東芝PC事業は鴻海・シャープにとって「お買い得」だ

6月11日(月)6時0分 ダイヤモンドオンライン

2000億円を上限とする公募増資を行い、みずほ銀行と三菱UFJ銀行向けに発行している優先株を買い取る計画も発表するなど鼻息も荒いシャープ(写真は東芝のパソコン) Photo by Yoko Suzuki

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 一見“小が大をのむ”形ではあるが──。シャープは東芝のパソコン(PC)事業を40億円で買収する。東芝クライアントソリューション(TCS)と、世界の販売会社や中国の製造拠点などの関連子会社7社を一気に傘下に入れる。


 東芝は“ノートPCの生みの親”としての栄光の歴史を持つ。2000年代前半まで世界シェア首位に君臨。かつては半導体事業と並ぶ東芝の“2本柱”の一つだったが、その後競争力を失った。


 一方のシャープ、というより親会社である台湾・鴻海精密工業にとって、東芝のPC事業は長らく垂ぜんの的だった。「鴻海が最も強いIT機器分野でのシナジーを生かし、シャープとして市場に再参入したい」とシャープの戴正呉社長は再三表明していた。


 PC事業は、部品価格相場の下落に合わせて部材を大量に安く仕入れる調達力と大量生産による低コスト生産が収益性の鍵を握る。


 調達力で弱いNEC、富士通、ソニーなど日系メーカーは相次ぎ本体での事業継続を断念した。


 だが、世界最大のEMS(受託生産企業)で、かつそもそもPCのOEM(相手先ブランドによる生産)で創業した鴻海にとって、これほど得意な分野はない。現に鴻海は、PC世界市場トップの米ヒューレット・パッカード(HP)と3位の米デルから生産を受託し、両社の欧州の生産拠点を買収している。世界のPC生産のかなりの比率を担う鴻海に唯一欠けるのが自社ブランドだった。





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