世界的に広がる史上最低金利の構造要因とは何か

6月22日(水)9時0分 ダイヤモンドオンライン

金利水没は未曾有の状況


 マイナス金利が止まらず、世界的に金利が未曾有の水準になっている。下記図表1は、「世界の金利の『水没』マップ」だが、最上段のスイスは20年まで水没した。日本は15年までが水没し、ドイツの10年金利は初のマイナスと史上最低金利に低下したことが話題になっている。欧州は、フランスも7年まで水没した。かつて、欧州債務危機のころは「PIIGS」の重要な一角を占めたイタリア・スペインも2年まで水没する有様だ。


 こうした状況の背景として、欧州の不安、すなわち、6月23日の英国の国民投票や6月26日のスペインの総選挙等での混乱の可能性も指摘される。また、水没している地域は欧州や日本のように、マイナス金利が用いられ、通貨戦争として自国通貨安を志向する政策がとられてきた国々であるとの特徴もある。


◆図表1:世界の金利の「水没」マップ(2016年6月20日)


 ただし、もっと底流を流れる状況にも目を向ける必要がある。それは、世界全体のバランスシート調整による構造要因、すなわち「日本化現象」、「長期停滞論(secular stagnation)」、マイナスの自然利子率、「新たな凡庸(new mediocre)」、等の表現で示される事態である。従って、世界に波及する低金利環境は単に、マイナス金利政策を採る欧州や日本に限定されたものではない。


 さらに、今日の欧州の不安も一つの要素に過ぎない。世界のけん引役が期待される米国自体も長期停滞の結果、自然利子率のマイナスにあることに注目する必要がある。また、かつて世界経済の救世主であった中国もバランスシート調整にあり、世界の牽引車不在の状況等、様々な構造要因が重なった、根が深い現象と考えることができる。




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