2019 デロイト グローバル自動車消費者意識調査:消費者の自動運転に対する関心に“ブレーキ”がかかる

6月11日(火)14時40分 PR TIMES

自動車産業に影響を及ぼす課題について、日本、オーストラリア、中国、インド、韓国、東南アジアの1万人以上の消費者の意見を調査

※本プレスリリースはグローバルプレスリリースを翻訳・加筆したものです。なお、この翻訳文と原文に相違がある場合には、原文の記載事項が優先します。

「2019 Deloitte Global Automotive Consumer Study(和訳:2019 デロイト グローバル自動車消費者意識調査)」において、自動運転の技術面での実用化が近づく一方で、その安全性に対する消費者の信頼が停滞していることが示されました。

電気自動車への移行
 本年の調査では、電気自動車(EV)に対する消費者の需要の高まりが明らかになり、自動運転より先に電動化がグローバルモビリティに対する影響を与えるものであることが示されました。
 EV の一般普及には依然として課題が残るものの、追い風となる環境政策、大手企業による相次ぐ電動化表明・モデル投入及び変わりゆく消費者の嗜好などを受け、EVと代替パワートレイン技術に対する需要はアジア太平洋地域全般において拡大しています。中国と日本では関心が加速度的に高まっており、中国では65%、日本では59%の消費者が、次に購入するクルマにハイブリット電気自動車(HEV)、完全電気自動車(BEV)、その他の代替技術を含めた非伝統的なパワートレインを希望しています。特に中国においては、世界のEV成長を牽引するために素早い動きを見せており、公害問題への対応、原油輸入依存の軽減、グローバルモビリティ分野における次世代リーダーとしての位置づけの確立を目指しています。

モビリティ革命は逆風に直面
 モビリティ革命は旧態依然の消費者行動という壁にぶつかっているようです。消費者は自家用車の所有にこだわっており、ライドシェア利用は鈍化し、複数の交通手段の利用は依然として一般的ではありません。しかし、調査結果から世代間での差が明確に示されており、シェアード・モビリティの将来は、デジタル技術の取り込みに対して、抵抗のない若年層にかかっていると言えます。

自家用車の所有は今後も「現状維持」の見通し:アジア太平洋市場の一部においては、自家用車の日々の利用率は非常に高いものの、より低い利用率の地域でも、今後数年は「現状維持」となる見通しです。日常的に自家用車を利用する消費者の割合は、東南アジアとオーストラリアの59%から日本の21%まで幅がありますが、全市場において消費者は現状の水準が今後3年間続くことを予想しています。
複数の交通手段の利用は引き続き低調:一度の移動において、自家用車に加えて地下鉄や電車といった複数の交通手段を組み合わせるという考え方は、引き続き大多数の消費者にとっては一般的ではありません。
ライドシェア利用は鈍化:ライドシェアが浸透している市場もありますが、ライドシェアを常用している人は過去2年間で減少しました。
世代間の差異:若年層消費者は年長世代と比較してシェアード・モビリティの概念に理解があり、クルマの所有の必要性に疑問を抱いているようです。日本がこの点では突出しており、Y世代とZ世代の60%がライドシェアによりクルマを所有する必要性に疑問を抱くと回答しており、この割合はX世代で53%、ベビーブーマー以前の世代で45%となっています。
*注)ベビーブーマー以前の世代:1964年以前に誕生; X世代:1965–1976年に誕生; Y/Z世代:1977年以降に誕生(サンプルは16歳未満の消費者を除く)


交通の新しい選択肢に加えて、コネクティビティが消費者の車両購入に新しい選択肢をもたらす:


優先事項:調査回答者の圧倒的多数が、コネクティビティ機能に対して、時間の節約と確実な安全性をもたらすことを期待しています。渋滞情報や代替ルート案に関する最新情報、より安全なルートに関する提案、道路の安全性向上と衝突回避のための最新情報といった項目がコネクテッドカーの機能として常に上位3項目に挙がっています。中国、インド、東南アジアでは、近隣駐車場へのアクセス(利用可能性、予約と決済)についてもコネクテッドカーに望む機能として挙げられています。
コネクティビティのメリットについては意見が割れる:クルマのコネクティビティについて、消費者の意見は割れています。中国の消費者(79%)はコネクテッドカーという考え方を受け入れており、これは日本の消費者(36%)の2倍以上になります。
データ収集とプライバシー:コネクテッドカーのセンサーは、パワートレインのパフォーマンスから、運転行動の統計、地理位置情報、乗員の健康状態に至るまで、あらゆるものを追跡できます。インド(70%)、韓国(55%)、オーストラリア(53%)といった国では半数以上の回答者がコネクテッドカーを通じ第三者によって生体認証データが取得され、共有されることについて懸念を示しています。
データを管理するのは?:消費者の懸念は、コネクテッドカーで生成・共有されたデータを誰が管理するのかということに及んでいます。その役割として自動車メーカー(OEM)を信頼する消費者もいますが、多くの消費者は政府、自動車ディーラー、保険会社、クラウドサービスのプロバイダー、その他といった別の主体を希望しています。
コネクティビティへの追加支出に前向き:オーストラリア以外のアジア太平洋地域の国において、消費者は一般的に、先進的なコネクティビティ機能のついたクルマを入手するための支出に前向きです。世界の他の国々においては、消費者の大半が追加支出に前向きでないことから、大きな違いとなっています。


 理想的な未来のモビリティシステムは一朝一夕に実現されるものではありません。世界中の消費者が先進的な自動車技術を懐疑的に検討し、それに対して追加支出をするかどうか考えている中で、OEMは投資に対するリターンを得られる時期が不透明な状態のまま費用負担の重いR&Dを進めていく必要があります。

 「コネクテッドカーやEV、自動運転車両は、社会に大きな価値をもたらします。しかし、その安全性、費用、利便性について明確な改善がみられ、信頼できるブランドから満足できる経験を得られるまでは、消費者はこの最先端技術を一気に受容するには慎重になる可能性があります。」と、デロイト グローバル 自動車セクターリーダーのJoe Vitaleは述べています。

グローバル自動車消費者意識調査について
 2018年の9月から10月にかけてデロイトは、先端技術開発など自動車産業に影響を及ぼす多様な課題に関する意見を明らかにするべく、20か国25,000名以上の消費者を対象に意識調査を実施しました。本調査は、企業の事業戦略・投資戦略を支援することを目的としています。

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