長良川鵜飼1万人、下呂温泉は5千人キャンセル

7月14日(土)9時25分 読売新聞

猛暑の中で土砂の撤去作業をするボランティアら(13日午後、岐阜県関市上之保で)=中村光一撮影

写真を拡大

 西日本豪雨で岐阜県に大雨特別警報が発令されてから14日で1週間となる。土砂崩れによる鉄道の寸断などで打撃を受けた観光地では宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、各地で懸命な復旧作業が進む。大規模な浸水被害に見舞われた関市では猛暑の中、ボランティアらによる後片づけが続く。

 ◆長良川鵜飼

 岐阜市の長良川鵜飼うかい観覧船乗り場周辺では13日も、増水で被害を受けた航路などの復旧工事が行われた。ショベルカーなどの重機4台が土砂をかき出すなどし、周辺には休みなく動く重機の音が鳴り響いていた。

 鵜飼観覧船事務所によると、上流から流れてきた土砂などが川底に積もり、係留場から本流に出られなくなるなど支障が出ている。市は作業を急ぎ、25日をめどに運航再開を目指す。

 同事務所によると、4〜16日のキャンセルは約1万人。市は今年の観覧客数目標を11万5000人とするが、同事務所は「このままでは10万人を割る可能性もある」と危機感を募らせる。

 ◆下呂温泉

 下呂市の下呂温泉では宿泊キャンセルが約5000人に上り、損失額は1億円以上に上る。宿泊施設などに被害はないが、JR高山線が土砂崩れで寸断され、下呂駅に止まる特急列車が運休しているためだ。

 このため、下呂温泉観光協会などは14日から、下呂駅とJR中津川駅(中津川市)を結ぶ直行バスを1日2往復運行させる。同駅は名古屋駅とJR中央線で結ばれており、ドル箱である名古屋方面からの交通の便を確保する考えだ。

 同協会の滝康洋会長は「下呂温泉の年間宿泊客約110万人のうち、8月は最大の稼ぎ時で、影響は計り知れない。『下呂温泉は安全か』という問い合わせも多い」と話した。

 ◆高山・古い町並み

 年間約460万人が訪れる高山市もJR高山線の寸断などで同市上三之町の「古い町並み」の人通りは少ないまま。同町の土産物店で自作の商品を売る嶋田隆康さん(68)は「ここは被害がないことを知ってほしい」と語った。

 飛騨・高山観光コンベンション協会の駒屋義明事務局長は「外国人の個人旅行者は高山線で来る人が多いので影響は続く」とみており、旅行会社を通じ、関東方面から松本経由でのバス旅行をPRしていくという。

 ◆猛暑の中土砂撤去

 津保川の氾濫で大規模な浸水被害が発生した関市の上之保地区では、ボランティアらによる土砂の撤去作業などが続いた。

 同市に隣接する美濃市の13日の最高気温は35・4度。県内外から300人以上が駆けつけ、岐阜城北高(岐阜市)の男子生徒(17)は「上之保は地元なので、少しでも何かしたいと思った。これからも参加し、支え合いたい」と話した。

 一方、関市が津保川の氾濫まで地域住民に避難指示などを出さなかったことについて、尾関健治市長は13日の記者会見で「私のミスも含め、検証結果を共有していきたい」と陳謝した。

ヨミドクター 中学受験サポート 読売新聞購読ボタン 読売新聞

「西日本豪雨」をもっと詳しく

このトピックスにコメントする

「西日本豪雨」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ