「好きなようにしてください」が成り立つ、暗黙の条件

6月3日(金)11時0分 ダイヤモンドオンライン

宮島宗太(仮名)メディア系企業勤務。リクルートグループ、外資系ネット通販企業、大手コンサルティングファームなどを経て現職。主にリクルーティングを中心に、人事系のキャリアを歩む。

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人事部の仕事の本質から、なぜ人事部が制度設計に走りやすいのかまで、前編、中編にわたって、楠木氏の著作『好きなようにしてください』を軸に考えた座談会。最終回では、どうすれば組織で「好きなようにしてください」が成り立つのか、深堀します。(撮影・鈴木愛子、構成・肱岡彩)


「好きなようにしてください」が成り立つ前提


宮島 「好きにやること」がやりづらい原因の一つは、好きにやることのトレード・オフが、なかなか成り立たないからだと思うんです。


 私はリクルートグループに通算10年いたので、その感覚値をもっているのですが。リクルートグループでは、好きなことは、リクルートの中でやれないんだったら、べつに外でもいい。リクルートでやりたいんだったら、それでもいいという価値観だと感じていました。


 外に出るという選択肢が、組織の中でも自分の中でも、半ば当たり前化しています。だから、べつに好きなことを言えばいいし、合わないなと思ったら、喧嘩別れじゃないにしても、ちゃんと卒業すればいい。


 ただ、ほかの会社って、そこの逃げ道っていうわけじゃないけど、ほかのオプションがそもそも、ないんじゃないかなって思うんです。だから好きなようにしづらい。


楠木 たしかに。「好きなようにしてください」が、暗黙のうちに持ってる前提があって。一つは、その人がかなり自立的で、自由意志に基づく自由度を持っているっていうのがある。


宮島 そうですね。


楠木 前提としてね。そうじゃないと話が始まらない。


宮島 あとは、リクルートグループの場合、従業員に対して一切人質のようなものを取っていない気がします。


大森 人質って、どういうことですか。


宮島 今後のキャリアの安定性みたいなものです。本当は、どの会社にもそんなものはないと思うんですけど。

 

 とはいえ、企業によっては、今後のことをちらつかせている場面はあると思いますし、属している人も、「いまの会社における自分の将来」を意識させられる場面が多いと思うんです。


 リクルートグループの場合は、いい意味で「リクルートの中で偉くなってもしょうがない」とも言われたりするんですよね。


 そうするとみんな、好きなように、「じゃあ俺、次、どうしたらいいかな」とか、「俺、そもそも、何がやりたかったんだっけ」とか、自然と考え始めるんですよね。




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