慰安婦の嘘を暴いたハーバード大教授に韓国人が卑劣な攻撃

7月2日(金)6時0分 JBpress

 J・マーク・ラムザイヤー米ハーバード大学教授の「太平洋戦争における性サービスの契約」という論文*1が、オランダの出版社エルゼビアが発行する国際学術誌International Review of Low and Economics(IRLE)のネット版で2020年12月公開された。

 同教授の了承を得て、青山学院大学の福井義高教授が解説・要約を令和3年1月31日付「産経新聞」に掲載した。

 同論文が発表された直後の日本では安堵感が見られ、他方の韓国では「性奴隷説を否定した米論文にぐうの音も出ない韓国」(李宇衍、JBpress論文)という状況もあった。

 しかし、しばらくして反対派は猛烈な批判などを開始した。

 ハーバード大学の韓国人留学生団はラムザイヤー教授や論文の糾弾声明を出し、韓国の市民団体は論文の撤回運動を展開するなど、韓国ならびに韓国系世論は一斉にラムザイヤー論文や同教授の人格攻撃さえ行い始めた。

*1=ハーバード大学ロースクールの高名な会社法学者であり、幼少期を日本で過ごした日本研究の大家。人間は与えられた条件下で、自らの利益を追求するという経済学の手法を用い、他の研究者の業績や当時の日本・朝鮮の資料に基づき研究した学術論文で、「慰安婦=性奴隷」説に異議を唱えたもの。


ラムザイヤー論文の概要

 ラムザイヤー論文は、従来反日団体などが捏造して主張してきた内容と大いに異なる内容であるので、やや長い引用となるが、2点を取り上げたい。

 1点は福井教授要約の冒頭部分である。

「日本軍が東アジアに進軍し退却した1930年代から40年代にかけて、軍は兵士が現地で性病に感染し、病気が蔓延することを恐れ、リスクをコントロールしようとした」

「そのため、軍は海外軍事拠点近くに民間業者が半公式の売春宿を設置することを促し、売春婦の定期的な検診をはじめ、厳格な衛生管理を業者に求める代償として、兵士が他の売春宿を利用することを禁止した」

「売春婦は業者によって主に日本と朝鮮から集められ、軍に協力する売春宿は『慰安所』、売春婦は『慰安婦』と呼ばれた」

 日本人の多くが理解している内容で、全く違和感がない。慰安婦は業者が集め管理したもので、軍が強制連行したものではない。

 軍は性病検査などにかかわり、また業者が契約を守っているかなどに目を光らせ、戦力維持と慰安婦保護に意を砕いていたわけである。

 第2点はラムザイヤー論文の最後の部分である。

「戦地に慰安所を設けるに際し、日本政府は政治的リスクがあることを認識していた。改革論者が数十年にわたり売春禁止を訴えているなか、純朴な若い女性たちが悪徳業者に騙されて働かされるという事態は、是が非でも避けねばならなかった」

「内務省はすでに売春婦として働いている女性のみ慰安婦として雇うことを募集業者に求め、所轄警察には、女性が自らの意思で応募していることを本人に直接確認するとともに、契約満了後ただちに帰国するよう女性たちに伝えることを指示した」

「ただし、朝鮮には日本とは異なる固有の問題があった」

「それは専門の労働者募集業者が大量に存在し、欺瞞的行為を用いていたことである。売春婦だけでなく工員も募集の対象となっていたけれども、当時の新聞で報道された募集における不正は、女性を騙して海外の売春宿に送り込むなど、性産業に関するものだった」

「日本の本国政府や朝鮮総督府が女性に売春を強制したのではないし、日本軍が不正な募集業者に協力したのでもない」

「業者がもっぱら慰安婦募集を行っていたのですらない。問題は、数十年にわたり女性を売春宿で働くようたぶらかしてきた朝鮮内の募集業者にあった」

 朝鮮の事情をこれほどあからさまに論述した学者はもちろん、評論家もジャーナリストもいなかった。

 こうして下した結論は、慰安婦は当時政府の規制下で認められていた国内売春婦の延長線上の存在であり、朝鮮人慰安婦も日本人慰安婦も日本軍に拉致され、売春を強いられた「性奴隷」ではなかった。

 慰安婦をめぐる問題点は朝鮮における募集業者にあったというものである。


韓国があわてたのは当然

 韓国がラムザイヤー論文で錯乱状態(西岡力「ハーバード大教授の慰安婦論文で韓国錯乱」『Hanada』2021年5月号所収)、あるいは半狂乱状態(室谷克実「隣国のかたち」コラム「『性奴隷神話』の崩壊」同誌)に陥ったという。

 ラムザイヤー論文で慰安婦の実態が完膚なきまでに暴かれたからである。

 錯乱状態を示す一つの指標として韓国テレビの反応を挙げている。

『反日種族主義』の著者の一人でもある朱益鍾(チュイクチョン)・李承晩学堂教師は2月初めからの31日間に韓国地上波TVの午後8時のニュースで、SBSは22回、MBCは14回もラムザイヤー論文批判を取り上げたという。

 韓国マスコミの批判が米国に伝染し、かねて慰安婦問題を批判的に伝えてきたニューヨークタイムズやAP通信も追随し始め、ハーバード大学やIRLE編集部に論文撤回を求める声が殺到したという。

 しかし、当然のことながら、ハーバード大学の学長は論文は学問の自由の中にあるとし、学術誌編集部は論文の撤回はしないとした。

 韓国には1000年経っても消えない対日「恨」意識がある。

 慰安婦は対日批判の象徴として使われているだけである。そもそも、女性の人権を問題にするのであれば、いまも韓国に多い売春婦の人権が喫緊であり、自国では売春行為を原則禁止としながら日本をはじめ米欧には多数を送り出している。

 またもちろん在韓米軍用と韓国軍用の慰安婦が今でも基地のまわりに存在している。

 これこそが恥であろうが、そうした現実の問題をすっ飛ばして80年以上も前の慰安婦と称する人物を広告塔として引っ張り出して日本攻撃をやめない。

 その引っ張り出されてきた慰安婦の経歴からは、日本軍が連行した慰安婦でなかった事実も暴露されている。

 要するに、日本軍に連行され、自由を奪われた慰安婦を「作り出し」て、日本糾弾の材料とすればいいだけである。

 慰安婦の人権や生活を考えてのことではなく、日本糾弾と、挺身隊問題対策協議会(挺対協、当時)幹部の資金稼ぎでしかない。

 先頭に立ってきた人物が横領していた実態などが暴かれたにもかかわらず、平然として国会議員に収まること自体が異常な国でしかない。


反日のために作られた決議案

 慰安婦が「性奴隷」でないことはほとんど周知の事実であった。

 こうした認識を決定的にしたのは秦郁彦著『慰安婦と戦場の性』(1999年、新潮社)や西岡力著『よくわかる慰安婦問題』(2007年、草思社)であった。

 しかし、韓国や韓国系の反日団体が事実を認めることも運動を諦めることもなかった。

 ほかでもないが、慰安婦問題は、政治問題化するために無から作り上げたもので、その顛末を明らかにしたのが「舘雅子証言」である。

 フリージャーナリストで元東久留米市議会議員であった舘氏は1992年8月にソウルで開かれた第1回アジア連帯会議に参加していた。

 その時の様子を2014年に告白して注目された。ネットで編集された一部を見ることができる*2

 舘氏は「日本だけが悪いというストーリーを作り上げていた」と述懐している。その後、館氏の証言を嘘と出鱈目などとする情報が出回る。

 そこでジャーナリストの大高未貴氏は90歳を過ぎた館氏を訪ね、引き出されてきた当時の記録から証言は嘘でも出鱈目でもなかったことを確認する。

 大高氏が舘氏を訪問して発掘した資料は、慰安婦問題を政治問題化する原点を暴露した(「文科省はなぜ『河野談話』を抹消できないのか」、『WiLL』2021年4月号所収)。

 当時の会議には台湾代表も参加して「私たちは韓国の女性と違って、優しくて従順なので日本の兵隊さんに可愛がってもらい、遠足にも一緒に行きました。だから韓国の強い姿勢とは違う」と発言して個人補償を求めない考えを表明すると激しいヤジが飛んだという。

 またインドに住むタイ人女性が「日本軍さえたたけばいいのか。インドに来た英国兵はもっと悪いことをしたのに」と泣きながら訴えると、「黙りなさい。余計なことを言うな!」といった日本語の怒鳴り声が会場に響いたという。

 この第1回会議に参加していた日本人は朝日新聞元記者の松井やより氏、弁護士の福島瑞穂氏、キリスト教婦人矯風会の高橋喜久恵氏であり、韓国側から慰安婦のほかに、尹貞玉・挺対協代表などであった。

 福島氏は政治家(1998年〜)になる前から慰安婦と称する金学順ら6人が日本政府を相手取って起こしていた裁判(1991年12月)に代理人としてかかわり、第1回アジア連帯会議も参加していたわけである。

 第1回アジア連帯会議が作り上げた「決議案」は台湾やタイの人たちの声をかき消し、「従軍慰安婦問題に対する真相究明、賠償、補償など、日本の責任ある戦後処理を要求している」「従軍慰安婦問題は天皇制ファシズム・日本軍国主義の組織的な強制連行、強姦、拷問、虐殺など前代未聞の残忍な犯罪行為である」などと述べ、日本と日本軍の残虐行為に仕立てたのだ。

*2=舘雅子は、1992年8月にソウルのYMCA会館で開かれた『アジア連帯会議』は、松井と福島瑞穂が仕切っていたと述べている。舘によると、元慰安婦の女性たちは会議の席上、事前に日本人と韓国人のスタッフから指導された通りに、自身の悲劇的な体験と語り、日本政府を非難した。台湾人の元慰安婦が日本兵に優しくしてもらったことを話し出すと、松井や福島が慌てて発言を遮ろうとしたという。タイの女性が「日本の軍隊ばかり叩くな!」、「イギリス兵はもっと悪いことをした」と異論を述べた際も、松井や福島が抑え込んだという。後にこれらの捏造と悪業を知った人々は日本と日本人男性を侮辱するのは差別的であり非国民、反日だと松井や福島の様な日本人女性を非難した。また男女平等を唱えるフェミニストを名乗りながらこの様な男性差別、女尊男卑的な活動をしている事も非難された。


河野談話作成にも関与、福島瑞穂氏ら

 宮沢喜一内閣の河野洋平官房長官が談話を出したのは1993年8月4日である。

 この談話が出た後、慰安婦問題の日本側中心人物と目される松井やより氏が舘氏に「河野談話を出させるために、日本政府に丸2日間粘ったのよ」と勝ち誇ったように電話をかけてきたという。

 河野談話発出に当たっては字句のすり合わせなどが韓国側と行われたことが2014年の「河野談話の作成過程の検証報告書」で分かっているが、韓国だけが関与していたのではなかった。

 石原信雄官房副長官(当時)が「活動家にあんな形で利用されるとは思わなかった」と語った活動家とは松井、福島、高橋氏であり、また尹貞玉だと舘氏は語る。また「あんな形」は談話作成のことであろう。

 慰安婦問題を日本の悪行に仕立てた第1回アジア連帯会議の決議案をもって福島瑞穂氏らが宮沢内閣に迫り、いよいよ事実と異なる「河野談話」作成と記者会見時の河野氏の「強制連行」認定の肯定に変質させたことが分かる。

 その後も続いてきたアジア連帯会議の目的が、事実などどうでもよいともかくも「日本糾弾」であったように、ラムザイヤー論文に対する反動勢力も事実はどうでもよく、あえて出鱈目な論戦を挑んでいるとしか見えない。

 そこには慰安婦の人権擁護などではなく、「慰安婦」を日本(軍)の人権無視、女性蔑視という現代における最大悪行にどうしてもしたい執念・怨念にさえなっていることを感じずにはおれない。

 証拠をそろえて正当な議論をしようと思っても、相手は端から受け付けようとしない。反対派にとってはどんな突飛な言い草も許されるという体である。

 一例が、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)政治学部の学部長とか称するマイケル・チェ教授の起草になるラムザイヤー論文撤回声明だ。

 慰安婦は主として11歳から20歳の少女で、強姦、拷問、強制中絶などにより75%が死亡したという。ここに新しく「11歳から」と「75%死亡」が日本残虐説のニューフェースとして登場する。


日本人は安堵している場合ではない

 日本人の多くはラムザイヤー論文を歓迎した。

 論文が慰安婦は公娼と同じく契約に基づいたもので、性奴隷などではないという内容で、全体的に日本の主張が認められた形になっているからである。

 これで韓国の慰安婦捏造が世界周知となったかのように嬉々とした。同時に、慰安婦問題に終止符が打たれ、もはや再燃はないかのような錯覚に陥った。

 確かに、韓国や米国をはじめとして日本軍性奴隷説を主張してきた者たちへの衝撃は計り知れない。

 ところが、反日勢力は日を置かずして反論し始めたのである。

 論文の内容についてばかりではなく、執筆した教授の生い立ちなどについて人格攻撃まで踏み込んで否定と反論を行っている。

 しかも、反論の中には証拠もない新たな要素を追加して性奴隷説固執に全集中し始めた格好である。

 最後のあがきであれば先が見えてきたとも言えるが、消滅までには新しい架空物語を次々に創り出すであろう。したがって、「慰安婦問題の消滅」という最終決着にはなかなか至りそうもない。

 創り出された物語が新たな研究題材となり、その間に新たに提起される事象などが日本や日本軍の悪業とみられかねない。迅速かつ抜本的な対処が迫られるゆえんである。

 現に、ドイツでもカナダでも、また台湾でも反日勢力の活動は収まるどころか、続いている。

 近年日本に衝撃を与えたのはベルリン慰安婦像である。その経緯を著述家のライスフェルド・真実(マサミ)氏が「ベルリン慰安婦像で動いた『ベルリン女の会』」(『WiLL』2021年2月号所収)で細説している。

 慰安婦たちの証言が嘘八百であることが分かってきた韓国でも、相変わらずおかしな裁判などが展開されている。

 慰安婦運動を引っ張ってきた張本人は日本であれば社会的存在が抹殺されかねないであろうが、韓国では国会議員となり、平気の平左である。

 ごく最近ではカナダでも中国系が動き出したという情報もある。

 南京大虐殺の嘘が暴かれた中国では、南京事件に替えて慰安婦を大々的に宣伝したい心が南京大虐殺記念館のリニューアル後の展示で確認されていた。


おわりに

 2019年に外務省は初めて反論をした。

 国家の名誉にかかわる問題をなぜこれまで放置してきたのか。しっかりした反論をすることもなく、国際社会の様子見で過ごしてきたのだ。

 外務省こそが日本国家のプライドを高める、或るは高めないまでも貶めないようにすべき官庁である。

 2019年版外交青書で慰安婦問題を詳述し、強制連行や性奴隷、20万人説は事実に反すると明記し、同内容を外務省のHPにもアップした。

 そうであるならば、外国、中でも国連機関の報告であるクマラスワミ報告などを明確に否定しなければならない。その一歩を踏みださなければ、国際社会に日本の意思が伝わらない。

 そうした中で、なんと文科省は中学歴史教科書に「従軍慰安婦」を復活させたのだ。

 そもそも、従軍慰安婦なる言葉はなかったし、存在もしなかった。作家が従軍記者や従軍看護婦に倣って印象付けるために著書の表題を「従軍慰安婦」としただけで、著述の中では一切使われていない。

 いったんは歴史的事実でないとして教科書から消えていった「従軍慰安婦」がなぜまた復活したのか。

 強制連行に始まった慰安婦問題は研究と共に否定されつつある。そうした中で復活記述するというのは、思想的偏向を生徒に強いるというもので、義務教育の範疇を逸脱している。

 すべてはいまだに文書として「河野談話」が存在することが元凶となっている。

 再検証で否定した「はず」であるが、世界も日本の反日勢力もそうは受け取っていない。ここは明確に河野談話を破棄する以外にない。

筆者:森 清勇

JBpress

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