GAFAの職場が働きやすい超合理的な4つの理由

6月10日(月)6時14分 JBpress

(写真はイメージです)

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 Rioと申します。いわゆる「GAFA」(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルのIT企業4社)の1社で働いています。現在、カナダ人の妻と2人暮らしです。

 2018年に、約7年間お世話になった日系企業からGAFAの1社へ転職しました。転職に際して不安でたまらなかったことを今でも覚えています。

 というのも、待ち受けているのは優秀な同僚との激しい競争環境です。当時の私はデータサイエンス、ロジカルシンキング、イノベーションといったネットやビジネス雑誌に登場するビッグワードに踊らされている状態でした。そうした言葉が当たり前のように飛び交う世界で同僚についていけるのか? 彼らに負けずに仕事ができるのか?

 中でも特に心配だったのが、自分の今まで経験してきた「働き方」のスタイルが転職先でマッチするかどうかでした。

 転職直前の数年間はアメリカで働いていたので、“アメリカ的な働き方”のスタイルはイメージできていました。けれども、アメリカ本国でもGAFAがユニークなカルチャーを持っていることは当時から有名でした。アメリカ人でさえも「能力に関係なくカルチャーにマッチしていなければやっていけない」と一目置いていた“Big Tech企業”。日系企業でしか働いたことのない自分にとっては、不安要素に溢れていました。

 しかし、入社して約1年経過した現在、彼らの働き方は非常に理にかなっているものばかりだなというのが率直な感想です。実際に仕事がとてもやりやすい環境が構築されています。

 日本政府が推進している「働き方改革」では、労働時間を中心に語られることが多いようですが、時短以外の面で示唆に富むワーキングカルチャーがGAFAには存在していると思います。

 そこで今回は、私が日系企業からGAFAに転職して学んだ4つの新しい働き方や文化についてご紹介したいと思います。

(前編)「意外な事実、米国人はリゾートでも働きまくっていた」〜「働き方改革」は日本のためになるのか


【1】人事評価ではプロセスも対象に

「人事評価= KPI達成度(50%)+ プロセス(50%)」

 この点が一番意外でした。外資系で、かつ成果に対してストイックなイメージがあったこともあり、KPIで人事評価が100%下され、「KPI未達=解雇される」という恐ろしい想像を入社前にはしていました。

 しかし、半分正しく半分間違いでした。確かにKPIの未達は許されないことですが、それよりも許されないのは、KPI未達の理由が「その結果にたどりつく過程(プロセス)でベストを尽くしていないこと」です。

 逆に結果が芳しくなくとも、プロセスが納得いくものであれば悪い評価はされません。

 私がGAFAの前に勤めていた日系企業は、ある意味「結果が全て」という文化でした。

 その一方で課される目標は曖昧かつ定性的なものだったので、上司から結果が出ていると“思われる”人が評価されていました。

 そのため、部下はどこを目指して仕事をして良いか分からず、結果的に無駄な作業が多くなり労働時間が長くなるという悪循環になっていました。

 目標地点を明確にすると、そこまでのアプローチの評価も公平になります。このような環境で仕事を進めることができると、最短距離で成果にたどり着くための工夫ができるので仕事が非常にやりやすくなります。


【2】常に数字を基に議論

 社内での全ての議論は、数字がベースになっています。社長だろうが新入社員だろうが、同じ数字を基に話をします。「数字は嘘をつかない」とよく言われていますが、これは本当です。嘘の報告や、誤ったアクションをしているとすぐに分かってしまいます。

 ほぼ全てのKPIについて数字をベースに因数分解できますので、プロジェクトのどの部分が上手くいっていて、どこのパフォーマンス改善が必要かを的確に捉えて議論ができます。これにより課題の本質を短時間で特定できるので、最短距離で次に必要なアクションや仮説検証に移ることができるというわけです。


【3】社内向けの仕事は最小限の労力で

 報告業務をメインとした社内向けの資料を極力簡素化することで、資料作成の時間を減らすという取り組みを全社的に実施しています。

 基本的にはエクセルの数字で上司や経営陣へ説明。それが不十分な場合に限ってワードやパワーポイントを使って補足するというイメージです。これにより、どんなに急な報告会議が入っても最小限の時間と労力で準備を済ますことができます。

 前職では社内報告資料をパワーポイントで作っていたことが原因で残業時間が長くなることが頻繁にありました。パワーポイント資料の作り方は人によって好みが様々なので、上司が求めているレベルを常に100%実現するのは困難です。私の場合はそのすり合わせ作業で時間を消耗していました。

 また、エクセルでマクロを組み、自動で必要なデータの処理をすることが奨励されています。私が作成したマクロだと1クリックで資料作成の80%が完了するので、最後は伝えたい数字やメッセージをハイライトするだけで終了です。これにより、大抵の社内向け資料は30分もあれば終わらせることができます。


【4】困っている人がいれば全力でサポート

 外資の特徴でもあると思うのですが、社員が他人に気を使って積極的にサポートするという習慣は、社会人1年目の新卒に対してすらありません。

 しかし、一度SOSを周囲に出したら全力で解決に向けてサポートしてくれます。

 前職では「自分/部署の仕事ではないから・・・」という理由でたらい回しにあった経験があります。そんなつらい目に遭ったことがあるだけに、この文化は個人的に一番気に入っています。

「自分は専門外だから」という理由で断る場合も、きちんと適切なチームや部署のメンバーに紹介してくれるので、社内ネットワークを掴めずに苦労している時もスムーズに仕事を進めることができます。

 実はこれには理由があります。チームへの貢献度は人事評価に繋がるのです。

 先程、【1】の人事評価のパートでご紹介した、「プロセス」の部分に該当します。チーム全体でKPIを達成するにあたって、どのような貢献があったのかという文脈での評価になります。

「結局は自分の評価のためではないのか?」と考える人もいるかもしれません。けれども、そのサポートにより、他人はもちろん自分のためになりますし、最終的には会社のためになるのです。誰も不幸になりません。自発的に仕事をどんどん進めたい人にとっては、爽快な文化だと思います。

* * *

 以上、私が現在の職場で学んだ4つの働き方や文化を紹介しました。今後、皆様の職場で働く環境を整備される際の一助となれば幸いです。

筆者:Rio

JBpress

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