レベルの低い担当者は「チェンジ」して当然である…転職エージェントの実力を見抜く「たった1つの質問」

2024年6月21日(金)9時15分 プレジデント社

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/fizkes

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転職エージェントはどう使えばいいのか。「退職学」研究家の佐野創太さんは「優秀な転職エージェントは人事だけでなく現場や経営者などにも求人の背景を聞いている。そのため、『誰からヒアリングしてこの求人票を作りましたか?』と聞けば、実力を見抜くことができる」という——。

※本稿は、佐野創太『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。


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■転職エージェントで「信頼していい人」「距離を置くべき人」


誰も使っていない、転職エージェントの使い方のテクニックを紹介します。あなたを担当する転職エージェントが、あなたの「パートナーとして相応しいか」を見抜くのです。


転職エージェントへのシンプルな質問で、「信頼していいエージェント」と「距離を置くべきエージェント」を炙り出すことができます。


それは、「誰からヒアリングしてこの求人票を作りましたか?」という質問です。


次の図(図表1)を見てください。転職エージェントのレベルは「誰にヒアリングしているか」の4階層でレベル分けできます。


出所=『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」

レベル1〜4までヒアリングしていたら、その転職エージェントはあなたのパートナーとして相応しい人物です。少なくとも「その求人に関しては」正確な情報を持っていると判断できます。あなたのさまざまな質問や疑問に的確に答えてくれるでしょう。


■「現場の社員は何と言っていましたか?」


ところで、図で記したレベル1と2両方の情報が求人票に入っているかどうか、これだけは転職エージェントにあなた自身も確かめてください。どんなに優良企業と評判でも、志望度が高くても、です。


なぜなら、その企業が人事と現場の連携が取れているかがわかる指標となるからです。人事と現場の連携がよく取れた企業の求人票には、人数やチーム構成、詳しい業務内容などが書いてあります。


一方で、連携が拙い企業の求人票には「●●の経験年数5年以上」「●●に関わる一連の業務」などざっくりした応募要件や仕事内容しか書かれていません。つまり、「求人票と実際の職場が全然違う危険性」があるのです。


本来は、こうした人事と現場の情報格差を埋めるために、目利きの転職エージェントは人事だけでなく現場にヒアリングをかけるのです。現場の社員は、その仕事の実態や平均的な待遇(実際の残業時間や有休取得のしやすさなど)を知っていますから。


あなたから、転職エージェントに「求人票にはこう書かれていますが、現場の社員は何と言っていましたか?」などと質問してみてください。


すると、目利きの転職エージェントは、「求人票にはこう書いていますけど、実際には〜」といった「文字で読んでもイメージしにくい会社の本当の姿」を教えてくれます。質問に答えられない転職エージェントの実力は推して知るべし、です。


■入社前の期待度がわかる「内定後のリクエスト」


転職エージェントも、レベル3の現場の責任者やレベル4の経営層にヒアリングしたくてもできないケースがあります。


たとえば、大企業です。もしくは、レベル2の現場担当者に大きな裁量権を持たせていたり、部門そのものに採用の決裁権限を持たせていたりする会社なども該当します。


仮にそうした企業を志望する場合は、内定を取った後に「部門長と経営層に話をさせてください」と打診してみてください。求人票の情報はリアルではないかもしれない。


面接での印象は緊張していて不確かかもしれない。ですから「内定を取って落ち着いた自分」で、入社するかもしれない企業を見極めてほしいのです。


タイミングは「内定を取った後」。内定後のあなたになら、企業はリクエストに答えやすいからです。転職エージェントに「話をさせてください」とリクエストすれば、「入社する可能性が高いからもうひと頑張りしよう」と動き出します。


もちろん、大企業になるほどリクエストが通らない場合もあります。それでもリクエストする価値はあります。企業や転職エージェントの反応が、企業選びの大切な一次情報になるからです。


リクエストした時に、企業や転職エージェントは、「代わりに現場のリーダーと話す機会を設けさせていただいても、よろしいですか?」などと逆提案をしてくれるのか。「うちは、そういうことはしません」という素っ気ない対応なのか。


写真=iStock.com/mesh cube
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mesh cube

■いい企業の定義は「あなたを高く評価できる企業」


前者なら、あなたは期待されている可能性がありますし、一人ひとりを大切にする社風が根づいている可能性が高いこともわかります。


後者ならあなたへの期待は薄いのかもしれません。残念ながら、「取りあえず内定を出して、入社後にふるい落とそう」と考えている企業もあるくらいなのです。


いい企業の定義はシンプル。あなたを高く評価できる企業です。


実際に、このリクエストで経営層と話ができた相談者さんは数多くいます。信じられないことに、その経営層は求人票を見ながら「ここに書いてあることは古い」と断言し、部門長と現場担当者に面談の場で確認を入れていました。その場で訂正と謝罪、改めて求人内容の説明がありました。相談者さんは入社後も活躍しているから良かったのですが、もし入社後に「あの求人票は古いですよ」なんて言われたら……(実際にそれで早期退職するケースもあります)。


ちなみに、「レベル0」の転職エージェントもいます。「前任者から引き継いだままの求人票です」「入社実績もあるので正確な情報です」と話す担当者には気をつけましょう。人事にも現場にもヒアリングしていないことと同義だからです。仮に「正確な情報ですよ、実際に入社していますから」と言われても、立ち止まってください。


情報は最新であることに価値があります。求人票は刺身です。生の魚は1時間、1日と時間が経てば鮮度が落ちるように、求人票も時間とともに信頼性が落ちます。


会社も事業も、働く人の価値観や人そのものも変わります。あなたに相応しい目利きの転職エージェントは常に「最新情報を持っている」のです。


■担当者を代えるリクエストは、当然の権利


ある日、相談者さんからの依頼メールに、こんな一文が書かれていました。


「転職エージェントの担当者って、代えられないんですか?」


結論から言えば、代えられます。当然の権利です。


転職エージェントも求職者も、人と人。水が合わないこともあります。ですが、それ以前の問題、というケースもあるのです。


たとえば、希望とズレている求人が送られてきて「なぜ、この求人を紹介してきたのか理由を説明してほしい」と伝えても、「●●さんに合っていると思ったからです」という説明になっていない返事をされる。面接に苦手意識があるから「面接対策をしてほしい」とリクエストしたところ、「熱意を伝えれば受かりますよ」などと丸投げされた。


すぐに担当者の変更に踏み切りましょう。


そうはいっても、「面倒な求職者」「クレーマー」とレッテルを貼られるのは避けたいところです。あなたの本来の姿ではありません。


面倒な求職者と思われず、「この人のために頑張ろう」と真摯に考えてくれる担当者に交代させるコツがあります。


■担当者の変更希望メール「3つのポイント」


実際にWebディレクターの相談者さんと私が一緒に作り、優秀な担当者の交代を実現したメールを公開します(図表2)。


出所=『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」

このメールによってそれまでの担当者からは、慌てて電話が来ました。相談者さんは「確かに気持ちのこもった謝罪はいただきました。でも、具体的な改善策はないと感じました」と厳しく判断しました。


最終的には「精神論は私には合いません。交代をお願いします」と毅然とした態度でお伝えしました。



佐野創太『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)

次の担当者は淡々と仕事を進めるタイプの人で、転職活動は3カ月で決着しました。自分を押し殺さず、先に動いたことが功を奏した例です。


メールを送る際の大きなポイントは、三つ。「希望する企業の特徴」「必ず転職するという決意」「自分にも改善する気持ちがあること」です。


「いつでも交代できる」というカードを持っていることに気づけば、担当者との関係におけるストレスは軽減できるはず。「交代の切り札」は心が落ち着くお守りとして、ぜひ持っておいてください。


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佐野 創太(さの・そうた)
企業顧問、「退職学」の研究家
1988年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、2012年パソナグループに入社し、転職エージェントとして従事する。法人向けの研修会社に転職するも1カ月で早期退職し、無職となる。パソナグループに出戻り後、新規事業の責任者として求人サイトを立ち上げる。介護離職を機に2017年に独立。新規事業のマーケティング、コンテンツ、成長企業の人材育成の顧問として活動しつつ、退職学の研究家として20代から50代まで1200人以上のキャリアアップを実現させる。著書に『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!転職後も武器になる思考法』(サンマーク出版)、『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)がある。
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(企業顧問、「退職学」の研究家 佐野 創太)

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