貴重な情報収集の場だ。


 展示会場内には今年も、英国政府関連の出展があり、ベンチャー企業を中心とした商品紹介を行った。名称は『イノベートUK』。その名の通り、国として革新的な産業構築を目指す施策である。


 英国のクルマといえば、ロールスロイス、ジャガー、ロータスといった名前が思い浮かぶ方が多いだろう。だが現在はそれぞれ、ドイツのBMW、インドのタタ、マレーシアのプロトンが経営母体だ。


 そうした状況を知ると、英国のクルマはオリジナリティを失って“落ち目”にあると思うかもしれない。だが、現実は180度違う。ギリシャの経済不安による欧州危機が叫ばれるようになった近年、その影響で欧州市場全体が冷え込み、ドイツ、フランス、イタリアが自動車生産及び販売でマイナス成長かほぼ横ばいの状況が続くなか、英国は確実なプラス成長を見せている。


 特に乗用車部門が好調で、生産ではドイツ、スペインに次いで欧州第三位、販売ではドイツに次ぐ同二位の位置にある。直近の4月の販売も好調で、前年同月比5.1%増。これで38ヵ月連続のプラス成長となった。英国にとって自動車産業は、国民総生産(GDP)の約3%、輸出金額の約10%を占める重要ファクターなのだ。


 そうしたなか、先端技術開発に対する支援と海外からの投資の呼び込みを積極的に行っている。その中核を成すのが「イノベートUK」だ。9ヵ月前までは、テクノロジー・ストラテジー・ボード(TSB)と呼ばれていたが改名した。




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