【先払いの資金ショートの修羅場2】  なぜ、外部の人も大切にすると  売上がどんどん上がるのか?

6月15日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン

倒産寸前から、売上「3倍」、自己資本比率「10倍」、純資産「28倍」、25年連続黒字!?

今から25年前の1993年3月。メインバンクからも見放された「倒産寸前の会社」があった。

その名は株式会社日本レーザー。1968年創立、東京・西早稲田にある、総勢65名の小さな会社だ。

25年前、火中の栗を拾わされた、近藤宣之・新社長を待っていたのは、「不良債権」「不良在庫」「不良設備」「不良人材」の「4つの不良」がはびこる《過酷な現場》だった。

近藤が社長就任の挨拶をすると、社員みんながそっぽを向いた。

「どうせ、すぐ辞めるんだろう……」

そんな状況を「一寸先は闇しかなかった」と近藤は振り返る。

しかし、この後、さらに「25の修羅場」が待っていた!

◎生後まもなく、双子の息子が急死

◎41歳で胃潰瘍、42歳で十二指腸潰瘍、47歳で大腸ガン、その後嗅覚喪失

◎腹心のナンバー2(筆頭常務)の裏切りに遭い商権喪失。売上2割ダウン

◎親会社からの独立時に、妻に内緒で「6億円の個人保証」

◎どんなに頑張っていても、たった1円の円安で年間2000万円もコストアップ

◎ある日突然、海外メーカーから「メール一本」で契約打ち切り(その数、計28社)

それがどうだろう?

倒産寸前の25年前と比較し、直近では、売上「3倍」、自己資本比率「10倍」、純資産「28倍」。10年以上、離職率ほぼゼロ。しかも、第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の「中小企業庁長官賞」を皮切りに、経済産業省の「ダイバーシティ経営企業100選」「『おもてなし経営企業選』50社」「がんばる中小企業・小規模事業者300社」、厚生労働省の「キャリア支援企業表彰2015」厚生労働大臣表彰、東京商工会議所の第10回「勇気ある経営大賞」、第3回「ホワイト企業大賞」を受賞。新宿税務署管内2万数千社のうち109社(およそ0.4%程度)の「優良申告法人」にも認められたという。

絶望しかない状況に、一体全体、何が起きたのだろうか?

「壮絶な修羅場のエピソードだけでなく、その修羅場をどう乗り切ったかの全ノウハウをすべて書き尽くした」という『倒産寸前から25の修羅場を乗り切った社長の全ノウハウ』が発売たちまち大反響!1987年から「一読の価値ある新刊書」を紹介する信頼の書評専門誌【TOPPOINT】2019年6月号のベスト10冊に選抜されたという。「25の修羅場」とは?「全ノウハウ」って?



山ほどあった不良債権を処理



 検収を待たず、発注先や納品先が倒産する(あるいは、契約を履行しない)可能性もゼロではありません。


 当時の日本レーザーで「山ほど」あったのは、納入先が支払いを拒否するケースです。


 当社の営業担当者は「売った」つもりでいても、先方は

「いや、買っていない。『使ってみてください』と言われたから預かっているだけだ」

 と言い張る。


 資金を回収できないため、不良債権は膨らむ一方です。

 売掛金が回収できない、あるいは回収サイトが長くなっている取引先は、数十社に及んでいました。



 私が社長に就任する前、ある大学の研究室に可視化レーザーシステムを販売したことがありました。


 ところが一向に代金が支払われず、私が社長になってからも、800万円が「売掛金」のままになっていたのです。


 私が大学に出向いて教授に面会を申し込むと、教授はこう言いました。


「予算がついたら払います。

 これこれこうすれば予算は必ずつくので、もうしばらく待ってほしい」


 要するに教授は、「予算がついたから発注した」のではなく、「発注したあとで、予算をつければいい」と甘く見ていたのです。


 結局、予算はつかず、不良債権として処理することになりました。

 回収不能に陥った売掛金などの不良債権は、「貸倒損失」(売掛金・貸付金などの金銭債権が回収できなくなった債権者の損失を表す勘定科目)による損金処理を行いました。回収できないことが確定した金額を損金に算入すると、利益が減ります。





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