なぜ低年収の人ほど、歯を気にしないのか

7月15日(月)11時15分 プレジデント社

※写真はイメージです(写真=iStock.com/kumikomini)

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■アンケート回答者の全員が「1年以内に歯科検診を受けた」


歯医者、といえば子どもが嫌がるものの代表格だ。実際に苦い思い出があるという人も少なくないだろう。


今回、歯科の通院状況と、歯科にまつわるいい思い出、悪い思い出について、ビジネスパーソン500人にアンケート調査を実施した。


「歯科に定期的に通院しているか?」という設問に対し、女性は60.3%、男性は37.0%が「通院している」と答えた(図1)。世帯年収1000万円以上では、定期通院者が8割以上に上る(図2)。また、アンケートに回答した人すべてが「1年以内に歯科検診を受けている」と答えている(図3)。人生において歯医者とは切っても切れない関係にあるということがわかる。



調査方法○編集部とランサーズで実施。500人から回答を得た。調査日は2019年1月8〜9日、および18〜21日。



■一番多い不満は「治療完了までにかかる期間が長い」


世帯年収の多寡にかかわらず、8割以上の人が歯科医師・歯科医院に対して「まあ満足している」「大変満足している」(図4)が、一方で、「歯科医院への不満」も多々ある(図5)。一番多かったのは「治療完了までにかかる期間が長い」で33.5%を占めた。「『ついでに治療が必要な歯』の治療が続き、1年ほど通った」(30代男性)という人もいた。



次に多かったのが「待ち時間が長い」(27.4%)、「治療が痛い」(26.6%)と続く。痛みへの不満が3番目なのはやや意外だ。しかし、「悪い思い出」には痛みをはじめとした治療への不満がにじみ出るコメントが多い。一部を抜粋しよう。


「麻酔が効いておらず、地獄のような痛みに耐えたことがトラウマに」(20代女性)、「医師が不機嫌なときは治療が雑。わざと痛くしているとしか思えなかった」(50代男性)、「『痛かったら手を挙げて』と言われ手を挙げたが、治療をやめるそぶりもなかった」(30代女性)。


中には、「小学生のころに歯列矯正で歯を4本抜いたが、大人になってから『抜く必要はなかったのに』と言われてショックだった」(30代女性)など、治療ミスの疑いがあるような体験談もあった。



■男性は痛くならなければ歯医者に行かない


そのほか、「許可を取らずにすぐ削る、すぐ神経を抜く歯科医がいる」(20代女性)、「何の説明もなく銀歯にされそうになった」(20代女性)など、勝手に治療を進められたといった話も散見された。


歯科医に通うきっかけは男女でやや違う傾向が出た(図6)。男性は「痛み・はれ・出血があったから」が62.5%と、「治療」目的が一番多かった。女性もそれは同じなのだが51.2%と比率が下がる。一方で「定期的に通う時期だったから」が女性は44.8%と高く、男性は28.1%とガクンと下がる。


歯石除去、歯周病、ホワイトニング、歯科矯正、顎関節症・かみ合わせなどでの通院も、男性より女性のほうが軒並み多い(図7)。痛くならなければ歯医者に行かない男性と、日ごろから歯をきれいに保つことを心掛けている女性という構図が見えてくる。




■保険適用外の治療は、元がとれるか


保険適用外の自費診療については、「受けたことがある人」が、世帯年収1000万円以上の人で約55%と半数に上った(図8)。しかし、「保険の適用外になっても歯科医師が勧めるベストの治療を受けたい」と答えた人は、世帯年収1000万円以上の人でも約3割にとどまった(図9)。ここで自費診療に関するコメントを一部紹介しよう。



「若いころにベストな治療を受けるのは老後の財産になると思うので、ケチらずに投資するべき」(20代女性)、「保険適用の銀歯ではなく適用外のセラミックにしたが、自分の歯がよりきれいに、強くなると考えれば高いとは思わなかった」(20代女性)。


これらは女性のコメントだが、男性は料金の高さについての言及が多く、自費診療に後ろ向きの傾向だ。


「自費診療はお金に余裕のある人がやること。歯医者の金儲け」(40代男性)、「『インプラントで7万円』と言われて、ろくに説明もなく治療された。終了後、歯1本あたりの値段だと知らされ、結局50万円近く払わされた」(60代男性)。


ただ、男性でも「歯は爪や髪と違い、二度と生えてこない大切なもの。自費診療を受けるかどうかは個人の自由だが、重要だと思う」(20代男性)といった肯定的な意見も見られた。



■「子どもの虫歯はすべて親の責任」と責められた




※写真はイメージです(写真=iStock.com/kumikomini)

最後に、歯科にまつわる「いい思い出」について紹介しよう。


歯並びやかみ合わせの矯正で容姿が整った、肩こりなどの体の不調が改善されたといった声は若い女性に特に多かった。男性もいい思い出はあるが、「歯科衛生士さんが美人でうれしかった」(40代男性)などのんきなコメントが多かった。しかし、中には、「治療が遅ければ舌がんになるところだった」(60代男性)というコメントもあった。文字通り歯の健康は命に関わる、ということだろう。


これらのアンケート結果からわかるのは、信頼できる歯医者を持てるかどうかは人生において、とても重要だということではないだろうか。まずは「かかりつけ歯科医」を探すところから始めたい。


▼痛みとともによみがえる「歯科治療の思い出」

感動! いい思い出

●画像を撮るだけで、仮歯がすぐにできる最新設備が整った医院。新しい歯も数日でできて感激。(30代女性)


●歯の痛みだと思い駆け込んだら、「歯ではなくて副鼻腔炎ですね」と適切な診断をしてくれた。(50代男性)


●突然奥歯が半分に割れて激痛に襲われた日に、かかりつけ医へ飛び込んだ。もちろん予約なしだが、先生が待合室にまで出てきて順番待ちをしている他の患者さんに丁寧な説明と詫びを入れ、すぐに治療してくれた。(50代男性)


●海外留学を控えた時期に、親知らず周辺に歯周病の疑いがあり、予定を考慮しながら治療計画を立ててくれた。(50代男性)


●子どもに対して厳しいが的確な助言をくれる先生に好感をもった。「大きいのにいつまでもミルクをあげてるでしょう?「」指しゃぶりをしてる?」などズバリと当てるので、ママ友が皆驚いている。(40代女性)


●子どもと一緒に入れるファミリールームがある歯科。子連れでも気にせず治療できるので助かる。(30代女性)




不満! 悪い思い出


●とくに説明もしないまま、いきなり治療を始められた。何をされるのかわからないのはもちろん、治療費がどのくらいかかるのかわからなくて不安だった。(30代男性)


●態度が高圧的で、「歯並びが汚い、歯磨きが下手」など、こちらが口を開けている状態で何も言えないのをいいことにあれこれ罵倒され、不愉快だった。(30代女性)


●「子どもの虫歯はすべて親の責任」と責められた。他の歯科では「あなたの子は歯が弱い体質で、仕方がない部分が多い」と言われた。(40代女性)


●年末に銀歯の型を取ったものの、完成が年明け2週目までかかり、長期間仮歯で生活しなくてはならなかった。(40代男性)


●治療が雑なため通院先を変えたら、以前通っていた歯科医が治療した歯を、すべてやり直された。(40代男性)


●歯石を取るとき、痛いと言ったら「痛いのは生きてる証拠」と返された。その歯科にはそれ以来行っていない。(50代男性)



(ライター 衣谷 康 写真=iStock.com)

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