アップル、ついに音声アシスタント機器市場に参入

6月7日(水)6時0分 JBpress

米カリフォルニア州サンノゼの世界開発者会議で発表された米アップルのスピーカー「ホームポッド」(2017年6月5日撮影)。(c)AFP/Josh Edelson〔AFPBB News〕

 かねて観測が流れていたとおり、米アップルは6月5日に米国で開催した開発者向けイベントで、音声アシスタント機器を発表した。

 その名は「HomePod」。丸みのある円筒形の機器で、高さは18cmほど。内部にはアップルが設計したプロセッサーやウーファーのほか、7つのツイーター、6つのマイクを備えている。

 利用者は他社のスピーカー型アシスタント機器と同様に、この機器に話しかけて、命令し、音楽を流したり、ニュース速報、スポーツ情報、天気予報を確認したり、タイマーを設定したりできる。


音声で家電の操作も可能

 HomePodは、アップルの家電管理ソフトウエアプラットフォーム「HomeKit」に対応しており、他社製の互換機器を購入すれば、音声命令で家電などさまざまな機器を動かせる。アップルはその例として、照明器具やエアコン、ガレージドア、セキュリティカメラなど挙げている。

 また外出時にはこのHomePodがハブとなり、iPhoneやiPadの「ホーム」アプリを通じて、これらの機器を遠隔操作できる。

 アップルはこの機器を今年の12月に、まず米国、英国、オーストラリアで発売し、来年には、順次販売地域を拡大していく計画だ。


アシスタント機器市場ではアマゾンのシェアが70%

 こうした家庭用の音声アシスタント機器は、まず、米アマゾン・ドットコムが2014年に、「Alexa」というAI(人工知能)搭載アシスタントサービスを利用する「Echo」を市場投入した。

 これが米国で人気を博し、昨年は米グーグルも「Google Home」を発売した。米マイクロソフトも先ごろ、アシスタントサービス「Cortana」を搭載する機器を韓国サムスン電子傘下のハードウエアメーカーが市場投入すると発表した。

 米国の調査会社CIRP(Consumer Intelligence Research Partners)によると、アマゾンはEchoシリーズの販売で、これまでに10億ドルを売り上げており、この市場の製品は今も好調に伸びている。また別の米調査会社、eマーケターによると、米国では今年、これらの機器の利用者数が昨年から128.9%増加し、3560万人に達する見通し。

 そのうち、アマゾンEchoシリーズの利用シェアは70.6%となり、Google Homeの23.8%を大きく上回ると、eマーケターは見ている。


クックCEOの3度目の挑戦

 こうした中、アップルの新たなハードウエアは成功するのだろうか。HomePodは、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が2011年に就任して以来、同社が新規参入する3つ目の重要な製品カテゴリーだと米ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。

 1つ目は、腕時計型情報機器「Apple Watch」、2つ目は、耳掛け式のウエアラブル機器として注目されたワイヤレスヘッドフォン「AirPods」。前者について同紙は、iPhoneのように幅広く需要を喚起することに失敗したとし、後者についは、製造上の問題に直面している、と伝えている。

 HomePodの米国での価格は349ドルだ。これに対しアマゾンのEchoは180ドル、Google Homeは129ドルと、安い。アップルは、この製品を「ホーム・ミュージック・スピーカー」と呼んでいる。音声アシスタント機器というよりは、高性能音響システムという特徴をアピールし、他社製品との差別化を図っている。

筆者:小久保 重信

JBpress

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