「MAZDA EX005」と「日産ノート」 自動車の未来は?

7月10日(水)20時33分 財経新聞

ノート e-POWER(画像: 日産自動車の発表資料より)

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■電気自動車は未来の自動車の主流になれるのか?
 中国が電気自動車に熱心だ。「内燃機関を動力源とする自動車」が主戦場であれば絶望的だが、「電気自動車」であれば部品点数が少なく、内燃機関の様な部品メーカーの広い裾野が不要だから、スタートラインを同じにすれば何とかなると考えたのだろう。

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 しかし電気自動車は「インフラが充実した都市部」にこそ適合するが、中国の様な広大な土地には不向きなシステムだ。携帯電話のバッテリーを考えても残量が少ないと不安なのに、バッテリー残量の少ない電気自動車で、夜中に急用で遠出するなんて絶対に避けたい場面のはず。電気自動車には、車載電池が“革命的な進歩”を遂げない限り、「一充電走行距離」即ち「航続距離」の問題が常につきまとう。

■現実的な将来の自動車は?
 将来の自動車の現実的な解は、純粋な『電気自動車』では無く、BMWi3の様な『レンジエクステンダー』か、トヨタプリウスPHVに代表される『プラグインハイブリッド』か、日産ノートe-POWERの様な『シリーズHV』だろう。

 『レンジエクステンダー』と『プラグインハイブリッド』には受電用のコンセントプラグがあり、『シリーズHV』は内燃機関の発電機を備えた電気自動車で受電用のコンセントプラグは持たない。

 いずれのシステムもガソリンや軽油といった液体燃料さえ補給すれば、航続距離の問題は起こらない。

■シリーズHVの元祖Mazda EX-500
 はじめて輸入車が本格的に参加し、7カ国33社が出品した1970年の第17回東京モーターショーでRX-500と共に発表された、『マツダEX-500』というコンセプトカーをご存知だろうか?

 ロータリーエンジンが一定回転で発電機を回してバッテリーを充電し、その動力でモーターを回すハイブリッドシステム(シリーズHV)を搭載したコンセプトカーだ。

 当時の電気自動車の車載電池は「鉛」バッテリーで、現在のリチウムイオン電池の性能とは比べものにならない性能でしかなかった。しかしこのクルマのコンセプトは、「一充電走行距離」に縛られず、発電機として駆動するエンジンの燃料さえあれば、航続距離に制限されるという電気自動車の弱点を克服することだった。

■シリーズHVの具体化・日産ノートe-POWER
 人気の日産ノートe-POWERは、以下の様に説明されている。

(1)発電専用エンジン
 日産の高効率な1.2Lエンジン(HR12DE)を改良し、搭載。NOTE e-POWER向けにマッチング度を高め、燃費の向上に貢献。

(2)駆動モーター&インバーター
 高性能モーターを搭載。優れた出力性能により、驚異的なパフォーマンスを発揮。

(3)駆動用バッテリー(リチウムイオン)
 バッテリーに大容量の電力をためておく必要がないため、小型化して前席シート下にコンパクトに搭載。クラストップの広々とした室内空間を実現。

 日産ノートe-POWERは、この50年近くも昔、1970年に発表されたマツダEX-005のコンセプトに、進歩した現代技術を盛り込んで投入されたモデルと云えよう。

 今後も『プラグインハイブリッド』や、『シリーズHV』、『レンジエクステンダー』は、続々と登場すると思われる。そして水素インフラが整備されれば、より遠い将来的にはトヨタミライの様な『燃料電池車』が主流になるかもしれない。

 但し、地球規模では、内燃機関の自動車が無くなることはあり得ない。

財経新聞

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