創立70周年を迎えたカルビー。「ポテトチップス」の原料となるじゃがいもは15年かけ自社開発していた!

6月2日(日)6時20分 週プレNEWS

時代を超えて愛されるカルビーの国民的おやつ!!
時代を超えて愛されるカルビーの国民的おやつ!!

4月30日、スナック菓子メーカーのカルビーが記念すべき創立70周年の節目を迎えた!

なぜ、カルビーの商品は老若男女のおやつとして長年親しまれているのか? おいしさの秘密を探るべく取材したぞ!

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■カルビーがスナック王者たる理由とは!?

カルビーの代表作といえば「ポテトチップス」。もはや"主食"と呼べる勢いで食べまくっているファンもいるのでは。なぜあんなにやみつきになるのかを探るべく、カルビーでポテトチップス全般を担当している御澤(みさわ)健一さんを直撃! まずは、カルビーがポテトチップスに参入したきっかけから聞いていこう。

「1967年、アメリカの国際菓子博覧会に参加した創業者の松尾孝は、山積みされたポテトチップスを目の当たりにしました。当時のアメリカではポテトチップスのシェアがお菓子全体の約25%を占めていたらしく、『これを手頃な価格で提供できれば日本でも売れるはずだ』と判断したのです」

そうして75年に発売されたのが「ポテトチップス」の今でいう「うすしお味」。

「ポテトチップス自体は原料と機械さえあれば誰でも作れますが、じゃがいもは収穫時期が限られていますので、それを貯蔵し、一定の品質を保つのは大変なことなんです。カルビーでは年間を通しておいしくポテトチップスを食べていただくために、契約農家さんと一緒に高品質なじゃがいもの調達に努めています」

だからポテトチップスのシェアで首位に立てたのか!

御澤健一 1998年に入社。カルビー初の成型ポテトとなった「ポテトチップスクリスプ」など、話題作の開発に次々と携わる
御澤健一 1998年に入社。カルビー初の成型ポテトとなった「ポテトチップスクリスプ」など、話題作の開発に次々と携わる

「もっとも、最初の2年間は売り上げが伸び悩みましたが、3年目に『コンソメパンチ』という特徴的なフレーバーを開発できたのが大きかった。あとは『かっぱえびせん』や『サッポロポテト』など、スナック菓子を幅広く作ってきたなかで培われた技術力。これも他社にはない、カルビーならではの強みでした」

いかに味つけし、食感を表現するかという部分ですね?

「85年にはポテトチップスの鮮度を追求するため、他社に先駆けて、袋を透明なタイプから遮光性が高く保存性のよいアルミ蒸着タイプに変更しました。それに、どんな定番商品であっても、実は時代に合わせて味や食感を微調整して変えているんですよ。例えば、塩の粒の大きさを変えるだけでも味の出方は変わりますからね」

消費者に違和感のない形でリニューアルできているのは理想的! そんなカルビーのポテトチップスの未来は?

「来年で発売45周年、今までにない大きな変化を提案するつもりです。これからもご期待ください!」

1980年、じゃがいもの物流に特化したグループ会社「カルビーポテト」を設立(本社は北海道帯広市)。安定した商品供給のためなら抜かりない!
1980年、じゃがいもの物流に特化したグループ会社「カルビーポテト」を設立(本社は北海道帯広市)。安定した商品供給のためなら抜かりない!

■自社でイチからじゃがいも開発!?

続いて、ポテトチップスの原料となるじゃがいも(馬鈴薯[ばれいしょ])を管理している川崎滋生さんにインタビュー。あのおいしさを、どのように支えているのか教えてください!

「じゃがいもは時期によって使う品種を替えており、例えば6月から12月は『トヨシロ』という品種がメインです。日本のどこで栽培しても早めに収穫でき、甘みがあるのでポテトチップス以外にサラダなどの料理にも使えたりと、非常に汎用性が高い品種です。ポテトチップスのほかに、『じゃがりこ』にも採用しています」

ほかの時期は違う品種を使うこともあるんですよね? 味にばらつきが出ないのか気になりますが。

「もちろん工夫しています。じゃがいもは貯蔵すればするほど糖分が増すため、甘みが乗りにくい品種は寝かせてから使い、逆に『トヨシロ』のような甘みが乗りやすい品種は、収穫後すぐに使う。このように使い分けています」

川崎滋生 2000年に入社。グループ会社「カルビーポテト」に出向し、じゃがいも契約農家のフィールドマンを務めた経験も
川崎滋生 2000年に入社。グループ会社「カルビーポテト」に出向し、じゃがいも契約農家のフィールドマンを務めた経験も

なるほど! あと、ポテトチップス用にオリジナル品種を自社開発しているというウワサは本当ですか?

「2015年に北海道優良品種に登録された『ぽろしり』ですね。これを使った商品も昨年から流通しています。非常に粒ぞろいがよく、病気にも強い品種なのですが、開発には約15年かかりました」

なぜそれだけの年月が!?

「交配してできた種を2〜3万個まき、生育がいい芽だけを残して選抜すると、8年くらいたってしまうんです。よほどじゃがいもの使用量が多い企業でないと、品種開発にまでは手を出せませんよね」

それをやってのけるカルビーって、やっぱり偉大だ!!

取材・文/森井隆二郎 昌谷大介(A4studio) 撮影/浅野誠司 下城英悟

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