ムサシの挑戦 自動車部品メーカーから新たなテクノロジー企業への変革

7月2日(金)17時0分 PR TIMES STORY

武蔵精密工業株式会社 代表取締役社長 大塚浩史

愛知県、豊橋市。大手自動車メーカーとの取引で年商2000億円超まで事業を拡大させた、世界14カ国・35拠点で事業を展開する自動車部品メーカー。それが私たち武蔵精密工業(以下、ムサシ)に対する、外からの認識だと考えています。

しかし、それはムサシの取り組みのすべてではありません。

世界中で急速に進んでいる自動車の電動化への対応はもちろん、人がより人らしいクリエイティブな仕事に従事できる未来を目指し、2019年には「Musashi AI株式会社」を設立しました。

社内の新規事業創出プログラムから誕生した「アグリトリオ」は、個人と農家をつなぐマッチングサービス「農How」などの事業を展開。さらに、東三河発のイノベーション創出を目指し「MUSASHi Innovation Lab CLUE」を豊橋駅前に開設しています。

これらの根底には1938年の創業から長く受け継がれてきたムサシのDNAが関係しています。

2021年4月には、創業100周年を迎える2038年に向けた新たな旗印としてムサシ100年ビジョン「Go Far Beyond!枠を壊し冒険に出かけよう!」を発表。これは、自動車業界の大変革期を乗り越え、さらなる事業成長を実現することへの意思表明です。

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Our Purpose(ムサシの使命)

わたしたちは、テクノロジーへの"情熱"とイノベーションを生み出す"知恵"をあわせて、人と環境が"調和"した豊かな地球社会の実現に貢献します。

ムサシは未来に何を目指し、何を実現させる企業であるのか。代表取締役社長である大塚浩史にこれまでの歴史と今後のビジョンについて語ってもらいました。

2021年4月、中長期ビジョンを策定。その背景とは?

─現在、自動車業界では「100年に1度」といわれるほどの大変革が起こっています。電動化の流れは加速し、モビリティの進化は必須となりました。その中で掲げられた、ムサシ100年ビジョン「Go Far Beyond!」。どのような背景、流れが社内にあったのでしょうか。

大塚:10年ほど前、ハイブリッド車が世の中に定着していく様子をみて「電動化の流れが来るかもしれない」と思うようになりました。確信に変わったのは2016年ごろにCASE(*1)が提唱された頃です。「これは来るぞ」と、電動化に向けて本格的な準備を始めました。

電動化が起こると、エンジン部品などを作っている私たちサプライヤーは大きな影響を受けます。自動車の部品点数がおよそ3万点ある中、電動化によって最少でおよそ1万点まで減るとされているからです。そのため、自動車業界の中にも電動化への懸念を示す声もあります。

しかし私たちは、この変化を今後のさらなる成長へつなげる「チャンス」と捉えています。2021年4月には新たにムサシ100年ビジョン「Go Far Beyond!」を策定。今の延長線上にはない新たな価値の創造を目指すことにしました。

ムサシの歴史を振り返ると、これまでも数々の変化を繰り返してきました。1938年の創業時には航空発動機用部品の製造に始まり、終戦後は衣食住が足りない時代であることに注目し、ミシン部品産業へ参入。ムサシのパーツは全国シェアトップを占めるまでになりました。その後、二輪車用部品の製造や自動車産業へ進出し、アジアをはじめ世界各地に生産工場を展開。世界で戦える体制づくりに取り組んできました。さらに、「武蔵エナジーソリューションズ」「Musashi AI」をそれぞれ設立。

時代の変化をバネとして成長へつなげる姿勢は当社のDNAそのものです。創業の精神である「質実剛健 至誠一貫」を基盤に、これまでも挑戦を続けてきました。100年に1度のともいわれる大変革はまさに私たちにとってチャンス。このタイミングで、ムサシ100年ビジョン「Go Far Beyond!」を発表し、社会課題を解決するエッセンシャルカンパニーになるべく動き出したというわけです。

(*1)Connectivity(接続性)、Autonomous(自動運転)、Shared(共有)、Electric(電動化)

100年に1度の変革期に見出したムサシの勝機とは?

─これまでのムサシは、テクノロジーを軸にした挑戦の歴史でした。現在の大変革期を乗り越えるため電動化へ積極的に取り組むわけですが、勝機をどこに見出していますでしょうか。

大塚:自動車業界はこれまでに安全性と環境負荷という課題を抱えていました。もしも完全自動運転が確立し、ぶつからない車ができるのであれば安全性の問題は解決され、車内空間はこれまでとはまったく別のものになります。電動化が進めば環境負荷の問題も解決に向かうでしょう。

私たちはこれらの事業環境の変化に着目し、サプライヤーとしても電動化を起こしていく考えです。特に強みを持っている領域は、電動化時代のニーズに対応した製品を作る研究開発やものづくりの分野です。

例えばムサシのメイン商品の一つであるギヤは、電動車でも必要です。しかしながら、電動車用のギヤは従来のエンジン車用のものと異なり、高強度・小型化・静粛性といった要件が求められています。こうした変化に対応できる研究開発やものづくりの力が不可欠であり、それは同時にこれまで培ってきたムサシの強みを最大限に活かすチャンスでもあります。

カーボンニュートラルの実現は私たちムサシの使命

─世界では、SDGsを始めとした環境への関心が高まり、カーボンニュートラルも重要なキーワードとなっています。ムサシの使命(Our Purpose)では、「人と環境が“調和”した豊かな地球社会の実現」も掲げられています。ムサシはこれらに対しどのような準備を進めているのでしょうか。

大塚:ムサシは企業規模に比例するように、事業活動を通じて多くのCO2を排出しています。そこへ対応していくのは企業の責任です。私たちはこれまでも数々の環境対策、──環境にやさしい設備、工数・廃棄物の削減、水質管理と水使用量の削減──などに取り組んできました。

気候変動はムサシにとって非常に重要な課題であり、カーボンニュートラル実現に取り組むことは、社会とムサシのサステナビリティにとって不可欠と考えています。

実際のところ、人類が豊かになるにつれ環境が損なわれるという繰り返しの歴史が地球にはあるわけです。カーボンニュートラルは「できる・できない」の話ではなく、絶対にやりきらなくてはならない。だからこそ走り出すわけです。

こうしたなか、ムサシにおいても「ムサシカーボンニュートラル宣言」を2021年5月に発表しました。創業100周年である2038年までに事業活動(*2)でのカーボンニュートラルを目指す「グリーンオペレーション100」を策定、さらに2050年にはバリューチェーン全体(*3)での二酸化炭素排出量実質ゼロを実現することを目指します。地球社会の一員としてまず私たち自身の活動をグローバル全体でグリーンにすることをお約束します。

カーボンニュートラルを目指す社会では、蓄電デバイスへのニーズも高まっています。当社のグループ会社である武蔵エナジーソリューションズ株式会社では、リチウムイオンキャパシタという新たな蓄電デバイスの開発・製造・販売を手掛けています。リチウムイオンキャパシタは高出力、急速充放電や、長寿命で劣化しにくいなどの特長があり、モビリティや物流システム、再生可能エネルギー、バックアップ電源といった分野で導入が期待されています。持続可能な社会を実現するエネルギーソリューション事業として、今後さらに展開を加速していきます。

今回のコロナ禍では医療従事者を中心に、世の中になくてはならない「エッセンシャルワーカー」が多く存在することを再認識させられました。

人間は一人ではなく、誰しもが他の誰かを支えている。私たちも社会に必要とされる存在になるため、テクノロジーを核としたサステナブルな次世代社会システムを創出する「エッセンシャルカンパニー」を目指します。

(*2) scope1, 2

(*3) scope1, 2, 3

テクノロジーを使ったブレイクスルーを起こす

─テクノロジーで社会課題を解決するエッセンシャルカンパニーになるべく、ムサシは今後どのような展開を考えているのでしょうか。

大塚:私たちはこの大変革期をポジティブに捉えています。変化はピンチとチャンスの両方を連れてくる。必要なのは、過去に固執せずに新しいことへ挑戦する心がけです。現在の「自動車部品メーカーのムサシ」という枠を壊し、これまでの延長線上にはない価値を創出する、まさに好機だと考えています。自動車用部品の開発・製造・販売は事業を通じて社会課題の解決に貢献するための一つの手段であり、ムサシの側面のひとつに過ぎません。

ムサシの企業としてのコアは「テクノロジー」であり、本質の価値は技術を支えてきた「人」にあります。だからこそ自動車業界の枠に捉われることなく、新規事業開発にも積極的に取り組んでいます。

新しいムサシを作るのは、テクノロジーを使ったブレイクスルー、挑戦にある。だからこそこのタイミングで、ムサシ100年ビジョン「Go Far Beyond!」を策定したわけです。

その代表例のひとつがMusashi AIです。部品の目視検査をはじめとする繰り返し作業の自動化に取り組むもので、人が未来に向けて新しいものを生み出したり、仕事を変革していったりする、働きがいのある人間らしい仕事ができるよう、イスラエルの最先端AI技術と、ムサシのものづくりを掛け合わせた新規事業です。

2017年からスタートした新規事業創出プログラムでは、これまで2組の企業内スタートアップが誕生しました。一つは農作業の人材マッチングプラットフォームを展開する「アグリトリオ」、もう一つは午睡チェックセンサー『icuco』などを提供する「wkwk(ワックワック)」です。東三河発のイノベーション創出を目指した「MUSASHi Innovation Lab CLUE」も2018年にオープンしました。

ムサシが自動車部品以外の新規事業に取り組む理由はひとえに、

我々の存在意義(Our Purpose)

「We contribute to enriched Harmony between our lives and Earth, using our Passion for technology and Wisdom for innovation.

(わたしたちは、テクノロジーへの"情熱"とイノベーションを生み出す"知恵"をあわせて、人と環境が"調和"した豊かな地球社会の実現に貢献します)」

を果たすためです。

コロナ禍以降、ニューノーマル(新常態)時代に向けた社会の変化が加速しています。今までに求められてきた価値が通用しなくなる一方、新たな価値の創出、サービスの提供には大きな需要が見込まれます。つまり、イノベーションを起こすには絶好のチャンスでもあります。

ぜひ、ムサシのこれからの活動に注目してほしいですね。モビリティやAI、エナジーソリューション、農業、植物バイオなど、テクノロジーの力を活かし、必ずこの世界で面白いことをやってみせますよ。期待していてください。


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