「売上数字達成」しか興味がない社長は行き詰まる

6月27日(土)9時0分 ダイヤモンドオンライン

会社の売上は

「お客様」には何も関係ない


 私のお客様で、お客様志向の小さな行動を徹底して成功している会社の事例を紹介しましょう。


「ナブコ」ブランドの自動ドアを神奈川県内で設置、メンテナンスをしている神奈川ナブコという会社は、従業員が130名ほどの会社ですが、以前から、「お客様第一実践行動計画表」というのものを活用しています。


 これは月初に、その月に「お客様第一」を実現させるため自分はどんな行動をとるつもりなのか、上司と相談しながら目標を掲げて実行していくというものです。


 各社員は、見積もりを早めに出す、自動ドアのメンテナンスが終わったらその周りを5分間掃除する、電話をそれまで3コールでとっていたものを2コールにするなど、お客様に喜んでもらえるような様々な目標を立てては毎月実行するというのを繰り返していきました。


「いくらの売上を達成する」などはこの実践計画表では目標とはなりません。あくまでも「お客様のため」に何ができるかを考えるもので、会社の売上はお客様に何の関係もないからです。


 できたか、できなかったかは、その実践計画表で月末に自己評価をしたうえで、上司に評価してもらいます。さらに、社長や役員もそれぞれにコメントを記すようにしています。


 成果は確実に表れました。「お客様第一実践行動計画表」を策定して以降、目に見えて売上や利益が伸びたのです。お客様に喜んでいただけることを全員でやっているので当然と言えば当然です。


 もちろん、全社の業績が好調なことはいうまでもありませんが、お客様から表彰されたり、中には、感動されたお客様が、請求額よりも多く振り込まれるということもありました。競争の激しい業界ですが、それでも神奈川ナブコを指名で選んでくれるお客様も増えました。


 なによりも、働く人の中からは「会社に来るのが楽しい」、「お客様第一を実践していると営業目標が自然に達成できる」という声が聞こえるようになりました。離職率も格段に下がったのです。


 女性社員は、日中はお客様からの電話を受けることが多く、故障への対応依頼があった場合などは、外で働く工務の男性にその対応を依頼していました。しかし、ある女性社員は、「自分でも対応できないか」と考え、工務の人から教わったり、自ら勉強するなどして、電話口で故障への一次的な対応を行うようになりました。それで実際に自動ドアが動くようになることも少なくなく、お客様は大喜びです。




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